日本でも有数の金持ち一族である東條グループの令嬢である東條椿はピアニストとしての活動を行なってはいるものの、自分にはあまり才能がないのではと思い今後の活動について悩んでいた。そんな中、大学の同級生であり才能に溢れていた高坂蒼士のことを思い出
し、蒼士の演奏を聴いてピアノに諦めをつけようと決意する。しかしさぞ高名なピアニストになっているのだろうと思い調べてみるとピアノを弾くのをやめて日本で高校教師をやっているというーーー
蒼士のピアノがどうしても聴きたい椿は学校に音楽の講師として乗り込むが、そこには先生にもう一度ピアノの楽しさを知ってほしいという健気な美少女がいて……
「あれ??これ少女漫画の当て馬ポジじゃない??!」
果たして椿は26歳当て馬という十字架を背負って現役女子高生という名の壁を乗り換え、自らの目的を
遂げることができるのだろうか!そして執拗に婚約を勧めてくる両親親戚から逃れる事はできるのだろうか!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-02-08 22:21:31
4235文字
会話率:44%
橘美優(たちばな みゆ)高校3年生 私は自他共に認める芸能人オタクだ。そんな私の今の推しは歌手の颯斗!!!!颯斗に遭遇するために、日々情報集めに奮闘しています。
ある日、推し事で颯斗の所属事務所前を通っていたら背の高い男性にぶつかってしまっ
た。ついに遭遇かと思いニヤニヤしながら顔をあげたら、、、そこに立っていたのはかっこいいのに泣き虫と噂の同級生 神宮寺颯(じんぐうじ はやて)だった。
なぜ彼がここに??
もしかして私と同類ですか!?!?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-31 00:00:00
639文字
会話率:58%
とあるアパートで独り暮らし中の、家庭的ひねくれ陰キャ高校生こと佐藤秋人(さとう あきひと)は、お隣に住む容姿端麗、頭脳明晰、ちょっぴり大人な大学生、吉永琳佳(よしなが りんか)に一目ぼれ、ひそかに好意を抱いているのだった。
一見完璧に見える
琳佳だが、ひょんなことから秋人は彼女の絶望的家庭力を知り……いつしか二人は毎晩夕食を共にする関係になっていた!?しかし、こんな絶好の機会を前に、恋愛経験ゼロ陰キャの秋人は全く関係を前に進められず、悶々とする日々を過ごしていた。
そんなある日、秋人の前にもう一人の隣人が現れる。その正体は、秋人が最も苦手とするカースト上位の同級生JK、黒葛原 聖楽(つづらはら せいら)だった。秋人の琳佳への恋心を嗅ぎつけた聖楽は、秋人にある交渉を持ちかける。
「その恋、私が手伝ってあげよっか?」
突如現れた彼女は、果たして秋人の恋の救世主か、それとも――。
そうして、秋人・琳佳・聖楽、男女三人の奇妙な共同生活が始まり、やがてその関係は予想外の方向へと転がっていく……!
これは、とある男女のじれったい三角関係を描く、日常系ラブコメである!
