風圧と風の騒音《そうおん》に驚かされ、眠りから目覚めた『三郭《みかく》圭《けい》』は、自分がいま高速落下状態にいると気づいた。いきなりこんなどうしょうもない状況になった。
ある程度の高度まで落ちると、圭の視界はやがて地面の風景が入り込んだ
:あれは、無限に広がる木の海と、その緑の尽きるところまでいた高くそびえ立つ奇妙な塔。
塔のてっぺんから、神秘的な輝きが放たれている。
しかし、この時の圭はまだ知らない:彼がこれから体験するすべてのことを。
五つの死と、五つの転生、五つの世界の運命が、彼と緊密《きんみつ》に繋がる。
彼の名は『三郭《みかく》圭《けい》』。
ある時は、彼は『ロタタ』と呼ばれて、これからもまた『ティミー』と名付けられるかもしれないが、今はまただの『圭』です。
彼の生《がうまれたの》は、異世界。
彼の行《がおこなうの》は、『回』の旅路。
これこそが:『回転生』
圭は、目にこれらの景色を持ち――絶賛墜落中!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-01-12 13:02:34
2078文字
会話率:12%
おひとりさまが剣と魔法の乙女ゲームに転生したけど、貧乏領地いや借金まみれのモブ令嬢だった。
ベルヴイッヒ・ルーテシアは2歳の誕生日に
前世を思い出し、ハマっていたゲームに転生したと
気がついたけど転生したのはモブキャラ。
しかも、序盤の
ミニゲームでヒロインの選択によっては領地諸共滅びちゃうベルヴイッヒ家の令嬢だった。
やりこんでたからストーリーは覚えてるし、
攻略や裏ワザも熟知しているから転生チートで
家族と領地を守るために頑張るはずが
モブキャラなだけに想定外の珍事ばかり。
果たして、領地は滅びてしまうのか?
それとも回避できるのか?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-01-09 17:04:05
108383文字
会話率:30%
荷物持ちにしてタイコ持ち。タンには、その二つ以外に芸がない。
そんなある日、タンは冒険仲間のリーダーにして幼なじみの剣士・カチからついに追放を宣言される。失意を抱えて森をさ迷ううちに若い女性・ニーとでくわした。彼女は数人の山賊に追われ
ていた。
タンは勇気をふるってタイコもちで山賊をおだて、時間を稼いだ。すると、彼の眠っていた本来の力が覚醒した。自分のタイコに不死鳥の姿がうっすら現れ、彼をふるいたたせたのだ。
詳しく調べる暇もなく、山賊はゴブリンの小集団に奇襲されて全滅する。
ゴブリンに彼らの砦まで連行され、ニーと同じ部屋に軟禁されたタンは身の上話を交換した。
彼女は、タンと同じくサレシカ市からきていた。タンがカチと森で冒険している間、サレシカ市は突如として異常な猛暑に苦しめられていた。事態を重く見たサレシカ市の元老院は調査隊を派遣し、その一員がニーだった。
しかし、ニーは自分の背景を隠していた。彼女はかつて、自分の命と引き換えに不死鳥を呼びだすための巫女として育てられていた。その運命に耐えられずに脱走し、元老院に拾われていたのであった。
そうとは知らないタンは、ニーから認められ励まされることで初めて自分に自信を持てた。
翌日、元老院から派遣されたアツとリズによって救出されたタン達は情報を整理した。まずニーが滞在していたベザ村に乗りこんで山賊を追い払い、村を解放した。しかし村人はすでに全滅しており、二人いたニーの仲間も一人が遺体で発見された。
タンは、元老院の許可をえて正式に調査隊の一員となり、アツとリズもまじえ改めて調査が再開された。
一方、タンを追放したカチは仲間のユマとナリを違法なやり方で養子にしていたのが元老院にバレてお尋ね者となった。かろうじて廃下水道に逃げ込んだものの、足なみが乱れた隙を怪物につかれて二人は戦死。カチも死んだはずだが、怪物の所有者……美少年のラグが気まぐれに許して復活させた。
ラグは、呪われた不死鳥から生まれた存在だった。
※カクヨムで先行連載中。
※アルファポリスに完結版掲載中。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-12-24 10:21:19
102582文字
会話率:57%
色鉛筆で風景を描く
切り取ってきた風景を
2B鉛筆で君を描く
色褪せないはずの君を
ここには確かに今が写りこんでいる
