伯爵令嬢アリエスは、困窮した実家を救うために名前も知らなかった他国の伯爵に嫁ぐことになった。
六年間の悲惨な結婚生活に耐え続けたアリエスだったが、後継ぎができないことを理由に無一文で放り出されてしまう。
夢も希望もなくしたアリエスは、
実家に頼ることなく自力で生きるために祖国の王宮での職を手に入れた。
だがそれも名ばかりの閑職。――というわけで、アリエスはこれ幸いと自由気ままに欲望のままに、面白そうなことには首を突っ込み、面倒なことからは逃れて生きることにした。
そうしてアリエスが面白おかしく生きているうちに、周囲からは尊敬され慕われて、確固たる地位を築いていくのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-01 06:00:00
317851文字
会話率:44%
伯爵家の令嬢クロアは、兄が犯した罪によって転落した。家は取り潰し、身分も奪われて、下級メイドとして王城で雑用に励む日々が始まる。
主人の女官にはこき使われ、同僚のメイドたちには嫌がらせを受ける生活……。
クロアは社畜だった前世に思いを馳せ、
やり場のない気持ちのはけ口としてSNSを欲する。
「好きだったなぁ、前世の呟きSNS……。社畜ならぬ城畜生活、まじつらたん……」
と、転落生活の愚痴や泣き言を、地面にこっそり落書きしてしまった。――すると、なんと翌日、誰かから返事が書き込まれていた。
そこから『見知らぬ誰か』との匿名の愚痴文通が始まり、クロアは密かに心を慰められるのだが――……その相手は、『宵闇の魔導官』と恐れられる、人嫌いの魔導士ルイヴィスだった。
匿名のやり取りなので、両者はお互いの顔も本名も性別も身分も知らない。けれど、愚痴友達として仲良くなり、次第に引かれ合っていく。
そしてついには、オフ会に至り――……
(20話くらいの中短編です)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-04 15:05:10
72139文字
会話率:35%
[ 現在改訂中]夫に先立たれ、地方領主のお屋敷でメイドになるはずだったのに、女主人によって大公殿下に献上されてしまった私は、名目はメイドとして大公宮に入ることになった。大公殿下は軍神と称えられる一方で、女好きでも有名な方。
年若い大公妃殿下
、大勢のメイド、女官たち。女だらけの後宮に閉じ込められて見る世界は、わからないことだらけ。なぜか後宮に住み着いている美貌の大男は、いったいなんなの。大公妃殿下にもかわいがられたい、メイド仲間とも仲良くやりたい、美貌の大男にも心が揺れる。でもね。本当に私が目指すのは、一流のメイドになること。いつかあの方にお仕えしたいから。私はあの方への思いを抱いて生きるのよっ!
それなのにっ!
なぜか流されて流されて今は大公殿下の愛人です。側室候補って言われました。私はいったいどうすればいいの。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-05-20 16:10:18
135898文字
会話率:42%