『ローラは私のものを奪ってばかり――もう私のものはすべてローラに譲ります。ここに私の居場所はない。どうか探さないでください』
ある日そう書かれた手紙を置いて義姉クリスティーナは消えた。
高い魔力を持ち、聖女となった義姉は王太子レガート
殿下の婚約者となり、その立場から学院でも生徒会副会長を務めていた。
一見して清廉で有能、真面目に見える義姉。何も知らない人が手紙を読めば、元平民でふわふわにこにこのお花畑に見える私ローラがすべて奪ったのだと文字通りに受け止めるだろう。
だが実情は違う。『真面目』が必ずしも人々に恩恵を与えるものではなく、かつ、義姉のは真面目というよりも別の言葉のほうが正確に言い表せる。
だから。
国の守りを固めていた聖女がいなくなり、次期王太子妃がいなくなり、生徒会副会長がいなくなれば騒然となる――はずであるが、そうはならなかった。
義姉の本性をわかっていて備えないわけがないのだ。
この国は姉がいなくても揺らぐことなどない。
――こんなはずじゃなかった? いえいえ。当然の帰結ですわ、お義姉様。
あとはレガート殿下の婚約者だけれど、そこは私に手伝えることはない。
だから役割を終えたら平民に戻ろうと思っていたのに、レガート殿下は私よりもさらに万全に準備を整えていたようで――
私が王太子の婚約者?
いやいやそれはさすがに元平民には荷が重い。
しかし義姉がやらかした手前断ることもできず、王太子なのに鍛えすぎなレガート殿下は武骨ながらもやさしい寵愛を私に注いでくるように。
さらには母の形見の指輪をはめてからというもの、やけにリアルな夢を見るようになり、そこで会う殿下は野獣み溢れるほどに溺愛してくる。
武骨ってなんぞ?
甘すぎて耐えられる気がしないんですけど。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-25 21:24:03
104883文字
会話率:35%
「……おかえり、ア!ナ!タ!」
フラフラと家に戻ってきた俺が聞いたのは、ハチミツみたい甘―い女の子の声だった。
視線を前に投げると、そこにいるのは制服すがたで玄関に正座していた可愛い女子高生だった。彼女がそとに佇んでいた俺のことを疑問を持つ
ように、眉をちょっぴりひそめ首をかしげる。きれいな茶髪もゆらゆらして、かわいくて、まるで小動物みたいだ。
「どうした?はやく中にはいて、外は寒いでしょう?」
やさしい言葉を言いながら、彼女が立ち上がり、微笑んで俺に近づき、手のひらのレジ袋を受け取ろうとした。美少女独特なうすい香りが漂い、暖かい吐息が耳に触れた。
このような寒い冬の日に可愛い女の子が玄関まで迎えてくるのは、おそらくすべての男の夢でしょう、この光景を見ただけで身も心も酔いそうになった。
しかし、俺は彼女の手を避け、一歩後ろに退いた。
「……おまえ……誰?」
……
才色兼備、ずっと学年一位を取った、高校時代の先輩。
顔が天使、性格も天使、いつも元気いっぱいな女子大生。
そしてちょっと意地悪、いきなり俺と同棲した小悪魔JK。
仕事をやめ、プロゲーマーになった俺は、果たしてどんな生活を迎えるのだろうか?
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良ければ外国人が書いた小説を読んでみてください
文法間違ったところや、ニュアンスが変なところがあったら是非教えてください折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-13 15:56:14
53553文字
会話率:37%
少女の姿と巨獣の身体。二つの肉体を持つ高位生命体__怪獣《ギャル》。
宇宙に破壊と混沌をもたらし、人類とは相入れないはずの存在。
ある時、そんな怪獣の一体が地球にやってきました。そして…
__あろうことか、その怪獣は人間に恋をしてしま
ったのです!
