宇宙の吹き溜まり『タルタロス』に、「旧大戦時代の失われた輸送船団に、莫大なプラチナが眠っている」という噂が広まる。家族への仕送りに悩むチャックと、借金返済に追われるレックスは、それぞれ別の理由から、この一攫千金の夢に全てを賭けることを決意
する。
二人は、ジャンク屋のゾルタンを訪ね、それぞれの計画に必要な装備を相談。しかし、彼らの無謀な計画を案じたゾルタンは、旧友であるギルドの重鎮バートに、「万が一の時は助けてやってくれ。ついでに、うまい汁も吸えるかもしれんぞ」と、こっそり情報を流していた。
危険な宙域『ゴースト・ネビュラ』で、案の定、鉢合わせしたチャックとレックス。互いの情報と能力が、お宝発見に不可欠であることを悟った二人は、いがみ合いながらも、一時的な共闘関係を結ぶ。彼らの即席コンビは、船団に巣食う原生生物「シップワーム」や、旧式の防衛システムを、見事な連携で突破していく。
ついにプラチナを発見した二人だったが、その背後から、傭兵組織「アークライト」の襲撃を受ける。彼らは、初めから二人を「お宝探しの犬」として利用していたのだ。絶体絶命のピンチに、バートの『タイタンズ・ハンマー』が救援に現れ、戦況は一変。しかし、激しい戦闘の余波で、船団は崩壊を始めてしまう。
命からがら、わずかなプラチナを手に脱出した二人。自分だけが大儲けしたと思い込み、互いに嫌味を言い合うが、その実、収支はマイナス。そして、最大の勝者は、漁夫の利で巨大なコンテナを丸ごと回収したバートだった。
『タルタロス』に帰還後、バートが主催する盛大な宴会に招かれた二人は、全ての真相を知り、深いため息をつく。だが、目の前のタダ酒と、隣にいる悪友の存在に、「まあ、いっか」と、ほろ苦く笑うのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-05 00:26:49
36076文字
会話率:33%
仕事帰りの事故で死んでしまったわたしは転生先を聞いてきた神様にこう答えた。
『次は自由な鳥になりたいです!』
そうして始まった新しい人生(鳥生?)だけど、転生先は托卵?食べ物はワーム⁉︎いきなり迷子‼︎と波乱万丈な出だし。
今度こそ無事
、寿命まで生きられるかな?
転生鳥類は異世界を必死に生き延びます!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-05 00:00:00
393756文字
会話率:19%
『いいから、やるんだ。これは、決定事項だ』――ブラック企業の歯車として、心身をすり減らし、最後はあっけなく命を落としたシステムエンジニア、相馬透。
彼が次に目覚めたのは、地獄のような異世界だった。
人生をやり直せるのか?と思ったのも束の
間。転生した姿はなんと、ステータス一桁の最弱モンスター【ワーム(ミミズ)】だった!
