「ガッデム!」
都内某高級ホテル。
一泊十数万円はくだらないホテルの講堂内にて、野太い男の声がこだまする。集まった百余名は互いに顔を見合わせ、これから何が起こるのかを一様に案じていた。そしてそんな中、ひとりの角刈りの、サングラスをかけた
ガタイの良い男がステージ袖から壇上へと上がった。男は壇上から講堂全域を見渡すと、マイクを手に取り、言った。
「──はじめまして。私は当ホテル支配人の蝶〇と申します。皆様に集まって頂いたのは他でもありません。この中にひとり、当ホテル料理長が開発したレシピを盗んだ輩がいるとの報告を受け、急遽、その者を逃がさない為、こうしてホテル内にいた皆様に集まって頂きました」
ざわざわざわ。〇野がそう告げるや否や、講堂内に人の声が溢れた。
「オラ! エー!」
蝶〇が一喝すると、ざわついていた講堂内が一瞬で静まり返った。
「まず、その事について私から深くお詫び申し上げます」
〇野は壇上に手をつくと、その場にいた全員に深々と頭を下げた。
「……ただ、皆様に時間を取らせる程の事でもありません。こちらのほうで犯人の目星はついています。犯人の名は──鈴木桜」
蝶〇がその名を告げると、ステージ最前列にいたスーツ姿の女性が肩をビクッとさせた。そう、彼女こそが鈴木桜。その人であった。〇野はステージ上から豪快に下へ降りると、最前列一人一人の顔をじっくりと見、鈴木の前で足を止めた。
「おいおまえ、名前は?」
「キューティ……ブロッサムです」
「外国人か」
「純日本人です」
「純日本人なのにその名前なのか」
「よく友達にも揶揄われていました」
「そうか。大変だったな」
鈴木はそう言われ、ホッと胸をなでおろした。これで蝶〇は何処かへ行く。そう思ったのだろう。しかし、〇野は頑なに鈴木の前を動かなかった。
「おまえ免許証見せてみろ」
「え?」
「持ってるんだろ?」
「いやです」
「何故だ」
「言いたくありません」
「いいから命令だ。早く見せろ」
「いやだああ!」
鈴木は必死に暴れて抵抗してみせたが、呆気なく免許証を取られてしまった。
「おまえ、鈴木桜じゃないか」
「違います!」
「ここにそうあるだろ」
「それは私の父です!」
「嘘つけ!」
「ホントです!」
「もういい、ステージに上がれ」
「え?」
「制裁だ」
こうして主人公の鈴木桜はビンタされ死んでしまった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-24 21:01:09
204197文字
会話率:62%
D級冒険者、アスラン。
彼は当時、恩人として慕っていた男からクランを追放された経験を持っていた。
それはあまりにも無様で、悔しくて、彼自身の無力さを思い知らされた出来事として彼の心に深いトラウマを刻んだ。
数年後、彼は自分のクランを立ち上
げクランマスターとして自分に役割を与えた。
ただ俺が誰かを拾って育てて放流する。
それが冒険者クラン【幾望(きぼう)の月】の存在意義であり、彼のクランマスターとしての役割。
「イーウィア、君はクビだ、ただいまを以てこのクランには来なくていいぞ」
「はい! ありがとうございます、アスランさん!!」
唯一持ち得る手段を以て、時にクランから人を追放し。
「クラマス、わたしもう宮廷魔術師やめます。ここに戻らせてくださいっ」
「まあ待て、そう慌てるな」
時に頭を振って、クランに戻りたいと言って来た人物を押し返す。
冒険者クラン【幾望の月】
そこは世の中から不要と追放された連中を集め、才を見出し、それを育て、世に放つためのクラン。
「今日も働いてもらうぞドラン、クランの為にな」
「イエスボス!」
彼は今日も、自らに科した役目を全うすべく働いている。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-12-31 18:00:00
18939文字
会話率:48%
親の再婚で妹が出来た。しかし、その妹はどうやら俺を嫌っているようだ。それもそうか。彼女いない歴=年齢の俺だ。血のつながりがない妹からすれば怖いだろう。そう思った俺は、とりあえず恋人を作ることにした。恋人ができれば、妹も警戒しないだろうと思い
イケメンの友人に相談した。容姿を整え、そしてデートの練習が出来るように友人の知り合いの女性を紹介してもらっていく。そんなデートの訓練の途中、妹とばったり遭遇した。そしたら妹はなぜか涙目になってしまい……。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-11-23 16:46:05
2974文字
会話率:51%
これから彼と何を話そうか。
最終更新:2020-09-20 08:00:00
738文字
会話率:20%
これは、9月1日のお話。
「9月1日が好きなんだよ、私」「へぇ」「全然興味ないねっ!?」そんな高校生の2人の男女が紡ぐ3年間の9月1日だけを切り抜いたお話。
【三話完結です。本日9月1日中に三話とも投稿します】
最終更新:2020-09-01 22:48:04
6991文字
会話率:88%
わが家の窓辺から感じる世界。
私たちの手元には、別の世界をのぞける窓もある。
どう使っているのか、意識しているのかに関わらず、
私たちまで届いてくる情報たち。
さて、どのように過ごそうか。
最終更新:2020-08-09 13:28:51
273文字
会話率:0%
何度も何度も人間を滅ぼし、世界を闇に塗り替えようとしてきた魔王。だが、その度に勇者が現れ、倒されてきた数百年。
もう嫌だ。
もう疲れた。私に必要なのは、そう、癒し!