ここには確かに君が映りこんでいる
「第4回下野紘・巽悠衣子の小説家になろうラジオ大賞」参加作品です。
最終更新:2022-12-02 07:00:00
364文字
会話率:0%
急逝した祖父が長年経営していた「カミジョウクリーニング店」は閉店することが決まり、孫の上条千香は最後の客を見送った。1階が店、2階が住居のクリーニング店であり、クリーニング済みの衣類がない空間を千香は初めて見る。
新米のクリーニング師
の千香は、祖父の店を引き継ぐ覚悟もなく今後の人生について考えていたところ、閉店後の店にコンコンとノックをして若い男性がやってきた。男性は金髪で西洋風コスプレをしていて、イベントに参加するんだろうと千香は思った。
男性は持ってきたマントを明朝のイベントに羽織りたいと強く願っているが、マントは管理が適切ではなかったのか、カビや臭いが酷い。触れたことのない感触の生地に千香が「何の動物ですかね?」と訊ねると、男性は誇らしげに「ヘビーモスの皮です」と答えた。コスプレ用の衣装は奥が深いと千香はしみじみと思う。
普通ならば断る。しかし、男性が落胆する姿を見て同情する気持ちも芽生える。祖父の形見のマントという言葉も気に掛かっていた。
迷った果てに、「これが本当の最後のクリーニングだ」と決心して、ヘビーモスの革のマントを徹夜で処理をした。謎素材だったので探り探りでできる部分から少しずつ丁寧に焦らずにカビ取りやシミ抜き、脱臭などをしていった。
翌朝、男性が引き取りに来る前に店の外に出ると馴染みのない場所にいる。「ああ、これは夢だ」と思い、夢でも丁寧に接客をしたいと考えて、引き取りに来た男性にヘビーモスの革のマントを手渡した。その場でマントを身につけた男性は仕上がりに驚き、そして喜んでいた。男性は大変満足をしていたが、一方の千香は時間も知識も技術も設備も足らなかったことで完全にクリーニングができなかったのが少しだけ心残りである。
この時、二人は気づいていなかったが、ヘビーモスの革のマントには特殊な魔法付与の効果が発現していた。千香のクリーニングには秘密があったのである。
男性と出会ったその日から、クリーニング店とともに別の世界に入りこんでしまった千香が、異世界の繊維や衣類や装備品、装飾品を綺麗にしていく異世界クリーニング師としての新しい人生が始まっていく。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-11-29 20:00:00
62350文字
会話率:34%
❅心がないことが当たり前の世界で心を持って生まれてしまった少年の物語。
いつか何処かにあるのかもしれないそんな世界。
”何を目指せば未来は変わるのか”
〚貴方の心に届きますように〛
※オリジナル作品として初めての作品。
数年前に書
き始めた初めての長編作品です。かれこれ4年くらい。
この記録の最初に2018年―と記されてて気づいたらこんなに時間たってました。
はっきり言って暗いし、病んでた時に設定詰めてたので、かなりシリアスかつ拙いですが設定は気に入っています。
ほんとめちゃくちゃ時間かけて何度も練って思いの熱量そのままぶつけた作品です。
少々、いやかなり暴走してる部分あります。
了承して頂けた方のみ読んでもらえたら嬉しいです。
お読みいただいた後の責任は取りかねます、責任負いませんのでご了承ください。
長編で高熱量故、途中いやまだかよ、進めよみたいなとこありますがぐっと耐えて読み進めていただければ途中からフルスピードで発進しますのでそこまでお付き合い頂けたらなと思います。
大事なことなんでもう一回。
暗くて病む内容です。救いは基本ありません。見方によってはあるのかもしれないですが。
長くてなかなか序盤はほんとしんどい内容です。ですが、共感していただける方もいらっしゃるのではないかなと思います。共感コメントお待ちしてます(笑)途中からまじでフルスピード発進します。けれど、伏線張り巡らしたりして練りに練ったので読み応えあるものになっているんじゃないかなと思います。
どこか文だとかセリフだとか設定に共感してくれたら嬉しい。
私自身、かなり興味深い世界になったので是非。
翔琉の伝えたいこともふんだんに練りこんでますが、熱量優先したので伝わり方に語弊が生じましたらごめんなさい。
それでは、大丈夫だよ、付き合ってやんよって方を翔琉の数多の1つの世界にお連れいたしましょう。
