幼稚園から大学生まで1人の人に片思いをしていた。しかし、その女性は高校の途中で消息不明となる。ぽっかりと心に穴が開きながら過ごしてた俺は、電車の爆発に巻き込まれ、異性界に転生した…
今度こそ、心の穴を埋めるものを見つけるため、大切なものを見
つけるため、俺は生きる折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-24 21:42:08
14114文字
会話率:16%
星が落ちた夜、世界は音を失った。
誰にも知られぬ遥か彼方の空。
万象が凍りつくその場所に、ひとつの影が佇んでいた。
その身は朽ちかけ、魂は崩れ、記憶は深い霧の中に沈んでいる。
彼は名を思い出せない。
何を守り、何を失ったのかも、すでに定かで
はなかった。
ただ、胸の奥にひとつだけ、確かな痛みが残っていた。
それは誰かを守ろうとした最後の瞬間に、彼が選んだ“終わり”の記憶。
「……あれが、正しかったのか……?」
呟きとともに、空間がひび割れる。
世界を巡る大いなる輪――その歯車が、わずかに回った。
次の瞬間、彼の身体は無数の光の粒となって砕け、やがて地上へと降り注いでいく。
そのうちの一滴が、まだ名前すら持たぬ新たな命へと辿り着いた。
そしてその子が、すべてを忘れたまま目を覚ます頃――
遠い山の中、古の石碑が微かに振動し、封じられた紋様が淡く光を放った。
刻まれていたのは、たった四つの古文字。
「第九世、始まる」
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-01 01:08:24
1728文字
会話率:19%