【のんびり日常描写多め、たまにちょっぴりシリアスなお話です。
更新不定期ですが、ブックマークして気長にお待ちいただければ幸いです!】
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-27 00:11:27
63096文字
会話率:44%
※日間ランキング(ヒューマンドラマ)7位! ありがとうございます!(2021/1/4)
岡崎大悟は売れないラノベ作家。ラノベだけでは食べていけず、アルバイトでどうにか生計を立てる日々だっただが、一本筋の通った熱い魂を持つ作家だった。
し
かし、ゼロ年代ラノベブームの空気を未だに引きずる彼は、売れない期間が長く続き、編集者から戦力外通告をされてしまう。
そんな時に大悟が再会したのが、同級生の五月姫乃だった。売れっ子同人漫画家となっていた彼女は、商業デビューを目指していたが、面白い話が作れず悩んでいた。
そこで姫乃は、「なろう系」に席巻されるラノベなんか捨てて、自分とコンビを組んで漫画家になろう、と大悟を誘う。
だが大悟は「なろう系」をバカにする姫乃に反論し、自分が「なろう系」をリスペクトしていることと、その理由を語る。
大悟の話を聞いて考えを改めた姫乃は、ますます熱心に大悟を誘い、大悟もその熱意にほだされ、コンビを組むことを決める。
その後も二人は、
「マイナーなラノベは売れないという現実に苦しんだこと」
「それでもライトノベルの可能性を信じていること」
「大学時代の決定的なすれ違い」
などといった「過去」を振り返りながら、互いに励まし合って「未来」へと進んでいく。
だが、夢の実現まであと一歩というところで、姫乃は大悟に対して究極の問いを投げかける。
その問いに対する、大悟の答えは……
……一方その頃の出版社では、大悟の不在に端を発して、空前のドタバタコメディが繰り広げられていた。
※ざまぁがありますが、あくまでコメディとして、多くの方が楽しめるよう配慮しています折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-04 21:10:47
55417文字
会話率:59%
東京大学2年生の一瀬浩貴は、周りの浮ついた恋愛観に辟易していた。
そんなある時、高校の同級生で同じく東大生の橘琴葉に偶然再会する。
「ほんと、依存なんて論外よね」
「結婚に必要なのは恋愛感情よりも信頼関係だよな」
「好きなんて不安定な感
情で安定なんて手に入らないのよ」
ふたりが導き出した愛の新理論は本当に正しいのか?
「じゃあ、結婚するか」
それは、彼ら自身の生活によって確かめられることに______。
頭脳派男女が織り成す、暖かくて不器用で、何よりまっすぐな共同生活、スタート!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-02 03:01:46
1811文字
会話率:57%
東京大学2年生の一瀬浩貴は、周りの浮ついた恋愛観に辟易していた。
そんなある時、高校の同級生で同じく東大生の橘琴葉に偶然再会する。
「ほんと、依存なんて論外よね」
「結婚に必要なのは恋愛感情よりも信頼関係だよな」
「好きなんて不安定な感情
で安定なんて手に入らないのよ」
ふたりが導き出した愛の新理論は本当に正しいのか?
「じゃあ、結婚するか」
それは、彼ら自身の生活によって確かめられることに______。
頭脳派男女が織り成す、暖かくて不器用で、何よりまっすぐな共同生活、スタート!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-05-26 19:50:27
75369文字
会話率:50%
飲み会の帰り道。大学の同級生の男女は、酔い覚ましにとりとめのない話をしながら歩いていく。今日の話は「必殺技」について。
最終更新:2020-12-06 00:00:00
1000文字
会話率:100%
付き合って半年が経った、大学時代の同級生である清崎も、彩音にとっては、ほつれた糸のように、今すぐ切りたい存在だった。
一緒に居て楽しいなんて思えることは、徹夜で振り返っても、一度も無かった。
もう清崎との関係も、スクラップされた車
のように、修復は不可能である。
そんな時、あり触れた再会シーンのように、高校時代の初恋相手とたまたま再会する。
動くことを忘れかけていた恋の針が、止まっていた時間を取り戻すように、動き始める。
私自身に、嘘は付けなかった。
身も心も変わり果てた初恋相手との身分差恋愛が、再び始まる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-11-30 13:56:51
3935文字
会話率:35%
やあ、俺の名前は内海裕幸。どこにでもいる普通の大学生さ。まあ、俺のスペックが普通ってだけで、俺はありがたくも普通とは程遠い生活と人間関係を築くことができているんだけどな。ここらで俺の愉快な仲間たちを紹介していくぜ。
小山内千尋──俺の大親友
でTSして今は女の子になってるんだ。もともとはとってもかっこいいやつだったんだぜ。
小日向隼──外見もイケメンで、中身もイケメンなシスコンなところだけがちょっとあれな同級生。
小日向優──隼の義理の姉で優しくなんでも受け止めてくれる理想の女性。あとブラコン。
星見桃花──内海の母校の生徒会長を務めている自信過剰気味の天才少女。
夜野愛梨──超絶金持ちな伝統ある家系の後輩。毒とスキンシップをはき違えている。
なかなかに癖の強いメンバーだが、毎日とっても楽しい生活を送っているんだ。そのことだけは誰にも否定はされないと胸を張ってそう言えるよ。
とまあ、自己紹介も終わったところで、じゃああとは本編を楽しんでくれよな。
以上、作者からの回し者でした!
