若き天才理論物理学者ユキオが、ダーク・マター、ダーク・エネルギーを理論化しようとしてアイデアに行き詰まっていた時、友人のカガリから異世界ファンタジーの魔法みたいだと指摘を受けそのラノベを手にしてみたところ、魔法のようなものがダーク・エネルギ
ーの理論に近いことに気が付き、妄想を拡げて異世界を観察したら、不確定性原理によって、物語の異世界が現実世界と繋がってしまった。
繋がった異世界には、高次元からこちらの現実世界を覗き見している存在があった。それは、精霊と呼ばれるスピリチュアルエッセンスが意識を持って物質化した存在で、この世のはじまりを創生した原初の精霊の断片であった。
ユキオはいろいろな異世界物語を現実化する中で、それぞれの異世界の精霊達と繋がりを持ち、異世界探索の旅に出るのであった。
さらに、異世界には魔法と呼ばれる、現実世界では超能力とも呼べるような技術があった。魔法の仕組みを理解するうちに、ユキオはこの世の理を記す方程式を段々と解き明かしていくのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-18 00:00:00
26527文字
会話率:45%
矢野幸夫は20歳代の半ばにして、中古の電気製品の修理、販売で財を成したが、新品の電気製品の大量購入の詐欺に遭い、多額の借金を背負った。そしてとある街の裏町に逃げ込んで再起を図る。
そんな中、黒野黒太と称する黒ずくめの異様な姿の男に出会う
。彼は矢野に栄耀栄華を約束するが話に乗らないかと誘う。見返りは何も求めない。千日間、毎晩寝る前に小瓶に入った黒い液を飲むだけだという。ただし、1日でも飲むのを怠った時は約束は反故になる。
矢野は話に乗る。黒野の紹介で黒川企画商事という会社に就職する。矢野はその会社でたちまちの内に頭角を現す。次長、課長、部長と階級を登りつめていく。会社に入って2年半にして次期社長の声もかかる。将来は国政選挙に打って出て総理大臣も夢ではない。
しかし、好事魔多し、秘書との肉欲に溺れて、999日にして、寝る前に小瓶の黒い液を飲みのを忘れる。
その結果・・・。
矢野は粗末な部屋の薄汚いベッドの上で眼を覚ます。昨夜はホテルの豪華なベッドで寝たのを思い出す。
そして起き上がって彼が見た物は、宏大な闇の世界に浮かぶ無数の人間の姿だった。
それはダーク・ワールドと呼ばれるアストラ(想念)の世界だった。彼らはこの世界でダーク・タイムという自分の願望が実現される世界に浸っていたのだ。
その世界から引き戻された矢野は現実の世界で身も心も老い果てた姿になっていたのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-02-15 05:48:12
27093文字
会話率:8%