pixiv他にも投稿してます!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-11-25 23:29:05
9524文字
会話率:14%
ノリと勢いだけで日々を生きてる感じのギャル系女子高生である夢野は、ある日突然、気がついたら見知らぬ場所に佇んでいた。
そこは剣と魔法のファンタジー異世界で、ジョブとかスキルとかダンジョンとかモンスターとかが存在する世界だった。
さすがのギャルといえども、いきなりこんなワケの分からんところにやってきてしまっては、得意のノリと勢いだけではやっていけない……? と思いきや、最初に拾った剣がやたらと強かったこともあり、けっきょくノリと勢いでどーにかしてしまうのだった。
ガッツリファンタジーな異世界を——
「ふぁんたじぃ? とかよく知らないけど、とりまハリポタは全部映画見てっからあーしは」
「え、ロードオブ……? リング? 何それ、ホラー映画? いや……あーしはホラーは見ない系の人だから」
——とかいう感じのギャルJKユメノが、拾った謎に強い剣に(全体的に)頼りながらも、ザックザックと爽快に斬り開いていく物語である。
テンプレ異世界ファンタジー✖️ひたすら軽いノリで生きてるギャルJK✖️謎に強い剣(チート武器)=今世紀史上最大に軽いノリの異世界ファンタジーコメディストーリー!(自称)
——ノリと勢いさえあれば何でも出来るって、これは「ギャルの神様」も言ってっから。え、何その神様って? 知らん。あーしに聞くな——
たぶん全体的にこんなノリ。
ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ
※感想、大歓迎ですンで、お気軽にコメント(ツッコミ)していって下ちい。ご応募お待ちしてやーっす✌︎('ω'✌︎ )
※もちろん評価やレビューなんかもぜーんぜんバッチコイなンで、気が向いたら、おねしゃっすヾ(๑╹◡╹)ノ"
※ストックが無くなるまでは、とりま毎日更新していきますンで、ブクマ登録、よろしくぅぅ〜ぅっ٩( ᐛ )و
※この作品は、『カクヨム』にも投稿しており〼。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-11-14 23:00:00
389736文字
会話率:36%
岩の都『ユキホムラ』のドワーフは成人の義に巫女様からそれぞれに適正のある魔道具が贈られる。鍛冶屋の娘イヨは、巫女から贈られた鏡を覗き込んだときに前世を思い出したのだ。日本のそこそこ可愛い女子だった記憶を。
そんな前世を思い出しながら鏡を覗
き込むとあのころのような可愛い顔は映らずに、誠に残念ことに、典型的なドワーフ―――男も女もなく、とにかく髭がふっさふっさと生えている毛玉が映りこんでいた。つまり顔からふっさりした髭の生えた剛毛な女の子、それが今の自分。
「よし、まずは顔の毛を剃ろう……! 」
イヨは決意した。
#この物語はフィクションです。
#登場人物にはモデルがいますが、実際の人物とは関係ありません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-11-09 20:00:00
65782文字
会話率:38%
とある世界。ある日、1人の幼い少女が前世の記憶を思い出す。
「……あ。これ、やりこんだエロゲの世界だ」
しかも前世は男なのだ! まさかのTS転生だった!
さらに自分は攻略対象の妹というポジション。大好きな姉やヒロインが主人公とニャン
ニャンするなど許せん! 他にも女の子はいるんだから、そっちを攻略してろよ!!
そんな超個人的な理由で原作が始まる前から暗躍した結果が……これでした。
※この小説は『【短編】エロゲ世界にTS転生したボクは主人公からヒロインたちを護る。いやだって、この世界って貞操観念ゆるそうだし……』の連載版です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-11-02 18:00:00
259720文字
会話率:37%
急に前世の記憶が戻り、異世界転生したっぽいことに気づいた悪役令嬢ミシェルこと「みっちゃん」。
この世界は前世でやりこんでいた乙女ゲーだと気づくが、気づいたところで何もできないし、ヒロインも現れないのでやりたいようにやってみることにした。悪役
っぽく人間を椅子にしてみたい!命懸けのデスゲームとか開催してみたい!
