魔族がひしめき合う暗黒時代。
強大な力を持つ魔王達の脅威に晒されながらも、人間達は助け合い、細々と生きていた。
そんな人々が暮らす町に突如として生えた〝丸い岩〟。
その岩にお願いをすると願いが叶うという。
それが魔王の策とも知らぬ
まま、人々は希望を求め、その町を目指すのだった――。
「じい! じい! 恋愛相談解決で信仰値が10も上昇しちゃったぞ!」
「おめでとうございます、魔王様」
「ふふふ。魔族と契約しているとも知らずに毎日毎日。ヒトというのは哀れな生き物よの」
丸い岩は契約の道具。
願いを叶えることで人々は対価として信仰心を捧げ、信仰心を糧にこの〝信仰の魔王〟の力は増していた。
噂は広がり、信仰心はどんどん増える。
大陸随一の魔力を得た信仰の魔王だったが、彼女にはひとつだけ欠点があった。
「怪我を治してくれ? 死なれては信仰が減るからの、おまけして病気も治してやろう!」
魔族の大きな目的である〝人間の根絶〟という使命を、完全に忘れてしまっていたのである。
これは意図せず人々から愛された魔王による覇道の物語である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-02-15 07:00:00
29609文字
会話率:40%
魔族がひしめき合う暗黒時代。
強大な力を持つ魔王達の脅威に晒されながらも、人間達は助け合い、細々と生きていた。
そんな人々が暮らす町に突如として生えた〝丸い岩〟。
その岩にお願いをするとその願いが叶うという。
それが魔王の策とも知
らぬまま、人々は希望を求め、その町を目指すのだった――。
「じい! じい! 恋愛相談解決で信仰値が10も上昇しちゃったぞ!」
「おめでとうございます、魔王様」
「ふふふ。魔族と契約しているとも知らずに毎日毎日。ヒトというのは哀れな生き物よの」
丸い岩は魔族契約の道具。
願いを叶えることで人々は対価として信仰心を捧げ、信仰心を糧にこの〝信仰の魔王〟の力は増していた。
噂は広がり、信仰心はどんどん増える。
大陸随一の魔力を得た信仰の魔王だったが、彼女にはひとつだけ欠点があった。
「怪我を治してくれ? 死なれては信仰が減るからの、おまけして病気も治してやろう!」
魔族の大きな目的である〝人間の根絶〟という使命を、完全に忘れてしまっていたのである。
これは意図せず人々から愛された魔王による覇道の物語である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-12-03 21:21:12
8258文字
会話率:35%
皆は自由にスキルを選べるとしたら、何を選ぶだろうか?
僕の住む王国は『勇者』で溢れていた。
『勇者』は恵まれている。
類まれな身体能力? 違う!
王国からの多額の年給が支給されるのだ。
働かなくても生活できるほどの。
そしてもう
一つ。
働いても美味しい『勇者』だ。高い報酬が約束されるスキル。
そんな中、一人の少年……アルヴィンがいた。
彼は王国でも随一の商会の息子として生まれ、将来を約束された。
あとは『商人』スキルさえ取れば……。
だが、アルヴィンは『商人』スキルを選ばなかった。
その理由は……彼が偶然見た夢だった。
夢の中の男もまた商人だった。
大きな財を成し、大陸中に店を構えた成功者。
そこで『商人』スキルでは完璧な商人にはなりえないことを理解した。
その日から僕は実家の商会で『夢の知識』を使って、大きな利益を上げていた。
たった、一年で大商会の全てを動かせるほどに出世していた。
『商人』スキルがなくても、商売は出来ることを証明した……つもりだった。
そして、スキル取得当日……。
アルヴィンはずっと気にかけていた。
夢の中の商人は生まれ変わった後の事を願った事を。
『家族がほしい』と。
根っからの商人であるアルヴィンは知識を対価に願いを叶えることにした。
彼が選んだスキルは『出会い』だった。