三日前に植えたダイコがついに芽を出したのだ。
土を作り、乾かな
いように水をやり、今か今かと待ち望んだところに、この可愛らしい双葉。
ああ。これぞ癒しだろう
って、か、枯れたぁぁぁあ。
何故だ? 何故なんだぁぁぁあぁ。
腹心のスケルトンに相談してみた。
「魔王様、それは魔界の瘴気のせいかと思われます」
「そうか。なるほど。瘴気のせいか。して、どうすればうまく育てられる?」
「魔界では育ちませんでしょう。人間界で育てるしかないかと」
「ぬううぅぅ、かくなる上は」
「かくなる上は?」
「野菜を育てるため、人間界の領土を手に入れてやろうぞ」
「それは無理」と、意気込む魔王に腹心は告げる。
人間界の領土を魔王様が統治すると、魔界化してしまう。瘴気が満ちて、野菜は育たないのだと。
しかし普段から住まず、畑仕事をするときにだけ出向けば、瘴気で満ちることもない。
よし! ならば畑を借りて。いざ、始めるぞ! 初めての畑生活。
ところがレンタルした畑の主はどうやら勇者一家で…‥‥?
本人、大真面目のポンコツ魔王。腹心は冷静沈着、何かと器用なスケルトン。
下僕のベスから人間世界の常識を教わりつつ、勇者の娘さんに手取り足取り教わる、ほのぼの畑生活。
人間界で暴れる魔物たちには、鉄拳制裁だ。
絶妙にすれ違う、魔王様たちと勇者家族の物語をお楽しみあれ。
※全三十話とエピローグで完結。
・ネット小説大賞、一次通過作品折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-07-17 15:38:09
114715文字
会話率:40%
こんな話を聞いたことがある。
「自分によく似た人間は世界中に3人いる」だとか。
「ドッペルゲンガーに遭った人は近い内に死ぬ」だとか。
そうか。だったら殺されて取って代わられる前にこちらがそのドッペルゲンガーを倒してしまえばいい。そうすれば
僕はいつでも僕ひとりだ。1000人のドッペルゲンガーがいるのなら、そのすべてを僕が倒し切ればいい。
僕が倒したドッペルゲンガーは結局は僕自身なのだから僕の一部として吸収できる。そう、まるでソシャゲの限界突破システムのように。ドッペルゲンガーを倒せば倒すだけ僕は強くなる。
より強力になる自分の分身との戦い――1000人すべて倒した先にはどんな景色が待っているのか、僕はまだ知らない。
ドッペルゲンガー×限界突破の物語。
※タイトルを原案に戻しました。
※週3回更新(月・水・金の朝6時)※2020/7/9現在休止中
※カクヨムでも連載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-07-14 23:14:00
81438文字
会話率:46%
部屋に引きこもり社会に属さず自堕落な生活をする主人公。彼曰く幸せだとか。そんな幸せな生活を送りながらも自分の本心に気づき変わろうとした瞬間。不運にも通り間に合い死亡。気づくとイケメンチート術者へと転生していたのであった。え?こんな感じでいい
か?おっそうか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-07-07 01:00:00
2413文字
会話率:24%
目が覚めると、知らない部屋にいた。
目の前には15~16歳くらいの、気弱そうな男が盛大に震えながら立っている。
あれ? だれだっけ、こいつ。
え~っと……。
ああ、そうか。
「俺、召喚、されたんだよな。あんたがマスターか?」
そ
うだよ俺、召喚に応じたんだった。今日から立派なダンジョンモンスターだ
************************************************
ある日ダンジョンマスターに召喚されたモンスターのハク(龍人)。
白龍に進化するため経験値をじゃんじゃか稼ぎたいけれど、マスターのゼロは怖がりで虫も殺せない。
苦肉の策で彼らが作り出したダンジョンは……。
************************************************
美人エルフに真っ白ワンコ、王子様や豪快な火龍。頑張り屋さんのスライムまで、登場人物多めです。
スライム好きな方、たくさんの冒険者とのバトルを気楽に楽しみたい方はチラ見してくださいませ。
※他小説サイトでも投稿しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-06-15 02:22:36
680029文字
会話率:37%
目が覚めると、知らない部屋にいた。
目の前には15~16歳くらいの、気弱そうな男が盛大に震えながら立っている。
あれ? だれだっけ、こいつ。
え~っと……。
ああ、そうか。
「俺、召喚、されたんだよな。あんたがマスターか?」