だけど、何か大切なことを忘れている気がするような気がしていて……?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-10-30 03:04:46
1167文字
会話率:26%
ある日さんざんやりこんだゲームを起動した所、突如意識がブラックアウト。
気が付けば異世界──しかもやりこんだゲームの世界へ立っていた。ただし町人Aとして。
特に使命も何も与えられず、チートスキルもない。そんな状態でどうしようかと悩んだ結
果、町人A──バルトラは、主人公たちを苦しませる負けイベントや不幸イベントをぶっ潰す事を思いつく。
そのために死んだ目でレベリングを行い、主人公たちと合流してさまざまなイベントを叩き潰していくバルトラ。そのかいもあり、主人公やヒロインは理不尽な不幸に巻き込まれる事なく旅を続けていく。
だが、ある日想定外の事が発生してしまい、その状況を目にしたバルトラはこう思う。
どうしてこうなった、と。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-10-04 02:05:15
6885文字
会話率:23%
レイラ・ダルトン子爵令嬢は、領地の特産品をなんとか広めたく乗り気ではない夜会に参加をしていた。そこで令嬢同士の優雅ではない場面に遭遇し、見逃すのもあんまりだろうと慣れぬ人助けをすれば、そこに突然王太子とその婚約者、二人にとって幼馴染みである
と同時に国内最強と謳われるセス・ラザフォード侯爵が現れる。初対面であるにも関わらず、そのまま有無も言わさず別室に連れて行かれたレイラであるが、突如侯爵は号泣し始めた。
「繰り返しの日々の中で、初めて君という異物に出会えた! ありがとう!!」
「ーーは?」
非業の死を遂げる幼馴染み二人を救うために死に戻りを繰り返している侯爵に、レイラは勝手に命綱認定をされてしまう。どうにかして逃げ出したいものの、まるでそうあるべきと言わんばかりに事態はレイラを渦中に引きずりこんでいく。そこかは抜け出すにもう、侯爵の願いーー王太子と婚約者を今度こそ救い、幸せな未来を歩ませ、彼自身には安らかな最期を迎えてもらうしかない!
こうしてレイラの、未来を掴んで終わらせるための奮闘の日々が始まった。
※序盤に少年漫画程度の残酷・流血描写があります
※日陰程度の鬱展開もありますが、原則コメディーです
※ゆるっとした設定なのでふわっとした感じで読んでいただけたら嬉しいです
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-09-30 21:42:09
54792文字
会話率:48%
主人公のことを「糞虫」と呼ぶクラスメイトの女子に、主人公がなすすべなく、のめりこんでいく話。
最終更新:2022-09-06 18:34:01
985文字
会話率:47%
極道の組長だった月守圭はある男に殺され、人生の幕を閉じた。はずだったが、彼はルナルス王国の王女に転生してしまった。しかも、彼は生後の占いにより「暴虐になる」と言われ、ソリタリオの塔に閉じ込められてしまう。
しかし、彼はそんな扱いから脱却する
ために極道のころの知識を生かし、自分の組を一から作り上げ、自らの力でこの人生を有意義に謳歌しようと模索する。しかし、彼の平和な生活を脅かすイベントが彼を襲う。
一方で、彼が自分の生きる道を模索する姿に周りの者は男女問わず、彼にのめりこんでいく。彼にとってその好意は吉と出るのか凶と出るのか。
彼は幸せになれるのか?
彼は、平和な生活が送れるのか?
仲間を集め、組を組織し彼自身が守りたいものを守ろうと頑張る、王女の物語である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-09-04 00:48:02
2069文字
会話率:8%
https://note.com/fair_oxalis571/n/n14c7f61b0787?magazine_key=m2b838b741dca
にも掲載しております作品に少し再編集を加えました。
最終更新:2022-08-27 09:29:20
322文字
会話率:0%
過労死で30半ばで死んでしまったおっさんが数年前までやりこんでいたゲームアバターで異世界転生。え?この世界ってステータス・レベルって概念無いの?のんびり書いていこうと思います。そのため更新は不定期となります。不快・苦手な方は回れ右をお願いし
ます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-08-14 00:00:00
31500文字
会話率:59%
C級ソロ冒険者であるジークはひょんな事から謎の魔道具『銀の板』を拾った。それは異界のサイトを見れる遺物であり彼は徐々に動画に嵌りこんでゆくこととなる。
”どうもーASMRの矢子チャンネルです!"