スキルこそが全ての世界で、その選択は地位を失うのに充分だった。
追放された彼だったが、何も悲観しなかった。
一生暮らせる分のお金はある。
だったら、一生を供にする女性を探す旅に専念できる……と。
だが、アルヴィンは気付いてしまった。
「僕、女の人と話せなないじゃないか‼」
正確には仕事上であれば、流暢に話せる。
それ以外の場面では緊張してしまって、言葉が続かないのだ。
アルヴィンは決意した。
「女の人と話すために仕事をしよう!」
そう決めた、アルヴィンは小さな商会を立ち上げる。
それが、後に『ギルドの父』と呼ばれる存在になるとは夢にも思っていなかった。
女の子と話すためだけに巨大な産業を興してしまった商人のお話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-02-10 12:12:54
41298文字
会話率:29%
フィーナはコルテシア王国の第一王女兼聖女だった。極めて優秀で、一国そして両親からの大きな期待を背負っていた。
ある時フィーナは瀕死の所を魔族の少女リシェラに助けられる。
淫魔であるリシェラは助けた対価にフィーナの身体を要求してきてーー
最終更新:2023-02-08 12:30:24
20608文字
会話率:41%
ルドベキア王国。
自然豊かで平和で穏やかな国に、千年もの時を生きる魔女がいた。
腰まである薄紫色の髪、若草色の瞳を持ち、常にカラスのような黒い帽子とローブを纏い、森の奥に独りでひっそりと暮らしていた。
魔女は草花に魔力を込めることで薬を作る
。
傷薬に熱冷まし、鎮痛薬、日常で必要になるものなら大抵は作ることができた。
人々は魔女の薬を求めて森にくる。
街に行けば医者はいるが、診療代や薬代がとても高く、余程重い病でない限りそちらに行くことは無かった。
魔女が薬の対価に要求するのはいつだって花。
道端のたんぽぽ1本でも喜んで受け取った。
―これは、ラヴィムの魔女ルピナスが幸せになる為の物語である。
※R15と残酷な描写については流血や欠損表現がある為つけています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-01-23 06:12:58
17126文字
会話率:49%
「それではお嬢様、本日の対価をいただきます」
契約精霊のその一言に、アイリスは戦慄した……
精霊術師アイリス・アンフィールドは生まれ持った強大な魔力と最低レベルの学力ながら、名門王立魔法魔術学院に合格する。曜日ごとに契約した精霊達と悠々
自適の学院生活を送る――――はずだった。しかし入学直後から死人も出る新入生同士の過酷な交流戦、魔族の住み着く森でのサバイバルと、息つく暇もなくアイリスを様々な試練が襲う。そして「そもそもなぜ、彼女は生まれながら強大な魔力を持っているのか?」アイリスの出生の秘密、そして彼女の無尽蔵の魔力を求め、『人間』は『魔族』と手を組む。
そして迎え撃つは『王立魔法魔術学院』と優秀な契約精霊達。
これは精霊術師アイリス・アンフィールドと彼女を囲む人間と精霊が紡ぐ物語である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-01-21 13:12:51
591439文字
会話率:57%
しあわせの、対価を、知ったから。
キーワード:
最終更新:2023-01-17 21:55:31
1036文字
会話率:0%
死にかけたところを女神に助けられた高校生桜井時久。しかし命の対価として、女神の手駒になって異世界に金を稼ぎに行くことに。自分の持ち物を金に換えられる『万物換金』の加護と、手提げ金庫型の貯金箱をぶら下げて、丁度行われていた『勇者』召喚に紛れ
て乗り込もうと画策する女神と時久だが……。
「いきなり牢屋からなんて嫌じゃあぁぁっ!!」
金を稼ぐどころか牢屋スタート? まずはここから出なければっ!
