神が魔神との戦いに備え、世界中に生み出した地下深きダンジョン……「迷宮」。
迷宮では魔術や神術という、不思議な力を得ることができる。また、その最奥には「神具」と呼ばれる最強の武器が置かれていた。
冒険者たちはそれらを求め迷宮に入り、手に
入れた力と宝で幸福を得る。特に、神具を手にした者の力は絶大で、貴族の地位さえ手にできた。
――そうして訪れた、決戦の時。
人々は魔神との戦いに集結せず、神は魔神に敗れて、世界は暗黒に覆われた。
作物はろくに育たぬようになり、地上には魔獣が溢れ返った。滅びゆく世界で人々は、ただ必死に生きるだけの時代が訪れたのだ。
そんなディストピアの世界で、眠る魔神の復活が近いことを知る青年「ゼノ」は神具を集めていた。
全ての迷宮は攻略され、神具はもう残されてはいない。神具を持つ旧世代の冒険者たちは、貴族となり世界を支配している……
彼が神具を集める方法は、貴族たちを殺し奪うこと――神具の力を無効化する武器「魔黒竜の牙」と、相手との契約を厳守される秘術「契約の刻印」を武器に、ゼノは神具を奪ってゆく。
これは失われた時代に生きた一人の男による時代への復讐劇……そして、一人の青年が世界を救う、その冒険を描いた英雄譚である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-09-13 02:30:16
185683文字
会話率:33%
北の王国ノルデスラムトの第3王女アルネリアは、食べることに異様な執念を燃やす15歳。
ある日、南の王国ソレイヤールから姉宛てに、縁談と3枚の肖像画が届けられた。しかし、王太子ヴァレリウスが描かれているはずの肖像画には、中年男と丸顔の男、そし
て悪魔のような顔の男が描かれている。どれが王太子? そもそもこれはどういうこと?
その謎を調べるため、そして「キジの丸焼きと鴨肉のパイ」を食べるため、仲間と共に男装して南国ソレイヤールへと向かう。
ひょんなことから、王太子が呪いの魔法がかけられていると知ったアルネリアは、その呪いを解くために奔走することに。ときどきコミカル、シリアスなところもあります。
※この小説は、セルバンテス様にも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-10-30 17:57:15
147398文字
会話率:52%