「―――――見ぃつけたぁ。」
愛しい時間は唐突に凍りつく。
尚希が帰ってこない。
そう拓也から相談を受け、実たちは彼の行方を訊ねるためにエーリリテの元へと向かう。だが、そんな実たちを迎えたのは号泣するエーリリテの姿だった。
彼女の話を聞き
、尚希の生まれ故郷であるニューヴェルへと足を運んだ実たち。
そこで、実たちは尚希の思わぬ素性を知ることになる。
異世界ファンタジー第7弾。
尚希さん、実は只者ではないのです!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-11 02:14:22
109601文字
会話率:27%
「また、取られてしまった……」公爵令嬢ジーナは、一人泣き崩れていた。彼女が捨てられるのは、これで二回目だ。最初の婚約者は一つ下の妹に奪われた。そして今度は、末の妹が彼女の婚約者をかすめ取ってしまったのだ。
二度も婚約が破談になった、行き遅
れの娘。そんな噂から逃れるように、ある日彼女は人気のない森に足を運ぶ。そこで彼女は、一人の男性に出会った。
互いの名も素性も伏せたまま、二人は森で幾度となく言葉を交わしていく。彼女の傷ついた心は、少しずつ癒されていった。
けれど、幸せな時間は突然終わりを告げる。もうここには来られないと、ある日彼がそう言ったのだ。そうしてジーナは、またひとりぼっちになってしまった。
けれどジーナは、もう泣きくれることはなかった。その代わりに、彼女は懸命に考えた。どうすれば、もう一度彼に会えるのか。気弱で引っ込み思案だった彼女は、人が変わったように積極的になっていた。ただ彼を見つける、そのためだけに。
彼女の努力は実り、二人はまためぐり合う。そうして彼女は、彼が隠していた事情のすべてを知ったのだった。
※全七話のお話になります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-24 12:11:12
26002文字
会話率:37%
高校生――高崎恋音は二年前までは中学生シンガーソングライター「光咲レイン」として活動をしていた。
ギターをかき鳴らし、叙情的な歌詞と熱のこもった歌声、優れた容姿から「王子」と呼ばれ、
カリスマ的人気を誇っていた。
中学校卒業を機に引退
した今は、冴えない高校生高崎恋音として素性を隠して過ごしている。
春――、そんなある日に恋音の前に金髪の美少女中野ミネバが現れる。天才中学生歌劇女優として有名な、絶世に美少女にして「妖精」の異名を持つ。
「知ってる? 光咲レイン。マリーゴールドの花言葉はね――、絶望。よかったらあたしにギターを教えてほしいな~」
「僕は光咲レインじゃない。高崎恋音です。ギターは教えられない」
影で覆われた恋音をミネバは執拗に追いかける。ストーカー行為を繰りかえされ、恋音は辟易とする。
「知ってる? あたしはね光の円舞曲を探してるの。弾けばどんな願いでも叶うという、伝説の楽譜」
根負けした恋音はギターを教えることになるのだが……。
音楽や演劇を通して自分を表現する高校生の恋愛純粋ストーリー!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-21 12:00:00
81911文字
会話率:68%
プラネットルナ。ある者はスリリングなアクションとアドヴェンチャーを求めるため、またある者はモンスターと死と隣り合わせのバトル、ハンティングを愉しむため、もっと他の者は好みの異性、もしくは同性とのロマンス、アバンチュールに燃えるため、別の者は
動物たちと触れ合うため、のんびりとしたスローライフを送るため、サテライトアースより転生してくる、剣と魔法が支配するファンタジー世界。
素性も明らかでは無い一人の男がプラネットルナへと転生してきた。プラネットルナが創世した時以来の異端者。人の姿をしていない彼はカオスそのものの姿をしている。プラネットルナの管理者の聖母ノンは、彼のことを警戒しながらも接触する。
記憶喪失でどうやってプラネットルナへとやって来たのはおろか、自分が何者で名前さえ分からないと訴える彼。存在を抹消せず彼に彼の望みうる全ての能力と身体を与えて、記憶を取り戻すための冒険をさせることにした聖母。
そして、能力を欲張り過ぎ、チートな存在になることを望んだ彼は、力士にさせられてしまう。なぜなら、力士こそ彼の望んだ能力をすべて持ち合わせる、プラネットルナではチートオブ職業であったから。
いやいやながらも力士になることを受け入れた彼は、名前を雷電サンダーと決めて、プラネットルナ中を冒険することになる。記憶を取り戻して自分が何者なのか知るために。
いや、せっかく力士になったのだから、横綱を目指そう!失われた記憶と力士として大成することを求めて、雷電サンダーの冒険が、今、幕を開ける!どすこい、どすこい!