これは《地球》と《宇宙》、そして《人類》と《怪獣》たちの織りなす愛だとか奇跡だとかの物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-11 00:00:00
4809文字
会話率:31%
高校三年の二学期、転校生が入ってきた。頭の上には天使の輪が浮かんでいる。死期が近い人間に現れる天使の輪を見ることができる主人公の鈴木。自分以外にもう一人、見えている存在に気がつき、二人は今までにない行動を移すことにー。
最終更新:2023-06-02 02:00:54
5555文字
会話率:33%
とある田舎町で起きる不可思議な怪事件。
その原因は、怪異の仕業や異能者によるものばかり。
警察にも探偵にも対処できない奇怪なできごとを『嘘』で解決する者たちがいた。
彼らの名は――騙り部。
人の嘘を五感で判別できる異能を持つ美少女、古津詠(
ふるつよみ)。
古津詠の親せきで弟子だが異能は持たず武術を使う少年、誠実(まさみ)。
突如、この世から消えてしまった人間の少女。
記録にも記憶にも残っていない彼女の存在を唯一覚えていたのは、仲が悪いという兄だった。
彼女の存在が完全に消えてしまう前に、名前を見つけなければいけないのだが……。
決して知られてはいけない兄妹の絆の真相とは。
街で噂の占い師の正体は、人の心の傷や痛みを癒す異能者だった。
彼女の左手を握れば、たちどころにストレスがなくなってしまう。
だがその能力には、彼女自身の寿命を削るという大きな代償があった。
なぜそうまでして異能を使うのか、彼女の過去を探っていくと……。
違法薬物の流通元を突き止めた。
関係者の証言や物的証拠を集めて犯人を追いつめる。
しかし犯人は、自分は違法薬物を扱っていない、と主張する。
なぜかそれは紛れもない事実で……。
怪事件の真相は、やさしい嘘で隠される。
青春 × 伝奇 × ミステリー 折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-27 20:15:55
127311文字
会話率:38%
地球上空へやってきた異星人たちは、ある事情により地球の人々を観察するが……。
最終更新:2023-05-19 14:03:23
3863文字
会話率:31%
公爵令嬢カレッタは、自分が現代日本からの転生者であることを思い出した……けれど、そんなことはまぁどうでもいいか!
前世、夢中で遊び尽くしたとある『ピチピチ』するゲームへの愛と執着心を胸に秘め、優雅な身分でワガママ令嬢ライフを満喫することを
決意するカレッタ。しかし、膨大な魔力を持つ家系に生まれたはずの彼女の魔力量は、不幸な偶然で人並みの魔法も使えないほどショボかった……まぁこれもどうでもいいですわ!なんとかしましょう!
実力主義の王立学園で周囲に馴染めない日々を送るカレッタだったが、ある日一人の男子生徒と出会う。その少年は、出生の事情から貴族社会で日陰者として冷遇されている王子だった。王子と意気投合し友人となったカレッタは、やがて彼が抱いた大きな夢を叶えるため、協力するようになる。
これは、人間二回目おおらか陰キャな無力令嬢と、好きなことには超執着する一点突破型気弱王子が、最弱ハンマーで無双しながら溢れるパッションで成り上がる下剋上の物語……今更謝ってももう遅い……
ではなくて、乙女ゲームのシナリオを無意識に破壊して訳ありヒロインを煽り散らかす異世界青春ラブコメディである。たぶん。
※当作品内はやさしい世界です。登場人物の安全に十分配慮しております。逆襲・ざまぁ・因果応報はご用意しておりませんのでご了承ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-11 09:09:22
237311文字
会話率:35%
死にたいと思っていた入間生心が、死にたくないと願う新道幸与の身体が入れ替わってしまった。入れ替わりが夢じゃない現実だとお互いに自覚すると、医者である幸与の母親、新道衛さんに相談し入れ替わった原因をさぐることに。
入れ替わった学生の生心は
保育士として、保育士の幸与は学生として生活をしていくことに。
身体は変わっても心は変わらない、そんな二人がはじめて直接病院で出会った日、幸与さんが抱えているものを知ることになるのだが……
生きることを諦めない恋の物語がはじまります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-08 19:14:08
114704文字
会話率:55%
十歳年上の伯爵家の青年・公隆に恋をした、幼い少年・唯。
唯を弟のように慈しむ若き芸術家とのやさしい時間は、長くは続かなかった。
やがて公隆の政略的な婚姻によって破壊され、傷つく唯。
青年の妻の元夫が公隆に寄せる想い。
そして破滅と惨劇が同時
に襲ったのちの、やさしい悲劇に唯は飲まれてゆく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-08 02:24:17
32421文字
会話率:14%