「何だこれ……」
が、その
異質過ぎる知識は次第に彼を英雄級にまで昇格させてしまい、それでも彼は動画に夢中で気づかないのであった
動画のお陰で彼女もできました
これは英雄道を踏み超えてしまった。動画視聴者による小さな奇跡の物語である
あっごめん大袈裟かも
11万字程度で完結済み 夕方ごろ更新予定
この小説はなろうとカクヨムに同時進行で掲載しています折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-08-05 19:31:39
114332文字
会話率:53%
お姉ちゃんって良いなぁ
もうたまらないンゴ!
しかし、そう思ってたキモヲタ君の元に…!?
ろりこん向けじゃないけれど
いろんな要素が盛りだくさん!
よってらっしゃいみてらっしゃいやで!
最終更新:2022-07-30 22:29:03
196106文字
会話率:65%
歴史書や社会の教科書に書かれている歴史が、すべて作り物だった。全ては、小さな島に生き残った人類が、孤独にさいなまれ自死の道を選ばぬように政府が仕組んだ嘘で、実際には4000キロ平方メートルの島の外はすべて死滅し、人類は存在していない。外国
に行ったことのある人間はすべて空港で眠らされ、その記憶を脳裏に焼き付ける機械で行った気になっていた。地球は丸くもない。今の地球は楕円形にゆがみ、灰色に覆われ、それが人工衛星からも見えていたが、地上に届けられたデータは、青く美しい誰もが思い描く地球の姿だ。その嘘は、嘘を隠すための嘘に始まり、ついには嘘をついた本人さえもどこまでが嘘だったかを忘れてしまう事態となった。人間は地球が丸いと思い込んだのである。
主人公、仁人は、航空写真に写りこんだわずかなズレからその嘘に気が付いてしまう。そのずれは、まさに屋外に用意された撮影様のセットで、カラー印刷の紙を張り付けたただけの張りぼてを意味していた。存在しない風景を人は作っていたのである。仁人はその嘘を知ってしまったことを気に病むようになり、そしてついには世界の本当の姿をこの目で見たいと思うようになった。人が孤独ではないと思わせるために作られた世界と、作られた知識の中で生きる自分が、その世界のままで生きたいと強く願う一方で、全く逆の真実をこの目で見たいという欲望が彼を突き動かす。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-07-08 23:26:45
1790文字
会話率:12%
三歳という幼いアリエル・ミダデスは聖女の力がない事が理由で一度公爵家から捨てられた。
理由としては、元々アリエルは公爵令嬢として生まれたが父がアリエルが生まれて間もなく亡くなり、母も父を失ったか悲しみを抱いている中、その心の隙間に土足で入
り込んできた義父は公爵家に入りこんで再婚し聖女の力を持ったソフィアを出産する。
アリエルが三歳のになった時に母も亡くなり、公爵家には義父とソフィアが権力を行使するようになった。
その結果……聖女の力を持たないアリエルは公爵家を追い出されるように切り捨てられたのだ。
幸いにもパロムおばさんに拾われてスラム街で超極貧生活ながらもすくすくアリエルは育っていく。
アリエルが18歳を迎えたある日、アリエルには聖女の力が封印されている事を知った義父は聖女の力があるのか確かめたいとアリエルを公爵家に呼び戻す。
これでアリエルに幸せな生活が訪れるかと思われたが……現実はそんなに甘くなかった。
アリエルの力は封印されたままで、公爵家では酷い扱いを受ける日々を過ごすことになる。
ソフィアからは陰湿ないじめ、義父からは強姦未遂……毎日涙を流す日々を過ごしていたある日、邪魔になったアリエルを伯爵家に押し付ける為にアリエルは伯爵家に嫁ぐことになる。
嫁ぎ先の伯爵家の嫡男リオラルド・グランベルズからは公爵家の生活とは真逆のとても良い待遇で迎えられる。
上機嫌なアリエルだったが、リオラルドの元へ公爵家からアリエル暗殺の指令が届く……。
一度命を失った事がキッカケで封印された聖女の力が解放されたアリエルが、悪役令嬢になり切って公爵家へ舞い戻る。
この物語は、悪評高い公爵家を断罪して公爵家を良い方向へと変えて素敵な男性と出会っていく物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-07-01 13:17:19
49423文字
会話率:48%