「レティツィア公爵令嬢! 上位貴族としての身分をかさに着て、平等であるべき学園内においてカロリーナ・コジマ・バッカラ男爵令嬢を下級貴族と蔑み、様々な嫌がらせを行ってきた貴様の悪事は、関係する生徒たちからの証言からも明々白々! 故に余――王太
子カスト・バーカ・ドナドーニ・エーブリエタースの名において貴様との婚約を破棄し、改めてこの可憐にして愛しきカロリーナ嬢を私の将来の伴侶とすることを、偉大なるエーブリエタース王家と神聖なる創世神の銘においてこの場において宣言する!」
というよく聞く断罪の台詞が、ロッシーニ学園の卒業式場である薔薇園に響き渡り、アイスクリームを食べていた私――レティツィア・フロリアーナ・エヴァンジェリスタ・メルキオルリは空を仰ぎました。
いや~~、どこからツッコんだらいいのでしょう、この茶番劇。そもそも私は『王太子』の婚約者ではなく、王位継承権第一位のである王子の婚約者なのですが……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-04 01:43:36
42259文字
会話率:45%
「皆様初めまして!アマリア・ダラールです!身分は公爵令嬢、一人娘!
容姿端麗 成績優秀 才色兼備
武術 魔術においては国どころか世界最強を誇る転生者でございまーす!!
さてさて今回お話するのは、私が如何にしてボンクラ王太子との婚
約を破棄し、大好きな幼馴染と幸せになるかという…」
「は?おい待てアリー、いつ俺がお前と結婚するって言ったんだ!?」
「あっれー?おっかしーなー?私、幸せになるまでって言っただけで『結婚』なんて言った覚えないんだけどなー?」
「なぐっ、そ、それは……」
「要するに、幸せから結婚を連想してくれるぐらいには意識してくれてるって思っていいんだよね?」
「っ、べ、別に……」
「あーはいはい話逸れてるからもうアタシが勝手に進めるわ。つかイチャつくんなら他所でやって。真面目に砂糖吐く。
と、仕切り直して、みんな初めまして、アタシはミース・サントラ。アマリアと同じく転生者。だから口悪いけど子爵令嬢やってるの。そんなのでやってけんのか、って?なーに言ってんの、アタシの猫はアマリアの猫被りもびっくりって本人のお墨付き貰ってるよ。
おっと、今度はアタシが話逸らしてたね。ほんじゃま、主人公に変わってと。
このお話は、王太子と婚約破棄したくて仕方ない主人公、アマリアが王太子に付きまとわれて王太子を疎ましく思っていた同じく転生者であった私、ミースと今流行の乙女ゲームの悪役令嬢"ざまぁ"を目指して、悪ノリしつつハッピーエンドのために爆走する物語です。
あ、ちなみにアタシはヒロイン〜」
「「皆様どうぞ生暖か〜い目でご覧下さいませ〜」」
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-05-29 23:00:00
2094文字
会話率:9%