相撲や力士を全面に押し出すのではなく、剣士や魔法使いなどたくさんある職業の一つとして力士をピックアップしてみました。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-13 18:27:28
140274文字
会話率:54%
Thebes:「ルインズ・ガネシャ」
主人公、神谷夏彦は原因不明の性転換者である。
所謂「朝おん」とかいう謎の現象の末、男性→女性となった過去を持ち、いやぁ漫画でよくあるちょっとエッチでムフフで色めかしい展開が。
──なんていう事もなく。世
間は突然素性の怪しくなった人間に優しくない。
これはそんな状況を1年ほど生きてきた「元男性」がようやくできた現在の友人と
今や国内ユーザー数第一位となった巨大VRMMOタイトル「ThebesWorldOnline」に挑むお話。
奇しくもゲーム内は「原作エピソード」のひとつ「彼の末路」を題材にした巨大イベント中。
"虚象"の正体とは。そして、相応しい「末路」とは。
2022.1.7:もともと別の短編集内にあった続き物のエピソードが中編程度に長くなったため、隔離、独立させました。もし短編集以前に読んでいてくださった方々は第8話以降が新規エピソードとなります。お手数大変申し訳ありません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-13 17:59:37
46765文字
会話率:25%
ペロが亡くなり、瞬はこれが最後のつもりで帰省した。駅で幼馴染の雪絵と再会し、翌日一緒に墓参りにいくことにする。
ペロは、瞬の生まれる一年前から昔住んでいた家の地下室で飼われていた。両親からは「昔、ペロが子供に噛みついてしまったので、見つ
かると殺処分されてしまうから隠している」と教えられていた。幼い頃、隣に住む雪絵に見つかってしまうが、秘密だと伝えると、それ以降、一緒にペロと遊ぶようになった。
祖父母の家に帰った瞬を祖母は快く迎え入れてくれたが、仲違いしている祖父は相変わらず冷たかった。食事中、少女の遺体発見のニュースが流れ、険悪な空気に包まれた。瞬の姉にも同じことがあったからだ。瞬の生まれる前のことだが、その姉がある少女の万引きを注意したことにより逆恨みされ、仲間の男たちに殺害されていた。
昔の家で父が病死すると母が急変し、瞬やペロを虐待するようになった。ある日、瞬が道端で倒れてしまうことで瞬への虐待は無くなったが、その分、矛先がペロに向かっていった。瀕死の状態となったペロを見て、瞬は母の殺害を決意する。
だが、その計画がばれてしまう。殺されそうになるが、そこで階段から母が転げ落ちてきて死んでしまう。階段の上にはペロの姿があった。
ペロが警察に見つかってしまい、瞬はその素性を教えられる。その後、ペロの両親である祖父母の家に、ペロとともに瞬は引き取られたが、大きくなるにつれ、ペロとの関係に苛まれていった。
しかし、今回の雪絵との墓参りにより、亡くなる前のペロや祖父たちの愛情を知り、瞬は希望を持ち始めていく。そしてそれを打ち明けてくれた雪絵の想いも知り、大切な人だったのだ、と帰郷を決意する。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-03 12:00:00
33620文字
会話率:31%
【リメイク】【短粗筋】王の言いなりになるのを辞めた途端、国内で指名手配されました~拝啓・正義を騙る皆様、今は反勢力側と仲良くしております。影の死神が振るう剣、とくとご覧あれ」もよろしくお願い致します!