時間も金も物もない。それでも愛と勇気とご都合主義で切り抜けろ! 異世界金稼ぎファンタジー。ここにゆるっと開幕……すると良いなぁ。
注意!! 主人公が本格的に金稼ぎに尽力しだすのは四章からとなります。金稼ぎだけが読みたい方はブラウザバックもアリです。
この作品はカクヨム、ハーメルンにも投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-01-06 15:00:16
1073869文字
会話率:49%
「この世界」では「魔法」や「武器」「スキル」と言われるものがコンビニエンスストアーや百均などで普通に売られている。
いわゆる「スキル」や「魔法」という技能が「経験」だけではなく対価によって得られる世界。
その巨大さから「森」と呼ばれる区域
で、現代社会で「人」に分類されるものが住む世界と、その容姿や特異な能力から「人」に「妖魔」と呼ばれるものたちの住む世界が繋がっている。
森には「人」の世界側に7階層のレベルがあり、「人」の世界から「始森」「浅森」「流森」「逢森」「深森」「震森」「黒森」と続き「境森」と呼ばれるところで妖魔の国側の森と完全に分離されている。
妖魔側の階層は不明であるが「人」の世界と同等の森が広がっていると考えられている。
未だその世界に足を踏み入れたものは確認されていない。
しかし、交わる場所では「人」は「妖魔」の「餌」となり、「妖魔」は「人」の「薬」や「道具」になる。
「森」は「人」と「妖魔」がお互いを「狩る」場所となっている。
だが、「森」はそれすらを拒み、「能力(ちから)」の無いものは足を踏み入ることさえ出来ない場所。
「森」の中では自分の能力(ちから)と自分の責任のみで行動しなければならない。
そんな「森」に続く町に涼音は住んでいた。
「僧侶」に特化した才能を持っていた涼音は、幼いころからその才能を伸ばす教育を受けていた。
中学卒業と同時に「僧侶」の上位職である「司祭」に転職した涼音は自分の能力(ちから)を過信して「人」が到達しない森の深淵に踏み込んでしまった。
しかし「涼音」の能力(ちから)は「そこ」では通用しなかった。
月数回の、不定期更新です。
自分の原点の作品なので、生きてる限り更新します。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-01-01 14:00:00
212749文字
会話率:46%
私はごく平凡なサラリーマンだった。だが、目に入れても痛くない一粒種、愛する娘が不治の病に冒されてしまう。職を辞し全財産をその治療費に充てた、私、クリスマスだというのに、娘にプレゼントを買ってやるお金すらない。そんなある日、私はゴミ捨て場で
不思議な箱を見つけた。開けてみると女の子を模ったぬいぐるみが入っていた。
何もないよりはマシと拾い物をクリスマスプレゼントにしたのだが、なんと! ぬいぐるみの中には悪魔が封じられていた!
悪魔は娘の命を助けてやろう、と言う。その対価として悪魔が要求したものとは……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-12-24 20:00:00
3286文字
会話率:13%
夜の闇の中、星の海を縫うように進む列車。
意図せず垂れ流し状態の癒しの力に悩むセチアは、とある事情により左目に呪いを受けたノアールと、白いモフモフな聖獣のキラと共に星空列車に乗って旅をしている。
二人の目的は、『蠍火の魔女』を探すこと。
セ
チアの癒しの力を封印してもらうため、そしてノアールの呪いを解いてもらうために。
だけど、そのためには何か大切なものを魔女に差し出さなければならないかもしれない。
はたして、蠍火の魔女が対価に求めるものは何なのか……。
こちらの話は、AKIRA33*さん(@33comic)の素敵なイラストからストーリーを考えさせてもらいました!