「ミミズとか、冗談だろ!? 開始5分で踏み潰されてゲームオーバーじゃねえか!」
神々の気まぐれか、あるいは悪意あるバグか―――。
理不尽なスタートに絶望しながらも、彼は前世で培った「プログラミング的思考」と、与えられた二つのスキルを駆使して、泥臭く生き抜いていく。そして魔物の死骸を喰らい、スキルを奪い、じわじわとレベルを上げる日々。
転機は、朽ち果てた【古代竜の骸】との遭遇だった。
「99.9%精神崩壊」の警告を無視し、人生を賭けた大喰らいの末、彼はついに人型の肉体と、竜の力を手に入れる。
これは、天から「リジェクト(棄却)」された、一匹の虫(バグ)が、お人好しな性格ゆえに仲間を増やし、やがて世界の理不尽なルールそのものに牙を剥き、世界そのものを喰い破る、反逆の物語。
最弱から始まる、成り上がりファンタジー。開幕!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-04 20:30:00
91621文字
会話率:29%
大人気スペースシミュレーション&サンドボックスゲーム 『スターオーシャン』。
プレイヤーは小舟て宇宙に投げ出され、それこそなんでも出来るのがこのゲーム、いくつものコロニーと艦隊を運用しついには巨大移動要塞 「バベル」 を建造、 「バクズ戦役
」 後の「黄昏の大航海時代」と呼ばれるスペース戦国時代で、登場勢力の殆どを組み込む経済圏を作り上げた主人公プレイヤーネーム【オーナー】は、ゲームではなく、原作小説『星の大海に沈む』の世界 へと迷い込んでしまう。
そこは、 バグワームと呼ばれる巨大機械の侵略 から始まる、五種族による防衛戦争 「バクズ戦役」 の時代。
本来、この戦争には バベルのような要塞は存在しないはずだった。
・ 原作と異なる歴史の流れに困惑する主人公陣営
・バベルのNPCたちからすればこの世界は過去であり、歴史の流れに手を加える事への葛藤
・ゲームでは無敵の要塞も、何処とも交易を行えないために資源・補給の制約がある
過ぎた力はこの世界の毒となるか薬となるか、宇宙を舞台にした壮大な
戦争や外交が今始まる折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-07-04 19:52:41
36906文字
会話率:42%
ワームに転生し、どうにか生き抜こうとする少年の物語。(不定期投稿です。なるべく、一週間に一回は投稿したいと考えています。
最終更新:2025-06-30 01:39:35
84128文字
会話率:26%
秋葉原に開いたワームホール"リアルの裂け目"の影響で、腐女子のスーパーヒロイン化が止まらない中、彼女達が誕生する謎に迫る謎の渦巻き象形文字が発見されます。謎を追って池袋の乙女ロードに飛んだ主人公らは、全てを知る謎の老腐女子"神田リバーキャッ
ト"と出逢い、ミレニアムの頃に起きた、ある事件を垣間見るのでした。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-15 15:59:55
17392文字
会話率:69%
巨大な時間の壁。
それは数年に一度、国を囲うようにして現れ人々を分断する。
まるで、国を守るかのように……
「俺、王になるから!」
「へ!?」
「王位継承順位53位だから、52人ぶち殺せば何とかなんじゃね?」
「え? え? え
ぇぇぇ!?」
「こっちはこっちで何とかするから、お前は王女の方よろしくな! つまり王女を守る」
「王女様?」
「大丈夫。上手くいったら、俺の右に座らせてやっから」
「え、あ、はい。分かりまし……」
……それをたまたま通りすがりのオジサンが聞いて、
「何ぃ? オイシい話じゃないか? よし、手伝わせろぃ! 他にも協力する奴いるかー?」
「はーい!」
「はーい!」
「はいはーい!」
「よーし、皆で出世街道レッツゴーだ!!」
↑
大体こーんな話。
チェンジ・ザ・ワールド。
世界を変えたい! 若者達の強い想いが国を変えていく。虐げられていた亜人種が国を取り戻すために立ち上がる物語。
************************************
一割恋愛で冒険、アクションメインに展開していく予定です。三銃士の近世ヨーロッパ的な世界観をベースに中東、和の要素をミックスしています。
ドーナツ穴というのは舞台となる大陸の形です。
そして虫食い穴はその大陸各地に散らばるワームホールです。別の場所へ瞬間移動できる便利な物として登場します。
※注意
※群像劇なので視点者が変わります。が、混乱しないよう話の冒頭に視点者が誰かを書いてます。
※ステータスオープンしません。
※アイテムボックスもありません。
(荷物は従者が持ちます)
この作品はアルファポリスにて同時掲載しています。
©2021黄札折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-13 13:10:00