※この作品にはイラストが付いています。
本文を読みたくないかたはぜひ、イラストだけでも見に行って下されば幸いです。
そして、一緒に「かぁいい」と叫びましょう。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-11-27 05:00:00
71193文字
会話率:35%
僕の住むアパートに突然きたマリー。彼女は同じ大学の同級生だ。課題でわからないところがあると言った。
しかし彼女はノートを広げることもしなくアイスを食べながらこう言った。
「ねえ、知ってる? 霧の森の秘密」
僕たちは霧の森にある秘密を知るた
め、必要なものを集めることになった。でも僕は、霧の森の秘密が何なのかまったく知らず、彼女に協力することになった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-10-22 19:00:00
15954文字
会話率:36%
今から16年前、ネット上でとある男と女の恋愛話が、感動的だと話題になった。
それは2ch(今でいう5ch)の掲示板に書き込まれたのだが、掲示板の垣根を越えて広く世間に伝わっていった。
その物語は男女の出会った場所からこう名付けられている、『
電車男』と
電車男は映画化やドラマ化もされ、それらによって知名度は爆発的に向上した。
そしてこれまで冷ややかな視線を送られることが多かった【オタク】や【2ch】もまた、そのイメージ向上につながった。
今ではオタク文化がある一定の市民権を得ている。
それは電車男による功績が大きいと主張する者も少なくない。
それほどまでに大きなインパクトを与えた当作だが、実は作者がいない。
元々は掲示板の書き込みから派生したものだからだ
作者名の中野独人は仮の名で、誰が≪電車男≫なのかは今でも公表されていないのだ。
主人公の安藤は、冴えない中年サラリーマン。
かつ筋金入りのオタクである。
ある日大学時代の同級生と飲んでいる時
とあるツイートが話題になっていることを知らされる。
そこにはこう書いてあったのだ。
≪今から16年前の今日、電車男と名乗り2chに書き込んだのは自分です≫と
安藤はとても混乱してしまった。なぜか?
彼こそが、本当の≪電車男≫だったからである。
一体誰が騙っているのか。
どうして嘘をつこうとしているのか。
それを知るべく、安藤は過去を想起しつつ、そのツイート主と接触を図るのだが……??
△この作品はフィクションです!!実在の人名や地名は関係ありません。電車男という作品があるのは事実ですが、作者は未だに公表されておりません。この作品は、もしかしたら電車男の裏側ではこんなことが行われていたんじゃないかなあという作者の妄想を具現化したものです。悪しからず。
△作者は電車男の放映時小学生だったなんJ世代なので、無論電車男ではないです。また当時の時代考証が若干甘いかもしれませんが(主にネット用語)許してください何にもしませんが。
△更新は週一回になります。参考資料という名の電車男の書き込みが多すぎて毎日投稿とか無理無理です。申し訳ございませんが気長にお待ちください。
△以下でも連載中です
ノベラ→ https://novelup.plus/story/585853952折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-30 17:52:16
53889文字
会話率:54%
■第一部 あらすじ
大学生2年の主人公 御波はオンラインゲームで知り合ったサラに言い寄られてオフ会で会うことになる。その後、彼女のことが好き同士になり順調に関係を深めて行く。だけれども実は彼女は見た目がそっくりな双子の姉妹だった。知らずに
二人の秘密に振り回される主人公。想い合う3人はどの
■登場人物
三崎 御波(みさき みなと)
主人公 大学2年生 元々ネット上の付き合いで眼中になかったサラに出会い迫られて好きになっていく。
サラ
高校3年生 ゲーム内で主人公と出会った可憐な少女。いつも優しい御波のことが好き。
桐山 湊(きりやま みなと)
大学2年生 ボーイッシュで端正な女子大生。主人公とは高校からの同級生でゲームフレンド。
佐藤 藍沙(さとう あいさ)
専門学校2年生 御波の幼馴染で湊の親友。海外の学校に留学している。御波の初恋相手。