この世界には様々な魔物がいた。それを
討伐し、報酬を得る。または、金等級まであがり王家に仕えるのが冒険者としての生きていく方法である。
──しかし、彼は。
転生させた魔族を従える白魔道士の彼は違った。この薄汚れた世界で、彼が敵とみなすのは魔物よりも素性が酷く。傲慢であり強欲な冒険者や貴族。そして王族だ。
仲間に裏切られ死にかけた白魔道士は、固有付与魔法・限界突破と共に今、世界を変える戦いへと足を踏み出した。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-02 15:04:32
8128文字
会話率:52%
最新作・売名目的で追放・ざまあもよろしくお願いいたします。
この世界には様々な魔物がいた。それを討伐し、報酬を得る。または、金等級まであがり王家に仕えるのが冒険者としての生きていく方法である。
──しかし、彼は。
転生させた魔族を従える
白魔道士の彼は違った。この薄汚れた世界で、彼が敵とみなすのは魔物よりも素性が酷く。傲慢であり強欲な冒険者や貴族。そして王族だ。
仲間に裏切られ死にかけた白魔道士は、固有付与魔法・限界突破と共に今、世界を変える戦いへと足を踏み出した。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-02 23:03:36
312002文字
会話率:52%
アキとメイはひょんなことから互いの素性を明かさずに一緒に住むことになる。互いに干渉せず、心地の良い同居生活を送っていくものの、アキはメイの素性を知ってしまい、、。
最終更新:2021-12-17 00:01:02
470文字
会話率:0%
千年王国リーデルシュタインの妾腹の第三王子であるアルベルトは剣や魔法の才能には恵まれてはいなかった。現国王である彼の父は病床にあり、次期国王は誰かという話題はアルベルトの耳にも届いていた。次の王位は第一王子か第二王子のどちらかが継ぐだろう
と誰もが考え、アルベルト自身もそう思っていた。
ある日、父王からアルベルトたち王位継承権者は〈王の器〉の話を聞かされる。それは伝承にある〈王の器〉は竜を倒し、嵐を退け、民を救ったとされる正体不明の神器。父王は〈王の器〉が次の王を選ぶ、と言った。その言葉の真意をアルベルトが知ることになるのは、父が逝去した後のことだった。
アルベルトは、自身の視界の真ん中に浮かぶ「〈王の器〉を継承しますか?」という文字列に困惑していた。
王宮に侵入していた暗殺者に命を狙われ、無力なアルベルトは他に対抗する術を持たず、〈王の器〉を「継承する」と宣言。〈王の器〉に秘められた力とは――、歴代の国王たちが1,000年かけて研鑽し積み上げてきた「職能《クラス》と技能《スキル》」の集合体だった。アルベルトはそのうちのひとつ「クラス:剣匠」を使い、暗殺者の撃退に成功するが、既にふたりの兄王子は暗殺されていた。
1,000年分のチートスキルを手に入れて、なし崩し的に王位に就くことになったアルベルトは王国で起きる様々な事件に――王として、時には素性を偽って貧乏男爵家の三男を名乗ったりもしつつ――関わっていくのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-12-08 17:11:30
156494文字
会話率:44%
闇の組織〝マザー〟から馬斬隊隊長にしてマザーナンバー1である〝冬の蝉〟が研究所を脱走して一年が経った。
マザーを裏で操る〝現時会〟から江崎桐子は打開策を強いられ、FXシリーズ〝ハイエンド〟による追跡案を出した。
オウラ会長の下、赤の剣
の使用が認可され、ハイ・エンドは冬の蝉追跡の任についた。
一方、素性を隠しながら三枝高校に通う一ノ瀬 守はクラスメイトである品田 由香の持ち前の笑顔と元気におされながらも学園生活を満喫していた。
そこに赤穂 夕貴と相場 史樹が現れる。
彼らは守とマザーから逃げ出してきた保護システム達であった。
由香は守と夕貴達との関係を不審に思いながらも親交を深め、お互いに打ち解けあっていく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-12-05 20:00:00
61580文字
会話率:43%
異世界転生者の父を持つ アイン=キムラには事情があり、人の時間を巻き戻すと言われている【ナニカ】を探して旅に出ている。しばらく旅をしていると家出美少女
アリス に出会う。彼女の素性は分からないが旅に同行することになり、アインは父から教わって
