フルダイブ型VRMMO。
それは全身の感覚を人工的に作られた夢の中に落とし込む技術。
21XX年はその、正真正銘ゲームの中の主人公となりきって架空の世界を自由に冒険出来るようになった技術革新によって、ゲーム業界は久しく見なかった苛烈な競争の
世界に舞い戻り、かつてない賑わいを見せていた。
そんな時代にリリースされた「隔世の夢路~遥かなる頂~」と言うタイトルがあった。それは知る人ぞ知る隠れた名作RPGの初代リメイクであり、原作をプレイしていたファンからは強く期待されていたタイトルでもあった。
これはそのゲームに携わった人々の、努力と涙と汗と、度重なる仕様変更と、仮初めの成果物と遅れるばかりのスケジュールと、睡眠不足と過労と休職と失踪と、怨嗟と憎悪と諦めと乾いた笑いと、明らかに間に合わないデバッグとそして殺意と、そうして迎えた末路と言う名のリリースと、そこから始まる悪夢の記録である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-06-18 12:00:00
19049文字
会話率:29%
そして、発砲音が鳴り響いた。
空気そのものが破裂したかのような、重く、とても乾いた音が、山の林に響き渡る。しかしそれもすぐに飲み込まれ、やがてまた静寂が横たわる。
銃口の先で、灰色の軍服の男が一人、頽れた。
*
初めまして。萩
原稀有です。
一万字強の短編(?)になります。(書いた時系列的には)初の短編です。もし一話目を読んで面白いと感じましたら、ブックマークして下さると嬉しいです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-06-10 10:00:00
10919文字
会話率:37%
そして、発砲音が鳴り響いた。
空気そのものが破裂したかのような、重く、とても乾いた音が、山の林に響き渡る。しかしそれもすぐに飲み込まれ、やがてまた静寂が横たわる。
銃口の先で、灰色の軍服の男が一人、頽れた。
*
ネット小説大賞用
に上げた短編です。翌日、同一作品を連載版で登校する予定です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-29 17:31:55
10922文字
会話率:37%
長篇の書けない大学生・牧島は、小説の訓練の為、二次創作小説に手を染める。
彼の誤算だったのは、必要以上にヒロインを必要以上に愛してしまったことで、彼の前にイマジナリーフレンドとして表れてしまう。
戸惑いを思いつつも、乾いたキモオタライ
フに潤いが出来たと喜ぶ牧島だったが。。。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-15 21:45:49
104834文字
会話率:34%
『狙撃手』の青年スナイプは魔王を射殺した。
だが、彼の心は満たされなかった。
乾いたスナイプの前に一人の少女が現れた。
最終更新:2021-05-01 15:05:37
9775文字
会話率:43%
「パパ」
「はい、パパですよー」
乾いた笑みで鶴城は少女に繰り返し答え…………大きく溜息を吐く。
別に特別な何かになれなくていい。
小市民として平凡な高校生活を送れればそれでよかったのに、なんでこんなことになってしまったのかと。
世界中のほとんどが溶けてしまっても、どこかでウィズと呼ばれる現実改変者たちがテロを起こしても、彼が暮らす範囲では平凡な日常があったはずなのに……それが今や彼自身もウィズとなり、ウィズとして規格外の力をを持つ少女が彼をなぜか父と慕っている。
それもこれもあのテロを起こした馬鹿野郎どもがいけないのだ。いくら小市民を志していても目の前にその元凶がいたらぶん殴るに決まっている!
