アリスリリア=ブリュンフィル公爵令嬢は身分に関係なく慈愛に満ちた心優しい淑女として有名であった。
そんなもの、自身の評価を上げるための演技でしかなかったが。
本当の彼女は典型的な貴族令嬢と同じく高慢であり、他者が自分のために尽くす
のが当然だと考えている。
メイドや執事のような使用人は単なる道具でしかなく、乱暴に扱おうが良心が痛むわけがない。それもこれまで美談のために拾ってきた平民の使用人であればなおさらだ。
そんな使用人の中でもシェルファという少女は鈍臭く、能力的にも平均よりかなり劣っていたのでよくポンコツメイドだと叱責していた。
そんなある日。
よりにもよってアリスリリアとシェルファの頭がぶつかって魂が入れ替わった。
「それで、どうしてわたしたち入れ替わったの? アリスリリアさまの魔法?」
「何故このわたくしが平民どころか奴隷にまで落ちた下賎な者と入れ替わらなければいけないのですか。そもそもそんな魔法は今まで確認されていませんけれどね」
「つまり?」
「どうしてこんなことになったのか、見当もつかないということですわ」
「ちょーあたまがいいアリスリリアさまでも?」
「確かにわたくしはこの世の誰よりも優れている自覚はありますけれど、それでもわからないことはありますわよ」
「ちょっとあたまがいいアリスリリアさま」
「サラッと評価を下方修正しやがっているんじゃないですわよ」
「これからどうするの?」
何やら古典的な娯楽小説の導入のようだが、現実として『中身』は入れ替わった。そんな現象も魔法も聞いたことはないが、入れ替わった以上どうにかしなければアリスリリアはこれまで築き上げてきた全てを失ってポンコツメイドとして生きていくことになる。
それだけは絶対に嫌だった。
「──何が何でも元に戻ってみせますわよ!!」
そう、何が何でも入れ替わりの原因を究明し、解決策を見つけ出すしかないのだ。
それまでポンコツメイドと入れ替わったなどということがバレないようにするためにもメイドとして働いて誤魔化す必要が出てきたり、アリスリリアのフリをさせようとしたシェルファがポンコツ過ぎてやらかしまくったり色々と大変なのだが、それでもアリスリリア=ブリュンフィルの名にかけて何が何でも元に戻らなければならないのだ!!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-07 18:11:26
45458文字
会話率:31%
とある街の領主グレイ・カモミールの元にやってきたのは、拾ってくださいと看板を提げたメイドの少女。失ってしまった家族に姿を重ねてしまった彼は、彼女を屋敷に迎え入れる。天花寺千代と名乗る彼女は、グレイのために日々奔走する、空回り気味のポンコツメ
イドだった。
しかし、彼女はただのポンコツメイドでは無かった! 現代兵器であるスナイパーライフル片手に敵を薙ぎ倒す、チートメイドだったのだ。
単発武器をこよなく愛する彼女は、スナイパーライフル一丁で剣と魔法の世界に立ち向かう。
たとえドラゴンであっても一撃で仕留める彼女と、領主グレイの面白くもおかしな物語をお楽しみください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-11-29 20:33:26
6096文字
会話率:68%
前世ぐうたらOLだったライラは、『竜王国』という現代社会ではない世界に転生した。転生した先で出会った竜王に拾われ竜王城のメイドとして働き出したが、色々あって竜王様のお気に入りに。
そんなライラの、竜王城でのバレンタインデーのお話。
※短編『
好き嫌いは、許しません!〜竜王様、ご飯の時間です! グータラOLが転生したら最強料理人!?〜』の続きです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-02-24 22:40:28
3436文字
会話率:58%
汚部屋ですっころんで他界した(と思われる)レイラ、25歳OL。気付いた時には『竜王様』のいる『竜王国』という、現代世界とは違う世界だった。
竜王様に拾われ、メイドとしてお城で働くことになったものの……。
最終更新:2020-05-28 21:27:02
8417文字
会話率:47%
世界を炎に包んだ大戦と伝説の銃剣士によって科学文明が崩壊し、魔法の時代となって数百年。
石油や火薬に代わる資源――魔力結晶を巡る争いから始まった200年に渡る戦乱と怪獣の出現によって人類は滅亡へと向かっていた。
魔法兵器と魔法戦士の
力で急速に勢力を拡大する強大な軍閥・征討軍に姉を殺され、魔力爆弾を埋め込まれた元少年兵・プラーヤを助けたメイド服姿の美少女・ナツキはプラーヤにある提案を持ちかける。
「このわたくし――ナツキのご主人様になってくださいませんか?」
これは、殺戮と破壊の時代を生きる少年と、彼のメイドとなった少女の物語。
笑顔を忘れた少年と、涙を知らない少女の冒険の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-15 01:33:38
139733文字
会話率:51%
12億円の遺産を相続したら伯母から養子になるよう強要された明治(あきはる)。身の危険を感じた彼は、遠い地方でひとり新生活を始めることにした。
そんな引っ越し初日、物音に目を覚ますとなぜか下着にニーソの美少女が。
「夜這いにきました! 既
成事実を作らせてください!」
侵入者の名前は奏(かなで)。お父さんの工場が倒産しそうで、家族と従業員たちを守りたい一心でやってきたという。
「心意気は買う。でも体と引き換えはダメだ」
「あとはお料理くらいしか」
「じゃ、メイドで。月給110万円」
「はい!?」
伯母に居場所を話されても困る。口止め料のつもりで雇ったポンコツメイドだったが、奏との生活は思ったより楽しい。しかし伯母の追跡はやまず明治は町を後にする。
「で、なんでついてきてんの」
「もらった給料分は働くのが家訓です!」
これはそんな主人とメイドが、マイペースにおいしいものを食べながら全国を逃避行するお話である。
※現在地:熊本市→大牟田市折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-11-13 12:00:00
46514文字
会話率:72%
異世界での、ポンコツメイドと魔王の坊ちゃんの話です。
最終更新:2018-11-22 00:26:30
2454文字
会話率:67%
瘴気がはびこり、魔獣が増加し、聖女の来訪が叫ばれるアイツベル王国。
愛する姫様が心を痛めているのに、メイド、アウラは決意する。
「そうだ、魔王を暗殺しよう」
そう、彼女は戦闘脳だったのだ。
単身魔王城に乗り込んだアウラは、見事魔王シリウスに
刃を突き立てたが暗殺には失敗。
しかも魔王の証が半分アウラに移り、魔王城から出られなくなってしまった。
なのに殺されかけたはずのシリウスは、喜々としてアウラに魔王を押しつけようとする。
そう、今代魔王シリウスは、引きこもり歴100年超えの趣味に生きるへたれだったのだ。
「後は任せた! やっほう積み本消化するぞー!」
「あたしは姫様の下へ帰りたいんです!」
不承不承ながら魔王城で働くことになった戦闘極振りポンコツメイドと、へたれ魔王の残念ラブコメ。
果たしてアウラは愛する姫様の下へ帰れるのか!?
※ツギクル、アルファポリスにも登録しております。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-08-09 19:00:00
130490文字
会話率:32%