桜並木の足元に、ぽつんと置かれたぬいぐるみ。
“落とし主との待ち合わせ”
話しかけた少女に、ぬいぐるみはさくら色のやさしい声でそう言った。
最終更新:2023-04-11 22:45:00
2582文字
会話率:17%
やさしい姉をおとしいれた、意地の悪い妹の幸福は長くは続かなかった。「ほんとうに土ばかりいじっているのね、お姉さまはミミズがお好きなの?」姉、クリスタのものをなんでもほしがる妹のモニカは、姉の婚約者のデニスをも奪った。クリスタは子爵家を追いだ
され、行くあてもなく路頭に迷う。彼女を救ってくれたのは幼い頃の、知人の騎士ジークだった。幸せに暮らしていたはずのモニカだが、思いどおりに事が運んだわけではなかった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-03-28 22:18:43
46354文字
会話率:31%
仲良くありたい家族のあつれき。なんで奥さんが怒るのか?ひとにはそれぞれ事情があるのです?何かあってもワンクッション。ひょっとして、何か事情があるのかもしれないと。そして、偽善でもいいからやさしい言葉を選んであげてね?おばさんのいつものお節介
な独り言です<(_ _)>(*^-^*)いつもおつきあいいただきありがとうございます<(_ _)>(*^-^*)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-03-24 07:08:43
2320文字
会話率:0%
むかしもらった先生の名刺。失敗とか、迷惑かけたこととか、いっぱいあるけど?きっと、楽しい空気感。やさしい時間の共有を思い出すために、くれたんだろうな。登場人物、状況、場所などは全て架空です。いつもお付き合いいただきありがとうございます<
;(_ _)>(*^-^*)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-08-12 10:09:59
319文字
会話率:0%
日常のなんということのない幸せ 思い出と 空想と やさしい先生に形を借りて わたしなりのしあわせの原型だったのかな ・・・? 登場人物、場所、出来事は架空です。いつもお付き合いいただきありがとうございます<(_ _)>(*^-^
*)あくまでも日常の話です<(_ _)>(*^-^*)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-11-20 07:13:54
715文字
会話率:0%
裏社会のやさしいおじさんの物語
最終更新:2023-03-12 19:51:23
943文字
会話率:45%
元高校球児だった主人公が自身の不注意で死んでしまい、異世界転生をする話です。
転生の際、神様からはスポーツの普及を依頼され、主人公は与えられた能力・鑑定を駆使し奮闘する。けれど、実際に苦労するのは、彼の周りにいる仲間たち。というのも、
彼はバトラウス王国の第三王子に転生していたからだ。
主人公を取り巻くとてもやさしい世界。
その中で大好きだった野球をまたしたいと、ボールやバット、グローブなどを作ろうと試みるが、その素材がまさかの魔物と困ったことに。
そんな彼を助けるのは王国騎士団副団長や大隊長といった有力者たちだ。
果たして主人公は、望み通り野球ができるようになるのだろうか。
そんなお話です。
投稿内容は三十話程度で、幼少期編のみで完結。
投稿日は、平日のお昼の12時を予定しております。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-02-27 23:37:42
76189文字
会話率:29%
自殺念慮強めの青年が、自分の死を機に異世界転移する話です。
途中まで書いて放置していたので、あげることにしました。
全然話が進んでいないですが、続きを書く気力が無いので、これで完結にします。
最終更新:2023-02-25 14:20:44
14794文字
会話率:36%
これはあるやさしいひと兼、悪魔さんのお作品からインスパイアされた何かです。が…。なんか思ってたのとぜんぜん違う何かです。
キーワード:
最終更新:2023-02-25 10:00:00
202文字
会話率:0%
世界には母系社会と父系社会が混在していたそうです。この二つは、社会の方略の根本に影響を与えています……
最終更新:2023-02-18 12:13:11
2555文字
会話率:0%
ある日、私は”手招き”を見た。それはとてもやさしい揺れ方をしていて、その先に進めば私を救ってくれるような気がして……
最終更新:2015-11-07 11:51:23
1490文字
会話率:5%
突然の出会いから始まる、悲しくも、やさしい物語…
最終更新:2023-02-18 00:00:00
2211文字
会話率:94%
ヤンデレ妹に殺された主人公は異世界転移して魔法とファンタジーの世界でセカンドライフを送ることになったが、後を追った妹や仲が良かった女友達、ストーカーも転移してきて気が休まらない!