現実濃度の低下によって世界中が溶けてしまい、楔と呼ばれる装置で辛うじて僅かな地域を維持している世界。
そんな世界でも平凡な生活を望む上凪鶴城は望まないままに争いに巻き込まれ、彼の小さな望みの邪魔をするあらゆるものを否定していくことになるのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-14 13:04:27
66030文字
会話率:52%
僕が目を覚ましたのは、見覚えの何もない病室で、僕は僕が誰なのかもわからなくて。
最終更新:2021-03-03 20:42:52
3296文字
会話率:31%
【あらすじ変更しました】
2020.6.4 第一話、第二話、第三話、第四話、第五話、第六話、第七話、第八話を漫画で読めます。「目次」の下ないしは「あとがき」の下の【マンガ第〇話】をクリックしてください。
「……ご主人様と呼ぶな。俺の名は
ヘイズ」
紫色した天鵞絨(ビロード)の皮膚の羽、鋭い爪を持つ悪魔(インプ)の俺だが、元は人間。転生前の名は兵頭。褐色の肌に幼気な(いたいけ・な)涙の露……ダーク・エルフを拾ったのも、行きがけの駄賃、生贄奴隷のマリアは策略に便利な手持ちの駒だ。首尾よく謀り、ボルカニア地方のオーク軍の女少佐、氷のようなボレットと契約。サディスティックな女王然のエリートにチンケな悪魔と信じこませた。
俺の真の目的は、ただただ強くなりたいがため。戦乱に生まれ、乾いた策略を巡らせ、ずる賢く立ち回り、孤独に生き抜く……魔神サイドに着く「オーク 」VS. 神サイドの「人間」の戦い。戦場に舞い散る活きのいい魂を回収し、命の無念を吸収し、成長し続ける。
ついに俺は種の限界を超えた。でも俺の求める「強さ」に終わりは見えない。戦火をくぐり、英雄が乱立する時代の闇に巣食うーー計算高く、冷徹非情でないと生きて戻れない戦場で、黒魔術を使い、敵陣、味方陣の狭間を飛び交う、文字通りの蝙蝠だ。上手に争いごとを煽り、焚き付け、一人でも多くの死者を増やすのが目的……
だが、人に、神秘に、伝説に、魂の芯を揺さぶられる。人はなぜ生き、どこに行くのか。人でない悪鬼に生まれ変わっても俺は俺なのか。とっくに捨てたはずだった「人間の感情」に戸惑う。累々と続く見慣れた屍を踏み越え、今、ただ立ち尽くすーー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-02-19 18:00:00
173381文字
会話率:29%
かの地の名はアルイーン。
乾いた白茶色の大地に繰り広げられし、興亡の絵巻。
西の強大な軍事力を誇るバッファーン朝イゾルタン帝国、東の謎多き国カラ・シーン神皇国、混乱の続くマズムール王国、大国の間で揺れるアズタンザイヤ……
アージ・アルイーン
神殿に伝わる秘密を巡って、国々の思惑が蠢く。
やがて北からバンディア大陸連合軍の侵略の魔の手が、アルイーンの大地を乱していく。
――――と云う物語の、外伝です。
今回は「舞踏手の首飾り」でも活躍していた、吟遊詩人(アシック)カナヤの冒険譚。
「耳飾り」から数年後、青年に成長したカナヤは三弦琵琶シードを片手に、ひとりアルイーンの大地を放浪していた。
ある月の夜、盗賊から逃れて迷い込んだいにしえの都は、廃墟と成り果て、人の気配もない。崩れかけた城壁に腰掛け、ひとり唄を吟じていると愛らしい声に呼びかけられる。どこからともなく現われた少女は、彼にとある屋敷の高貴な姫君の前で歌を披露して欲しいと懇願するが――。
千夜一夜物語風のダークファンタジー。煌びやかで妖しい夜の闇へようこそ。
単独の物語なので、「耳飾り」を未読でも差支えございません。挿絵がありますが、苦手な方は非表示でお願いします。
・無断転載・複写は厳に禁じます。
・無断使用、無断複製、無断転載は固く禁じます。
・All rights reserved.
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-27 18:48:41
34688文字
会話率:19%
かの地の名はアルイーン。
乾いた白茶色の大地に繰り広げられし、興亡の絵巻。
西の強大な軍事力を誇るバッファーン朝イゾルタン帝国、東の謎多き国カラ・シーン神皇国、混乱の続くマズムール王国、大国の間で揺れるアズタンザイヤ……
アージ・アルイーン
神殿に伝わる秘密を巡って、国々の思惑が蠢く。
やがて北からバンディア大陸連合軍の侵略の魔の手が、アルイーンの大地を乱していく。
――――と云う物語の、外伝です。
ヒタノの踊り手ヴェスタのある夜の不可思議な出来事――。
©️ 加純 2016.