たくさんの素敵な挿絵と共に楽しんでもらえたら嬉しいです♡
アルファポリスにも投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-12-23 20:00:00
20647文字
会話率:41%
赤点ギリギリの俺は頭の良い姉の友人に家庭教師をお願いした。
そうして現れたのは俺が密かに憧れていたポーカーフェイスでクールで美人の巽先輩だった。
憧れの先輩と二人きりで勉強を教えてもらえる状態に有頂天だった俺に、先輩はこんなことを言ってきた
。
「……紘くんさ。良い声してるよね」
そこから俺は先輩の真の姿を知ることになるのだった。
「なろうラジオ大賞4」応募作品です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-12-11 22:08:10
996文字
会話率:64%
久しぶりにボロボロな神社へ来た俺。
当時の相棒…妖狐の椿。俺と椿は盃を交わしながら語り合っていた。
学校で起きた事件や安倍晴明のこととか…。兎に角、色んなことがあり、仲間が出来たり別れたり…。時には…っと、これ以上は本編で語らせてもらう。
椿により女の子になってしまった河南。
この花、河南はこれからどうなっていくのでしょう…折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-12-11 00:00:00
2164文字
会話率:63%
16歳になったアントン・アルヴァレズは、謎のスキル『サブスクリプション』を所持しているにも関わらず、中々発現せずに底辺であるFランク冒険者として、母親のもとを離れ、地道にクエストをこなしていた。
ところが、同じギルドの冒険者、ヴィン
セントからは名前だけの役立たずなスキルを馬鹿にされ、“お荷物”だと蔑まれ、肩身の狭い生活を強いられる。気の弱いアントンは1人では言い返すことも出来ない程の弱虫だ。
そんな落ちこぼれのアントンを、まるで家族のように支えてくれる高ランクのパーティーの仲間たち。特に魔法使いの美少女レイラーニとは寝食を共にするほどの仲になった。
ある日、仲間たちといつものようにランクアップを目指してクエストをこなしていると、突然アントンのスキル『サブスクリプション』が発現する。
しかし、そのスキルは、アントン自身が強化されるものでも、敵にダメージをあたえるようなものでもなかった。
“お金を対価に味方を一定期間強化する”という一風変わったスキルだったのだ。
自分に何のメリットもないスキル『サブスクリプション』。しかしながら、アントンはこのスキルを手に、新たな可能性を見出した。
自分を馬鹿にし、仲間まで奪おうとするヴィンセントを見返す為、そして、その裏にあるであろう影を暴く為、アントンの冒険者としての快進撃が始まる。
監修:御峰様
この作品はカクヨム様にも掲載しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-12-08 13:18:08
95759文字
会話率:47%
とある地方でのみ、まことしやかに囁かれている都市伝説『うわがき』
それはある資格を持つ者に対して、ある対価を元に“最も嫌う者”をこの世から消し去ってしまうという……何処にでもあるそうな話で。
都市伝説と言ってもホラーとも言い難い内容です。
最終更新:2022-12-05 22:39:50
8245文字
会話率:37%
かつて英雄と呼ばれた大魔道士は、愛する祖国に裏切られ遠い辺境の国へ逃れ、小さな山小屋で少女と暮らしていた。しかし病に冒され、少女を残して帰らぬ人となってしまう。祖父の亡骸に顔を押し付け泣いている少女の後ろに、三体の悪魔が現れた。それらはジ
ョセフが使役していた悪魔たち。封印が解かれて世に放たれた。悪魔は少女に問う。「我らは大魔道士を裏切った国へ向かう。お前も来るなら祖父の無念が晴らせるぞ」と。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-12-04 22:36:55
21025文字
会話率:49%
竜神の寵愛を受けし世界「ライズ」は、ある日突然に異世界「地球」と”門”で繋がれた。世界の壁を越えた交流と貿易は、ライズ世界に多くの富をもたらす。
しかし魔法技術の対価として地球からもたらされたのは、進んだ医学や科学技術だけではなかった
。
ライズの列強諸国はそれぞれが地球の大国と結びつき、彼らが生み出した戦車や飛行機を導入し、軍拡を開始する。