いた剣術と、自らの固有スキルを駆使して人の時間を巻き戻せる【ナニカ】があると言われている【???】を探し出す物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-11-30 23:48:38
1683文字
会話率:42%
大晦日。もう少しで年が明ける頃、私は寂しげな男を拾った。
男の素性は何一つわからなかったが、どうしても放っておけなかったからこそ。
だが、そんな男との生活はこれまでの人生で一番幸せな時間だった――。
最終更新:2021-11-26 22:01:28
12617文字
会話率:44%
軽音部でベースを弾く音楽少女の文(あや)。実は誰にも言うことなく、こっそり小説を書き、投稿サイトで公開していた。フォロワーは一桁。ランクも下から数えた方が早いくらい。
同じ軽音部でドラムを叩く幸次。文との性格は全く合わず、顔を合わすと不毛な
口喧嘩ばかり。しかしグルーブの愛称は抜群で、二人はよく組んでいた。
ある出来事が切っ掛けで文の作品が幸次にバレる。
すると幸次は、意外な自身の素性を打ち明け、そして…。
※ この作品は、カクヨム様にも掲載しております。
※ この漫画は完全なフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-11-26 22:00:00
6299文字
会話率:19%
王である兄の妃にされそうになったエルゼ姫は、金の髪を切り落として逃げ出した。隣国の王子に拾われたエルゼは毛皮を被って「狩人の子供」と名乗り、彼の城の料理番になる。顔も素性も隠しながら厨房で働く彼女だったが、ある時元の姿を王子に目撃されてしま
う。
※グリム童話「千匹皮」を元にしたオマージュ作品です。
※近親婚を想起させる部分がありますのでご注意ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-11-13 22:12:29
18746文字
会話率:22%
「貴様を反逆罪で告発する!」――平和な日々を生きていたレンブルフォート帝国皇子ルシーダは突如、実兄の皇帝ジラードの策略によって死罪を言い渡されてしまう。なすすべもなく拘束され、ついには処刑場まで連行されるルシーダ。全てを諦め、死を覚悟した彼
だったが、しかし――!?
隣国のフランタル王国の兵士に匿われ逃亡するルシーダだったが、身を潜めて滞在していた村で追っ手に囲まれてしまう。武器防具になるものはないかと必死に宿の部屋を物色するルシーダ。しかしそこにあったのは一着のひらひらのワンピース!
説明しよう! 彼は女装が似合いすぎるのだ! もう姫でいい!
故郷を追われ、素性を隠し逃亡を続ける皇子の性別不詳ちょっぴりコメディ王道?中世ファンタジー。
新天地での彼を支える新しい仲間。
大人しくしているだけなのになぜか次々と降りかかってくる災難。
程なくして王国が帝国に宣戦布告し戦争が勃発、次第に不穏な空気が立ち込めていく――やがて明らかになる、ルシーダが生き延びられた理由とレンブルフォート帝国の真実、そしてもう一人の主人公――
ルシーダはまだ、諦めない。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-11-11 18:22:36
110231文字
会話率:56%
ヨーロッパ出張のある夜。湖畔の宿で奇妙なバイオリンの音が聞こえた。
会長の命により主人公はそのメロディーを譜面に書き残すが、その曲はヒトラーの為に書かれたものだった。
曲の素性を知る老バイオリン弾きが宴会の席上でその曲を披露すると天変地異が
起こり始めて……。
*『史記(楽書第二)』の桑間濮上の下りに材を取った短編小説です。
*「ノベルアップ+」さま「魔法のiらんど」さまとの重複投稿作品です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-30 17:00:00
4988文字
会話率:37%
探偵ロットことロットン・グラスバレーは、かじっている程度の剣術も扱える、若干達観した15歳の少年だ。
彼は街外れの幽霊屋敷の調査を調査中、何者かから逃げきた少女と遭遇する。
助けを求めるその少女と間髪入れずに現れた謎の男達。
紳士願望を持つ
ロットはレディを守るため戦いへと身を投じ、時には国や騎士団を相手取り、世界を駆け巡る。