2705500文字
会話率:37%
少年達は、まだ学校にいるのであろう。教室でたわいのない話をしているのだが、約一名。些か、心ここにあらずではあるようである。
和気藹々としているようなのだが、何処かよそよそしさを垣間見せる少年でもある。
授業中なのであろう教室で、何処
の学校にでもありそうな日常なのだが、こちらでは一名ほど、クラス内でやや浮いている鼻っ柱が強そうな少年がいた。
その少年は、不敵な笑みなのか、当たり前だろうという意味なのか、クラスメイトの言葉に笑みを湛えるのであった。
遠くに砂塵が舞い上がっている。
その土煙の中から、人影らしき者が見えてくると、地球では聞きなじみのない言語が飛び交うが、容姿は、地球の東洋人に似ており、指揮官と思しき人物が人を走らせる。
それから、時が過ぎ……。
西暦二〇一七年四月。そして、そこから数ヶ月後。ワームホールを潜る時が来た。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-10 20:30:00
18121文字
会話率:56%
どこの言葉か分からないが、なにやら激論している、あるいは相談でもしている様子である。その者達は薄暗い場所にいたが、見慣れぬ容姿でもあった。
やりとりは一段高い場所とそうでない場所にいる何者かで行われ、一段高い場所にいる者によって決断され
たようである。
時代遅れの電話のベルが鳴った場所があった。慌ただしく動く者達は見慣れた者達、地球人類であり、日本人であった。電話のベルや大声が響いているのは、どこかのビルのフロアーのようである。
慌ただしさから数時間後、とある場所に五人ほどが集まっていた。そして、派遣を取り仕切っていると思しき人物から心得を聞かされた五人は、「派遣業務を遂行して参ります」と告げて虫食い穴のように漂う、ワームホールの一つに消えていった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-06-13 15:27:09
38870文字
会話率:60%
昔からロボットとか作りたかった。
最終更新:2025-05-26 00:00:00
307文字
会話率:0%
プログラマーが書きました。
普段は睡眠解析AIを使用したサービスの開発をしていますが、アニセカ大賞なるコンクールが開催されているのを知って睡眠とAIをモチーフに小説を書いてみました。
といっても、別に専門的な内容は含んでいませんので、気軽
にお読みください。
以下、あらすじ。
高校2年の2学期中間試験初日。
試験後に体調を崩した僕は、隣りの席の安峰さんの付き添いで保健室を訪れてベッドで眠った。
僕がふと目を覚ますと、隣りのベッドで眠っていた安峰さんが、校庭を巨大なミミズが這い回っていることに気付く。
危険を感じて屋上まで避難した僕たちは、そこで壊滅した東京の街を目にする。
そんな時、突然、屋上の平場に六芒星の紋様の光が生じて、中からケット・Dと名乗る黒猫のデーモンが現れる。
ケット・Dによると、僕たちが見ている光景は基底世界――137年後の東京で、手を打たなければ僕たちの世界もいずれワームによって壊滅させられてしまうという。
137年後の世界から僕たちの世界にワームがやってくるのは3か月後。
それを食い止めるために、ケット・Dは僕たちを137年後の世界に転移させたのだという。
ケット・Dは僕たちに〈SOS〉というスマホのオペレーティング・システムをインストールするように求める。
〈SOS〉はユーザーによってインストールされるアプリが異なるようで、安峰さんがインストールしたアプリは〈スリープ〉、僕がインストールしたアプリは〈タイムボム〉だった。
ケット・Dによれば、LVを上げれば新しいアプリをインストールできるらしい。
僕たちはアプリを駆使してワームを倒して世界を救えるのだろうか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-22 15:01:24
110348文字
会話率:46%
E.Y.E.S(アイズ)--それは人類史上最大の革命となるはずだった。
隠された現実を暴き、異次元への扉を開き、そして理を超えた力を授ける「眼鏡」。
しかし、クリシュナがそれを偶然起動させてしまった瞬間、彼は想像を遥かに超えた巨大な陰謀へ
と巻き込まれていく--。
一方、兄のクリシュは誰にも言えない秘密を抱えていた。
彼の体内に宿る**紅の宝石(スカーレット・ジェム)**は、制御不能な力をもたらす。
かつての師でありながら今は体育教師として潜伏するゼンの助けを借りて、クリシュナは世界が「現実の戦争」によって崩壊する前に、真実を探し出さなければならない。
だが、その裏で「クイーン」、デズモン、そして謎の組織がE.Y.E.Sを狙っていた。
それは次元移動を支配し、史上最強の兵器を生み出すため--。
次元の境界が崩れ始めたとき、クリシュナは己の力を制御できるのか?
