『動物園でライオンの赤ちゃんが四頭生まれました』
ほう、かわいいもんだな。
『このうちの成長した一頭が清掃中だった飼育員を襲い、脱走。町に現れたのです』
え、どういう、あ、そうか。テレビを点けたばかり。『○○年に○○動物園でライオ
ンの――』と、俺は冒頭を聞き逃していたのだ。納得。あえて可愛らしい赤ちゃんの時の映像を視聴者に見せつけ、脱走したライオンの恐ろしさを際立てようという魂胆なのだろう。大げさにし、不安を煽り視線を釘付けにし視聴率をがっぽがっぽとテレビ局の考えそうな手だ。まあ、どうでもいい。今は――
『ですが、ライオンは地域猫と頬を寄せ合ってお昼寝』折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-09 11:00:00
1004文字
会話率:47%
とある学校の卒業試験。
それはダンジョンの攻略。
低難易度のダンジョンをクリアする事で卒業と認められる。期限は半年。皆が順調に階層攻略を進めるなか、一人だけ1階の攻略で2カ月も躓いている生徒がいた。
彼は疑問に思った。何故みんなは簡単に
階層を進められるのだろうと。この銀色に輝く高速の魔物を相手にどう戦っているのだろうと。彼は夢にも思わなかったのだ、まさかメタルモンスターと戦っているのが、自分だけだっただなんて……?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-01-17 18:00:00
5244文字
会話率:36%
ダンジョンが当たり前のように存在するようになった現代。
娯楽の一環としてダンジョン配信が人気を博すようになっていた。
弱小ダンジョンマスターである如月奏(きさらぎかなた)は、全てのダンジョンのトップ――最高ランクのダンジョンを目指していた
。
しかし、奏のダンジョンは最低のFランク。
魔物もいなければ、罠もない。
でも、ダンジョンを強化するには、冒険者に来てもらわないといけない。
そこで奏はダンジョンの様子をライブ配信して、一気に人気を上げることを決意する。
奏の愛らしい姿もあり、その動画は瞬く間に拡散され、一躍人気配信者となっていた。
人気はうなぎ登り。
広告収益費や投げ銭によって、収入はがっぽがっぽ。
――ただし、ダンジョンは相変わらず閑古鳥が鳴いていた。
「ぼ、ボクじゃなくて、ダンジョンに注目してよ!?」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-19 20:00:00
100152文字
会話率:37%
少年には夢があった…
それは「冒険者になること」
幼い頃読んだ冒険記には、息づくような自然、人々の暮らしが描写されており、ページをめくるたびに少年をどこか知らない別の場所に連れて行ってくれた。
いつしかギルトに所属し、冒険者になって
、大陸にある様々な国、町を巡る旅をすることが「少年の夢」になっていた。
しかし、少年はただの人間ではない、「獣人」だった‼しかも100年近く前に絶滅したとされる、「兎の獣人」だったのだ‼‼‼
兎の獣人は現在は絶滅種であるが、かつて非常に人気があり、もし今奴隷市場に出れば、2000億マニー(日本円で1兆円)は確実だと言われている。
獣人であるが故に、ただ旅をしたいというだけの夢の前に、大きな壁が立ちふさがる
幼馴染の少女や、旅先で出会った仲間と協力して困難を乗り越えたり
過去のトラウマに出合ってシリアスになったり
迷宮に潜って、会社立ち上げて、依頼を達成して、がっぽがっぽとお金稼ぎしたり
チートほとんど無しで結構苦労する予定の、剣と魔法のファンタジーが今、始まる……‼‼折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-04-25 19:12:36
75387文字
会話率:18%