従姉妹のことは可愛がってない、の過去話。
ハルトムート・エインクラインは美貌と頭脳と地位の三拍子そろった将来有望な美少年である。優秀さが規格外すぎて出会う人全員狂わせかねない勢いだが、公爵領に属する人間たちは皆わきまえた者ばかりであったので
9歳までは(本人は)概ね平和に暮らしてきた。
しかしその年王都で王妃の主催で行われた茶会による同年代の高位貴族子女たちとの顔合わせによってハルトムートは自ら公爵家の後を継がないことを決め、公爵家の保有する伯爵位の一つをもらって隠居することを考え始めたのであった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-18 00:00:00
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会話率:69%