それとも、破滅へのゲームの駒に過ぎないのか--?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-13 14:52:57
5585文字
会話率:37%
私、プロミス公爵令嬢は、魔導装置がある水車塔にこもって水車を回し、国中に供給する水の浄化に従事していました。
ところが、突然、父と兄に裏切られて、騎士団が押し入ってきて、水車塔から追い出されてしまいます。
水の利権を独占したいワーム王
太子に、家族がそそのかされた結果でした。
王太子は、自分の妹の王女でも、水の浄化が出来ると思っていたのです。
しかも、私はさらに酷い目に遭います。
兄には「水に毒を流した」と濡れ衣を着せられたうえに、顔に火傷跡を負わされ、王太子からは片腕を斬り落とされたのです。
その結果、私は隣国へと亡命するハメになったのでした。
ところが、隣国でも革命騒ぎに巻き込まれた挙句、水の浄化に従事することに。
一方、本国では、結局、水の浄化ができず、民衆から怨嗟の声があがっていました。
焦った家族と王太子が、私に戻って来てくれと言ってきましたが、知りません。
私の代わりに、隣国の軍隊を送って、国ごと滅ぼしてやります!
※ざまぁ系のストーリーです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-06 14:10:00
38556文字
会話率:19%
夕方いつものタイムサービスの曲が頭から離れない。
その現象をイヤーワームと云うらしい。
キーワード:
最終更新:2025-01-24 03:38:56
697文字
会話率:34%
拙作「ジャイアント・ラウンズ 〜〜クソゲーを聖なる心?で愛しすぎてたらいつの間にかプロになってた奴のお話〜〜」にて、本編に登場したキャラクターや、ゲーム、団体についての詳細を書いたりする場所です。
あと、たまに外伝も書くかもしれないです。
最終更新:2025-01-22 20:28:50
10915文字
会話率:4%
連載版 ママは、黒竜様
以前短編で載せた作品の連載版です。かなり加筆修正しております。ストーリーも登場人物も変更がありますので、ご注意ください。
『呪われた森』の中で、たった一人で暮らす六歳児。 ミミズのような魔物ワームワームだけが
、友達だった。 そこに瀕死の黒竜様が落ちてきた。 命を助けてもらったお礼に、黒竜様は、一つだけ願い事を叶えてやることにした。 幼女の願いは。 ママ、ほし〜 だった。 人間世界を六百年見続けてきた黒竜様は、見よう見まねで子育てを始めることとなった。
そこに、不死の妙薬となる黒竜の肉を求めた者達が、一様に森を目指して進軍を始める。
他にも、毒親に翻弄された少年や、行方不明になった大切な人を探すメイドも交え、幼女と黒竜は、絆を深めていく。
幼女は、はたして黒竜の運命の番なのか?激重な黒竜の溺愛を当たり前に吸収していく幼女の冒険譚?かもしれないお話。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-02 16:42:07
61882文字
会話率:41%
『呪われた森』の中で、たった一人で暮らす六歳児。
ミミズのような魔物ワームワームだけが、友達だった。
そこに瀕死の黒竜様が落ちてきた。
命を助けてもらったお礼に、黒竜様は、一つだけ願い事を叶えてやることにした。
幼女の願いは。
ママ、ほし〜
だった。
人間世界を六百年見続けてきた黒竜様は、見よう見まねで子育てを始めることとなった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-11 10:31:02
11522文字
会話率:15%
その魔王は化け物どもを組織化し、工業化し、近代化し──人類に襲い掛かった。
剣と魔法の世界はもはやなく、銃と魔法が支配する世界。
それはゴブリンすら銃で武装し、近代的な火砲こそが戦場の支配者となりながらも、依然として魔術が戦
争に欠かせぬ要素であり、ドラゴンは一騎当千という奇妙な世界だ。
魔王ソロモンはそんな世界にて魔王軍に改革を起こした。改革への反発はあったが、近代化した魔王軍は比類なき力を養い、そして彼らが封じられし東部から人類の生存圏たる西部へと進軍した。
人類に襲い掛かるのは野蛮さを失わないままに組織化された魔王軍の猛攻。
ゴブリンとオークの人海戦術が、人狼のゲリラコマンド戦が、ワームによる装甲突破が、グレートドラゴンによる戦略爆撃が、人類を苦しめる。
人類の必死の抵抗は功をなすのか? それとも人類は滅ぶのか?