一応更新報告をツイッターにて行っております。ご参考までに@tanteikenshi折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-25 03:03:52
74094文字
会話率:47%
とあるVRMMORPGには、伝説のプレイヤーが居た。
ボスが出現した瞬間には討伐し、ゲーム内の全アイテムをコレクションする男。
伝説の最強のソロプレイヤー。だが、名前も素性も、誰も知ることはない。
もはや、残された収集物を淡々と集めるだけの
機械と化したその男に、ゲーム内における障壁というものは存在しなかった。唯一のゲームシステムを除いて。
「結婚システム」または「寿命システム」と呼ばれるそれは、最強の男でさえ逆らえない、大きな障壁だった。
「キャラクターの寿命が来る前に、他のプレイヤーと結婚システムを使い、次のキャラクターへの引継ぎをしなければならない」
普通のプレイヤーなら障壁にもならないそれは、最強のソロプレイヤーには大きすぎる障壁だった。
「相手を探さなければ……」そう思い立ち、男は素性を隠し婚活を始める。
相手の条件は「戦闘職を経験していない者」ただそれだけだった。
◆◇この作品は、ノベリズムでも掲載しています◇◆折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-21 18:00:00
108414文字
会話率:48%
都心の高層マンションに住む四人家族。裕福で幸福な一家の風景。しかし、それは水面に映る幻影のようなものだった。
家庭に問題を抱えていることを知りつつも、家族をかえりみることをせずに仕事中心の生活を送ってきた父、良彦。彼は、会社を転々とし
つつ役員にまで上り詰め、経済面では家庭を十分に支えてきた。
結婚当初より、虚構の幸せを演じ続ける妻、美奈子。良彦より二歳年上の彼女は、若きし頃、奔放な生活を送っていた。良彦が大学四年の頃、二人は出会う。彼を将来有望なエリートと見定め、狙い通り懐妊した彼女は、良彦の卒業、就職を待ち、結婚することに成功する。以来、自分の素性、本性を隠して、清楚で気品にあふれた家庭的な妻として、日々の生活を送っている。
自室に引きこもり、ゲーム障害を患っている息子、輝彦。彼は、母の見栄からアメリカの大学に留学するが、卒業するのに多くの年数を要し、帰国後に就職するものの、自分のやりたいことではない、とすぐに会社を辞めてしまう。
高校生の娘、千夏。彼女は、家族の絆や愛情が信じられず、性を安易に考え、性犯罪に手を染めようとする。一見完璧に見える母・美奈子が、自分のことを愛していないことを彼女は知っていた。そして、母の隠している秘密にも気づいており、一人悩んでいた。
良彦の中学、高校の同級生であり、当時は家同士が近かったために、友情を育んできた琴子。彼女は、歯科医院を営んでいるが、苦しい過去を持ち、前に進めずにいた。琴子は、それが必然であったかのように良彦の家族の問題に巻き込まれていく。彼女は、干渉しすぎないようにしながらも、いつしか自分から積極的に良彦の問題解決に協力するようになる。
―――そして、ようやく、父は家族と真正面から向き合うことを決意する。
価値観の多様化、混沌としたこの時代、しかし、自分自身で何が正しいのかを決めることは難しい。多様化を主張しながらも、一方では、以前よりも強く、皆同じであることを強要するようになってしまった社会。同調圧力が強く、『空気』を読めない人間を排除する国民性―――。どう生きればいいのか、各自が自分の生き方を見失ってしまっている。自分からは働きかけないのに、何か起こったら、他人の結果だけを批判する多くの人たち。この現代日本において、家族とは何か、そして、父性とは、母性とは何であるのだろうか。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-20 20:13:11
1064文字
会話率:0%
時は2300年、毎年、西暦2XXX年x10人が殺される日本。それは実は政府が国民に内密で行なっている計画であった。
その計画を成し遂げるべく政府がつくった直属の暗部に所属するのが主人公の花形真(はながたまこと)である。
花形真は、ある日
偶然にも大学の同期の佐久間綾(さくまあや)に出会う。そこで事件が起きた...!
素性を隠す奇妙な2人の恋愛が幕開ける。
狂気のラブミステリー 開演。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-02 20:14:48
43790文字
会話率:39%