力は不信感を生み、やがて最初の銃弾は放たれた。
クロア公国で起こった泥沼の内戦もまた、ライズ世界を二分する動乱のひとつだった。
物量に勝る帝国派に対し、敗色濃厚な大公派は若き将軍を抜擢する。彼の名はアルフォンソ・アッパティーニ。
「何をしても怒らない男」と嘲笑され、日陰者に甘んじてきた優男だった。
多くの者が彼を侮り、軟弱者に自らの命運を委ねるしかない大公派の運命を嘆いた。
だが、赤毛の将軍には窮状を覆す強い意志があった。
彼が参謀長として指名したのは、舌禍事件でドイツ陸軍を放逐されたヴェロニカ・フォン・タンネンベルク。彼女の作戦こそが祖国を救うと信じて……。
そんなあぶれ者と問題児のコンビが挑むは、勇将ジョージ・パットン。
祖国アメリカが支援する帝国派の勝利をかけて、歴戦の指揮官は2人に牙を剥く。
「好きにやって良いと言うなら、せいぜい派手にやらせてもらうわ」
強敵を前に不敵に笑うヴェロニカは、必勝の策を打ち出す。それはライズに収まらず、地球諸国すら巻き込んだ大作戦だった。
降臨暦942年、ライズ史で名将として語り継がれることになる両者が、初めて相まみえた「イリッシュの戦い」の記録である。
※過去作『イリッシュ大戦車戦 ~王立空軍物語外伝~』を再構成・大幅加筆した作品です。
※カクヨム様でも掲載しています。
※『王立空軍物語』シリーズの設定や一部メカニックは、ホームページにて解説しています。
https://jyushitai.com/折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-12-02 08:41:11
104004文字
会話率:20%
拒絶と承認――僕は【■■■】を拒絶する。
深夜のコンビニバイトで生計を立てる高校一年生・令条レイは異世界転生を“拒絶”する。
現代、血の繋がらない姉を看病しながら学校に通うレイは、バイト帰りに巨大な何かとぶつかり、意識を失う。
気
が付くと、見知らぬ空間。数多の星が輝く空の下で、砂の上で一人椅子に座る少女と出会い、自分が死亡したことを告げられる。もう一度姉と会うために、生まれ変わることを拒否するレイ。少女の願いを叶えることを条件に、現世へ戻るが――。
そこには何もなく、たった一つ、乙女の薔薇だけが咲いていた。
夢は儚く消え、対価はすべてを要求する――僕はすべてを拒絶した。
※この作品は『カクヨム』様にも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-12-01 22:00:00
123949文字
会話率:44%
みなさんは日々のお昼ご飯にいくら掛けていますか?
それは十分でしょうか、それとも我慢してその額なのでしょうか。
今回はそのお昼ご飯代が高い事で口論になったという記事から自論を展開させて頂きました。
みなさんの毎日に幸せなお昼ご飯がありますよ
うに。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-11-25 21:17:49
2137文字
会話率:8%
あるところにギャンブルと酒が好きな男が居た。男の人生は、街でぶつかった少年により、奇妙な形に歪められる。人生を対価に、願いを叶えると少年は言う。不気味に笑い続ける少年と出会った強欲な男の運命は、きっと既に決まっている。
最終更新:2022-11-13 16:45:35
3839文字
会話率:61%
昔々、あるところにひねくれ魔女がいました。
ひねくれ魔女は王都に小さな「失せ物探し」の店を開いていました。
魔女の不思議な力で、失くしたものがどこにあるのか教えてくれるお店です。
魔女の名前はアンナベッラ。
だけど名前で呼ばれる
のは最初だけ。
そのうちにみんな、ひねくれ魔女と呼ぶようになりました。
なぜなら。
「魔女アンナベッラ! 邪魔するぞ! 今日こそ、父の形見の指輪を見つけたお礼、受け取ってもらう!」
「うわぁ、また来たカルロさん。店閉めときゃよかった!」
アンナベッラは絶対に対価を受け取らなかったからです。
「素直に受け取れば可愛いものを。このひねくれ者めが!」
そんなわけでひねくれ魔女は、お客さんのためになりながらも絶対に対価を受け取らないひねくれ生活を気ままに続けました。
これはそんなひねくれ魔女か、ヴァレーリ王国の王都ヴァーロで過ごした、つかの間の日々のお話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-10-29 11:30:26
9454文字
会話率:57%