※カクヨムにも掲載あり
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-03-15 16:32:39
22503文字
会話率:12%
「疲れた…」
そんな言葉の後にため息をつくことが、いつの間にか癖になってしまっていた俺には、妻がいる。
美人で小さくて、なによりも優しい。
仕事から帰ると、安いビールの缶を開けて、「今日もお互い、頑張ったね」って2人で笑う。
たったそれだけかもしれないけど、乾いた心に水を注ぐような彼女の笑顔は、明日もまた頑張ろうって思わせてくれる。
そんな花乃と春樹の、たった数分間の物語。
何かで疲れてしまったあなたが、少しでも笑顔になれますように…。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-10-10 23:18:19
631文字
会話率:25%
見渡す限りの、黄色い草原。
乾いた風に含まれる、土と草と、日の光の匂い。
紅里の草原で、両親とシッダとともに、やがて生まれてくる弟を心待ちにしながら、幸せに暮らしていた朱夏。
しかし、ある日突然やって来た軍勢によって、村も草原も焼き払われ、
大切な家族も失ってしまう。
これは、復讐の炎を身に宿した少女が、過ちと後悔を繰り返しながら、やがて成長し、故郷の草原を取り戻すまでの物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-17 20:00:00
231930文字
会話率:47%
彼女の言葉に、反論する僕。
教室には乾いた風が吹いていた。
最終更新:2020-07-23 15:18:53
546文字
会話率:0%
僕の彼女が死んだ。乾いた舌を持て余す僕に、聞きたいことがあると刑事から連絡があった。白黒の世界でただ、あの夕陽だけが赤く傾いている。
最終更新:2020-07-19 02:44:35
3400文字
会話率:38%
窓を開けると
秋の乾いた風が部屋の中を吹き通る。
その風は
部屋の天井に付けられた多くの風鈴を揺らし
それらは驚いたかのように鳴いていた。
最終更新:2020-07-10 21:46:10
786文字
会話率:0%
浮気、ねぇ。……まぁ、そうだね。殴り殺したくもなるし、一生消えない傷跡でも残したくは、なるね。……でも、俺は別にいいかな。うん、特に何もしないよ。何もして、やらないよ。調子に乗せてあげよう。取り返しがつかなくなるまで。でも、これは相手の幸
福のためなんだよ?……幸福を噛み締める一番簡単な方法は、絶望を感じることだからね。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-07-02 14:00:00
7986文字
会話率:61%
渾身のエッセイ。テヘペロ
後書き。うすら寒い風が吹く。夢を傷を売り物にする薄汚い商人が下卑た笑みを浮かべてる。
心を売り渡した先に乾いたご馳走に舌鼓。
酔いが覚めてから出直しな。
最終更新:2020-05-17 07:21:28
1063文字
会話率:5%
生きていくことが、不安です。
キーワード:
最終更新:2020-05-17 06:48:16
951文字
会話率:45%
年配の係員に案内され、火葬炉にたどりついた。
コンクリートで打ちつけられた部屋の中央で、母はひとり眠っていた。
「点火スイッチは、どなたが押されますか」
乾いた空気に、その声はとても良く響いた。
最終更新:2020-05-16 22:15:48
7961文字
会話率:23%
私は看板だ。
乾いた大地に一本だけ刺さっている。
ボロボロの木の杭にペンキのはがれた三つの矢印が錆びたくぎで打ち付けられていて、三つの道を示している。
もうずっと、地平線まで続く道を見ている。
私が示す矢印が、いったいどこを指している
のか
私はそれを、通る人々に聞いてみることにした。
※不定期投稿で短期完結にするつもりです。台詞が主体なので苦手な人は控えてください。
・作品に関しては各々の解釈を得てください。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-05-16 17:10:00
1850文字
会話率:68%
浮気の現場は、殺意にまみれています。
二人っきりになるべからず。
最終更新:2020-04-29 02:00:00
200文字
会話率:20%
村雨が黒田のノートを燃やしてるのを見つける。村雨はクラスの中心人物でそこそこおしゃれで女子高生のテンプレートみたいなやつだ。黒田は背が高くて髪が長くて目が隠れていて、ホラー映画で井戸の底から這い上がってくるあの怨霊とよく似ているから「サダコ
」と呼ばれて嘲笑されている。村雨は「ははは」と乾いた声でぎこちなく笑う。俺は火の傍の村雨の隣に座り込んで「よく燃えてるな」と言う。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-03-19 16:19:44
19305文字
会話率:44%