目が覚めると、一切の記憶がありませんでした。
どうやら私は『稀代の聖女』で、かなりの力があったものの、今は追放されて封じられているそうです。ですが、そんなことはどうでもよく……。
「……私の旦那さま、格好良すぎるのでは……!?」
記憶を
失くす前の私は、最強聖女の力を悪用し、残虐なことをして来た様子。
天才魔術師である夫のオズヴァルトさまは、『私を唯一殺せる』お目付け役として、仕方なく結婚して下さったんだとか。
「オズヴァルトさまのお役に立てたら、私とデートして下さいますか?」
「ふん。本当に出来るものならば、手を繋いでデートでもなんでもしてやる。――分かったから離れろ、抱きつくな!!」
聖女としての神力は使えなくなり、周りは私を憎む人ばかり。何より、新婚である愛しの旦那さまには嫌われていますが……。
(悪妻上等。――記憶を失くしてしまったことは、隠し通すといたしましょう)
自分の悪行の償いとして、少しでも旦那さまのお役に立ちたいと思います。
……でも、封じられたはずの神力が、なぜか使えてしまう気がするのですが……?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-31 10:59:38
302118文字
会話率:47%
勇者たちが異世界に魔王を追放してから千年。
世界には再び闇の気配が漂い始めていた。
〈先読みの聖女〉である16歳の少女リーネは、双子の姉レーナと共に、センタリア王国にある〈聖女の園〉で暮らしていた。
ある日、不思議な夢を見たリーネは、自
分の住む世界が「リントヴルム・サーガ」というRPGの世界だと確信。
そんな中、姉が生贄に選ばれたことを知り、偶然、生贄の護衛に選ばれた流浪の剣士エーヴァルトと出会う。
彼はRPGの主人公の一人だった。
咄嗟に、RPGの知識を使った取引——エーヴァルトが探す一族の宝〈蒼きリントヴルムの涙〉の在処を教える代わりに、自分たち姉妹が逃亡する手助けをしてほしい——を持ちかけるが。
前世の因縁の絡む、少女の物語。
※「カクヨム」にも投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-31 01:16:28
118968文字
会話率:25%
その世界は、人の死の数で血の雨が降っていた。
イオリ・シノノメは勇者として異世界に召喚されるが、無能だった為、国民からも蔑まれた目で
見られる。新しい勇者が訪れると同時に王から国を追放された。絶望してしまった彼は、唯一の
味方である友人と
共に、ヴァルト国を目指す事となる。そこで平穏に生きたいという望みがあった。存在が薄い事が特技である彼はそれを利用し、誰にも邪魔されずに生きていこうとするが、ある一件から存在を認知されるようになる。
これは、無能な元勇者が静かに平穏に生きる為の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-03 20:53:35
624文字
会話率:8%
雨の森。ずっと泣いている森。ずっと泣き続ける世界。どうしてそんなに悲しいの? 君はどうして生まれてしまったの? 独りの青年と、一人ぽっちの少女のおはなし。 ※夢梅さんとのコラボの背景的おはなしです。夢梅さんとスラのコラボも楽しみにしててく
ださい。 折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-06-26 20:11:55
9570文字
会話率:25%