今、人類滅亡をかけた戦いが始まる……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-15 20:01:15
268356文字
会話率:39%
時は20XX年。人類は突如出現したワームホールから発せられた光によって、別世界の地球に転移してしまっていた。転移した当初は魔物と人間の資源の奪い合いによる争いが絶えなかったが、今では魔王と人間を代表するもの・勇者・によって協定がなされ争いは
終結していった。だが、あることがきっかけで爆炎の支配者という異名を持つ炎魔族と勇者の交戦により多大なる犠牲を出してしまった。これにより魔王は自らと、側近たちを封印することで魔族と人間の戦争を止めた。これはこの事件が起きて5年後の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-17 10:57:41
7517文字
会話率:97%
ブックワームは探索者。書架はダンジョン。探索者はダンジョンに潜ってマジックアイテム「本」を手に入れる。本には魔術の知識が刻まれていて高額で取引されている。一攫千金を狙うブックワームたち。しかし本は生き物の姿をとり、書架の中に巣を作り、探索者
から逃げ、ときには攻撃し、自らの知識を守る。ブックワームは本の所有者になり、本を使い、本と対峙する。
ブックワームのソフィーはある日、特別な本の少年セティの所有者になった。
セティはダンジョン「書架」を作った魔術師アンブロワーズの秘密を知っているらしい。アンブロワーズの死の秘密、人の姿をとる本の謎、ソフィーとセティのバトルアクションダンジョン探索ファンタジー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-13 08:08:34
243110文字
会話率:37%
2105年。その日、世界中に衝撃が走った。
15年後、銀河の中心から地球に向かって、隕石群が飛来する。しかも、その数は1000を超えると。
この揺るぎない事実を突きつけられた人類の対応は速かった。すぐさま地球政府が結成され、打開策が検
討された。3日間にわたる協議の末、地球政府が下した決断は、【ワームホールを製作し、星ごと移動する】という物だった。
計画の全容はこうだ。
8年前に、完成したばかりのワームホールを地球ごと覆えるサイズまで巨大化し、【くじら座タウ星】のそばに超遠距離移動。
隕石群が太陽系を通り抜けるまでの半年間は、そこに滞在し、隕石群が通り抜けた後、再度ワームホールを使って、地球圏に帰ってくる。
馬鹿げた希望だった。だが、人類に選択肢は無かった。第四次世界大戦間近と言われていた人類は、手を取り合い巨大ワームホールの制作に取り掛かった。
この15年間は、ある意味平和な毎日だった。
【壱弦ラグド《いちげんらぐど》】は、その束の間の平和を生きてきた。
少し刺激が欲しい。友人にはそう言ったが、本当の動機は【人々の記憶に残るものを作る仕事がしたい】だった。ハイスクールを出たラグドは、ワームホールを宇宙空間に設置する仕事に志願した。
「ラグド。このパーツを取り付ければ、ワームホールが完成だ」
「シモン。いよいよだね」
人類は予定通り、超巨大なワームホールを作り上げ、無事に【くじら座タウ星】のそばに転移することに成功した。
見慣れない空には、双星の惑星が輝いていた。
「無事ワームホールを抜けたようです! 成功です!」
「「おーーーー!!」」
地球政府の司令室は歓声に包まれた。あとは隕石群が通り抜けるまでの半年間、この場所で過ごせば良いだけ。計画は順調に思えた……。
が、不測の事態が起こる。転移したばかりの地球が双星からの攻撃にさらされたのだ。
広がる戦火。双星の惑星が輝く地で、ラグドは命をかけた戦いに巻き込まれていく。
「戦え! ラグド! 私と自分の為に!」
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-26 22:09:10
9999文字
会話率:61%
あたしのケミストリは、レボリューションなコラボレーション。
最終更新:2024-08-19 07:00:00
468文字
会話率:0%