白波 檸檬(しらなみ れもん)
大学3年生 主人公のバイト先の先輩。明るくて気分がすぐに言動に現れる可愛い人。
※カクヨムにも同時投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-06-22 03:05:49
184332文字
会話率:58%
大学三年生の澄香は、うまくいかない自分の恋愛に憂いていた。最後に人をちゃんと好きになったのっていつだっけ?推しばかりが増えて好きな人はできない。それでも、親友の大和と楽しく大学生活が送れていれば満足だった。
しかし、推していたサークルの
先輩である明智と学科の同級生の朱美が付き合い始めたと知る。別に失恋じゃないと捉える澄香だったが、今までと違い妙に胸に引っかかる。
好きってこと?でも、好きになるには相手を知らなすぎるよ。好きってこんな感じだっけ?分かんないよ、分かんない。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-05-12 15:24:20
1198文字
会話率:34%
場に不釣り合いな時計と指輪。
私たちはこれを外すことができなかった。
大学3年生から社会人にかけての、恋愛とも呼べないような思い。
付き合いたいとは思わないけど、きっとたぶん、世界の誰よりも好きだと思う。
私たちにとって、本気で伝えられ
る"好き"なんて存在しなかった。
だから、嫌いって嘘をつく。
冗談でしか好きと言えないもどかしい二人の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-04-06 00:13:07
12186文字
会話率:49%
本作の主人公は大学デビューを目指して地元を離れ進学したが、入学式早々トラブルに巻き込まれ・・・・
田舎から出てきた主人公の巻き込まれ体質に注目しながら、読み進めてください。
本編で著者2作目です。
最終更新:2020-03-29 16:48:54
660文字
会話率:38%
高校生にして趣味は出会い系デートというちょっと変わった青年、燕昇司吾郎。
ある日、彼は初めて出会った女性とデートを通して親密になり、一夜を過ごす。
だがその女性は彼の通う高校に新しく就任してきた先生であった。
高校教師にドM大学生、コスプ
レイヤーに女社長、はたまた母の友人や幼馴染、他にもパツキンお嬢様や不遜な先輩や小生意気な後輩やコミュ障な同級生などなど、そこそこ豊富なラインナップでお送りしております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-03-09 11:17:24
135137文字
会話率:44%
君と会えない一ヶ月、大変な事件が起こっていたんだ。
これは私と君のそれぞれの視点から、この一ヶ月の真実を語っていきたいと思う。
二人の視点を全て見終わって初めて、この事件の全貌を知ることができる。
登場人物紹介
今宿百合(いまじゅく
ゆり)
オモテ面の主人公。
愛知県内の市役所に勤務する公務員。
靴名とは長年交際している。
靴名善之(くつな よしゆき)
ウラ面の主人公。
名古屋の大学で教鞭をとる准教授。
百合とは長年交際している。
永井紗弥香(ながい さやか)
百合の大学時代からの友人。
名古屋在住の新聞記者。
金原ジョグン
50代の中国人女社長。
神戸市内で宿泊施設や風俗店を経営する。
金原ミチエ
中国人の母を持つ少女。
強迫性障害を患っている。
山警部
この事件を捜査している。
赤坂検事
この事件を担当している。
平弁護士
この事件の依頼を受けている。
Sさん
靴名の高校時代の同級生の女性。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-03-08 00:01:03
10701文字
会話率:13%
舘家の三兄弟、聖人、賢人、優人の恋愛模様。三部作です。愛しい彼女の為に、野郎どもが右往左往するお話。
絶対聖域のお姫様:聖人×蛍=お兄ちゃんキャラ×年下少女。聖人は隣に住む8才年下の幼馴染・蛍に、いつしか『妹以上』の想いを抱くようになってい
た。けれど、蛍は彼を兄のように慕っていて……。愛しいけれど、手は出せない――そんな相手にジリジリする聖人のお話。