さらに悪いことに、この異世界は法や倫理観がヤンデレに都
合がよく、魔力も思いの強さに比例して強くなるためヤンデレたちが無双することに!?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-02-14 03:17:26
2319文字
会話率:44%
「ナオ・バトーニ公爵令嬢、おまえを王妃候補から外す。聖女としてもレディとしても役立たずのおまえは、姉に代わって隣国の竜帝に嫁ぐんだ。捧げものとしてな」
アロイージ王国の聖女ナオ・バトーニは、新国王アデルモ・ベルターニからそう宣言され、強国バ
リオーニ帝国の竜帝に捧げられることになった。
冷酷非情で醜悪と噂される竜帝は、捧げられたその場でナオを「不要だ」と宣言する。それでも、ナオはついて行かざるを得ない。聖女として加護を与えてきたアロイージ王国を追放されるようにしてバリオーニ帝国へと赴く。
そこで、彼女はあらためて竜帝に謁見する。
が、そこには美しくてやさしい竜帝がいた。他社には偽りの仮面をかぶった竜帝は、ナオの前では素顔で接し、彼女を大切に扱い始める。
役立たずと虐げられ必要とされず、愛を知らずどこにも居場所のなかったナオ。そして、不器用な竜帝。
ナオは竜帝と出会ったことであらゆる人から必要とされ、愛されるようになる。
居場所を得たナオと竜帝は、すこしずつ歩み寄り愛を育んでゆく。
※全四十一話。捨てられた主人公がヒーローに愛される典型的なストーリーです。ハッピーエンド確約です。微ざまぁあり。ゆるゆる設定、ご容赦願います。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-01-27 21:03:29
60415文字
会話率:30%
※ご訪問下さり誠にありがとうございます。全十二話。ざまぁは最後の方です。ゆるゆる設定ですので、矛盾やおかしなところがありましたらご容赦願います。お暇つぶしにのぞいていただければ幸いです。
「ああ、きみとは婚約破棄だ。オーケイ?」
第一皇
子に婚約を破棄されたことから、公爵令嬢のカオリ・バルテンの数奇で幸福な運命が幕を開けた。
第一皇子からあたらしい婚約者を紹介された。それは、「呪いの獣」と噂される第十皇子である。
継母と異母姉から逃れるようにし、「呪いの獣」のもとへと向かうカオリ。
が、皇宮の森の奥で待っていたのは、「呪いの獣」という怖ろしいイメージの人物ではなく、美形でやさしいハンス・アインハルトであった。
彼は、カオリに言う。「待っていたんだ」、と。
彼は、「クルーガーの三つ星」としての宿命を背負っており、カオリもまた宿命を背負っていると告げる。
溺愛されながら、自分を変えるために奮闘するカオリ。
そして、ハンスが立嗣子することになり、その式典で元婚約者や継母、異母姉と再会することに……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-04-18 00:00:00
15506文字
会話率:30%