神の宣託を受けてから一〇〇年。長き、長き戦いだった。
古の生命体である魔王の存在そのものを消滅させる力はなく、封印が精一杯ではあったが勇者一行はついにそれを成し遂げた。
最後の封印を施した魔女ジャンヌ―――ある者は彼女を「不世出の天才であ
る偉大なる大魔術師」と表現し、またある者は「神に寵愛されし英雄」と称え、国民は「ドーレリャンの魔術師」と愛した。
そして、魔王討伐から更に三〇〇年。
死期を感じるジャンヌの前には自ら氷漬けにした魔王がいた。
どうせ死ぬならその前に、ドーレリャンの偉大なる魔術師の集大成である封印を施して逝こうと思ったのだ。
「最後の魔術、お主と心中することになるわけだが、まぁ、悪くない人生だったぞ」
魔界の最下層、誰にも知らせず、誰にも見送られず逝く人生だろうが、それはジャンヌの紛れもない本音、だったはずだ。
心中に去来する寂しさに、ジャンヌ自身戸惑いを感じて義手で胸をおさえる。
(何を迷う?)
世界を守り、仲間もでき、弟子もできたではないか。他に足りぬもの。
「……そういえば、ついぞ女扱いされなかったな」
恋というものを知らぬまま終わるのか。
そんなことを思いながら彼女の意識は途絶えた―――はずだった。
「まさか自分の命までかけて俺を封印しようなどナンセンスだぞジャンヌ。目覚めたら妻が死んでいるなんて最悪すぎる。結果として生きているから最高の目覚めとなったが。運命だな」
「待て誰が妻だ! 一体何がどうしてこうなっている?」
勇者や弟子、果ては世界を巻き込んでの魔王と魔女による恋愛喜劇のはじまりはじまり。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-27 01:30:08
35741文字
会話率:41%
まぁよく『〇〇やってりゃ成功する』なんて成功者は言いますがねぇ、私から言わせりゃ『そりゃお前様、それで成功してますからねぇ』ですわ。
成果は残りますよ? でもお前様が望む結果に繋がるとは限りゃせんよ。
それでも、あの時の達成感までゴミ箱行
き。と言うはやり過ぎじゃないすかねぇ。
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項2
初っ端痛烈かつ、生々しい台詞。
でも多分最後まで読むと、綺麗事なんかなぁ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-09 19:54:57
979文字
会話率:0%