難攻不落のお姫様:賢人×雛姫=暴走ワンコ×籠城美少女。賢人はある雨の日、恋に落ちる。相手は難攻不落の壁を張り巡らせた同級生・雛姫だ。猛攻をかける賢人にも、過去の傷から人に打ち解けることが怖くなった雛姫はなかなか折れてくれなくて……。ゴール目がけて脇目も振らずに突き進む賢人のお話。
博愛無私のお姫様:優人×唯香=合理主義者×博愛尽くし系。優人は兄が働く病院で一人の女性に遭遇した。彼女は無駄働きが嫌いな優人とは正反対で、病院ボランティアに精を出す看護学生だ。自分のことより他人のこと、そんな彼女といると、時に苛々し、時に心地良く……。女に嵌まるなんて有り得ない、そう信じていた優人が深みに転がり落ちていくお話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-02-29 10:22:19
235420文字
会話率:32%
オーストラリアで働く南條匠海は、大学時代の同級生であり日本で教員をする今井麻里にずっと想いを寄せ続けている。すでに婚約相手の居る麻里の事を匠海はずっと友達だと呼び続けており、本心を晒せないままでいる。そんな時、今井からオーストラリアに一人旅
をするために行きたいと相談を受けた匠海はまた、麻里への思いが強く募っていく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-01-16 05:24:54
772文字
会話率:40%
高校生の斎藤花蓮は、同級生の中島弘人とよく目が合い、お互い気持ちが通じ合っていると思っていた。大学で上京して、何度か弘人と付き合うチャンスがありながらも何故か弘人は付き合いたくないと言う。それには二人の将来にまつわる重大な理由があった。夢の
中で現在と未来が交錯し、絶縁状態だった親友や、母の知られざる秘密が解き明かされる中、自分自身に何の価値も見いだせなかった主人公が新たな自分に成長していくストーリー。
アルファポリスでも連載しています。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-12-02 15:44:01
25454文字
会話率:44%
東京在住で、大学を卒業し職業相談所に勤めて2年目になる西条琴子。10年前に同級生で親しい間柄だった柏木未生から、突然のメールを受け取る。突拍子もない文面に、誰かのイタズラだと思い込んだ琴子。しかしその翌日、ニュースで未生の名前を目にすること
になる。10年前、あうんの呼吸で通じ合っていた親友は、殺人を犯していた。三ツ谷聡史という、二回りほど年上の男性の首を、パソコンのコードで絞めて殺害。三ツ谷が生き絶えたあと、その場で食べかけのケーキを完食し、いつものようにベッドで眠った。しかも殺害現場となったマンションの部屋は、殺された三ツ谷が未生のために借りていたものだった。10年前の穏やかな未生のイメージとはつながらず、混乱する琴子。
そんな琴子のもとに、未生の国選弁護人となった原から連絡が来る。原はまだ若く頭の切れる男だった。「未生さんに、会ってほしいんです」拘置所の面会室で、アクリル板越しに顔を合わせた未生は、美しい女性に成長していた。思い出話はやがて、未生の生い立ちや恋愛の話にまでおよぶ。原は未生が三ツ谷殺害に到るにあたり、あまりに多くの苦悩や葛藤を抱えていたと予想をつけた。刑を少しでも軽くするのが弁護人の仕事だ。原は情状酌量の余地を見い出すべく、未生の苦難の道を辿る。大学時代のレイプ未遂、父の死、夜の仕事、そこには想像を絶するような出来事がいくつもあった。そしてその線上に浮かび上がるのは、幾人もの男たち。琴子は原を通して、全く知らない未生の姿に気付くこととなる。「私ね、私の知らなかった未生をもっとちゃんと知りたいと思うの」琴子の知る穏やかな未生とはかけ離れた、あまりに暴力的なもう一人の未生の姿。三ツ谷とはどこでどう出会い、なぜ殺さねばならなかったのか。裁判の日は刻一刻と近づく。
「ここでぜんぶを止めてしまわないと、私何もかもだめになる」
最後に未生が琴子へと書きつづった手紙の中には、未生の人生における最初で最後の恋の話が書かれてあった。淡い恋はどうして絶望へと変わったのか。これはひとりの女性が辿らざるを得なかった“運命“の物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-10-24 18:00:21
65499文字
会話率:63%