ナスル朝グラナダ王国最後の日の出来事。王国に長年参謀として仕えた悪魔のダンタリオンは、最後の王ムハンマド11世から、城壁の門の鍵を渡される。「儂が門を出たら、門に鍵をかけよ。鍵はお前が持って飛び去れ。」約束を違えれば悪魔が飛んでくる、と暗示
をかけられたカスティーリャ王に、その姿を見せた後、悪魔は飛び去る。その後、今に至るまで、門は閉ざされたままである。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-28 14:05:21
954文字
会話率:66%
グラナダ王国の、王立学院高等科卒業式の謝恩パーティーにおいて、この国のたった一人の王子であり王太子であるアーネストは高らかに宣言した。
「私、王太子アーネストは、ただいまをもってサティアス公爵家令嬢アルディアとの婚約を破棄する」
「後
悔なさいませんか?」
「後悔などするものか!お前のような堅物を婚約者としていた苦しみがわかるものか!私は愛するものと結ばれたいのだ」
そんな王子を見て、アルディアはふぅと息を吐いた。
「殿下は、三年前の神殿での婚約式の宣誓を覚えていらっしゃいますか?」
神に誓った婚約を破棄してしまった王子と、婚約破棄されてしまったけれど初恋が実った公爵令嬢の話。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-04 19:06:56
3957文字
会話率:33%
東国の王に捨てられた母と双子の妹を支える為に懸命に働いていたルイジェ。
何とか母子三人で貧しいながらも暮らしていたある日、東国とグラナダ王国の間に戦争が起こる。
あっという間に東国の敗戦により終結した。
そんな中、ルイジェの元に一通の書簡が
届く。
内容は違う東国の王の血を引くルイジェが人質として性別を偽りグラナダ王国の此度の戦争を指揮したハウゼント公爵に輿入れしなければ、母と妹の命の保証が無いという脅迫だった。
双子の妹では無く男のルイジェが選ばれた理由とは———?
※残酷な描写有り
※R15程度の性描写有り折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-31 07:00:00
18891文字
会話率:20%
時は15世紀、大航海時代とも呼ばれたヨーロッパの君主は船乗りを資金援助し、貿易や布教、新大陸の開発に明け暮れていた。
そんな中、イスラム教国家グラナダ王国を南へジワジワと追い詰め、キリスト教国家に戻すレコンキスタに取り組む国があった。名を
イスパニアという。
レオン=カスティーリャ王国とその分家が支配するアラゴン=シチリア王国の国王同士の婚姻によって成立した連合王国だ。今はまだバラバラだが、いずれ彼らの子孫による同君連合が成立する。
そしてその数十年後、大航海時代の荒波を漕ぎ出したばかりの若い国家イスパニアに1人の若い女王が君臨していた。
これは彼女の75年に及ぶ生涯、王朝の狭間で若い国がどう動いたか、女王は何を思ってその国に君臨していたのかを描き出した作品である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-12-27 19:20:13
20880文字
会話率:9%
かつてスペインは1つの国家ではなく、フランク王国に服従していたボルゴーニャ家、つまりトラスタマラ家が支配するレオン・カスティーリャ・アラゴン・ナバラの4つの国に分かれていた。
ローマ帝国の制海権の為の飛び地(スパニア)であったその国々は西
ゴート族によってキリスト教徒の国家として独立し、一時はイスラム教徒たちの北上によってグラナダ王国というイスラム教徒の国家として栄えた。
やがてキリスト教徒たちは勢力を盛り返し、国土復活に向けて少しずつ動き始めた。
俗に言うレコンキスタである。
これはその最終段階において、4つの国々が1つにまとまり、やがて日の沈まぬ王国へと変遷する激動の15世紀(時代)を生き抜いた1人の女王の話である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-03-28 17:58:16
27239文字
会話率:19%