そ
うだよ俺、召喚に応じたんだった。今日から立派なダンジョンモンスターだ
************************************************
ある日ダンジョンマスターに召喚されたモンスターのハク(龍人)。
白龍に進化するため経験値をじゃんじゃか稼ぎたいけれど、マスターのゼロは怖がりで虫も殺せない。
苦肉の策で彼らが作り出したダンジョンは……。
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美人エルフに真っ白ワンコ、王子様や豪快な火龍。頑張り屋さんのスライムまで、登場人物多めです。
スライム好きな方、たくさんの冒険者とのバトルを気楽に楽しみたい方はチラ見してくださいませ。
【コンテスト用に『ゼロのダンジョン、進化中!』を大幅改稿して掲載していきます】
◆地の文は基本色々改稿
◆他者視点の追加
◆仲間の成長にもフォーカス
◆章立ての整理
などなど、元のが長すぎて大幅改稿すると今読んでる方にご迷惑かな、と思ったので別に立ち上げております。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-08-26 08:03:07
37984文字
会話率:34%
――――時代が進み、公務員や大手企業に就職するのが安定的だと言われる世の中。
その中でも、今日も多くの者が冒険に挑む。
時には、未知の場所へと浪漫を求め、
時には、一獲千金を狙い、
時には、強敵と対峙し、
時には、栄誉ある勲
章が欲しいと願う。
そして、ここで語るのはそんな冒険に挑む若き高校生の冒険者たち。
彼ら彼女らは、学校へ行き、冒険し、そして青春を謳歌していく。
ある時は強敵モンスターと対峙し、
「はっはっはっ! 俺、わくわくすっぞ!」
「わくわくすんな! 今そういう状況じゃねえから!」
ある時は、ダンジョン深くへと潜り、
「くっくっくっ……我が右腕が疼いている……! この先に何かとてつもないものがあると……! 我のこの両の眼がそう言っている!」
「右腕なのか目なのかせめて統一しろよ……。てか、別にその部分に何の能力も宿ってないじゃんお前……」
ある時は――――
「ねえ南、私、このチームが時折不安になるんだけど」
「そうか。俺は常にそう思ってるぞ」
謳歌していく……?
これは、そんな少年少女たちの青春と冒険の成長物語。
*この作品は、ノベルアップ+にても掲載しています折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-06-15 01:54:14
494322文字
会話率:51%
誕生日が1日違いの友人から届いたメール。今年はなんて返そうか。
最終更新:2020-05-01 17:06:46
663文字
会話率:14%
とりあえず、これから先どうやって過ごそうか。
小説を書く意識は本当にない模様。
最終更新:2020-04-13 15:06:16
890文字
会話率:0%
えっ!?クラス全員が異世界召喚されるときに俺だけ死んだ!?そうか。でも過ぎたことは仕方ないが無い!!
この物語は主人公が異世界転生し、無双しながら自由に生きていく話
※これは処女作です。暖かい目で読んでくれると嬉しいです。
最終更新:2020-03-08 01:30:03
1451文字
会話率:70%
「よく、勇者の乳首が魔王のコントローラーになってるって話あるじゃん。それ、俺にも付いてるって言ったらどうする?」
「そうか。いじってもいいか?」
秀才魔術師が平和的に幼馴染の乳首を触るために頑張ります。
一方その頃、魔王の側近もなにやら画
策していたのです……。
片や自分の欲望と幼馴染の平和を守るため、片や魔王の死因ナンバーワンの乳首コントローラー使いへの対策を練るため、男達の思惑が交差する!
性描写なしの創作BLです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-03-01 17:26:13
5634文字
会話率:39%
あなたは、人成らざるモノの存在を信じるだろうか。もちろん、この地球上には人間以外の生物はたくさんいる。身近なところでは、犬や猫なんかがそうだ。はたまた魚類、鳥類、昆虫もいる。そんな動くものたちとは違うが、生きているという意味では植物なんか
もあるだろうし、数え上げればきりがない。
だが、ここで言う『人成らざるモノ』とは、そういった目に見えるもの達ではない。神、悪魔、怪物、幽霊……。そんな伝説、物語の中に棲まう存在である。
神は信じる者を救う?いや、信じる者しか救わない?では、悪魔は?悪魔はどんな願いでも叶える?ただし、代償と引き換えに……?
この世界には、そんな伝説がいくつも語り継がれている。そしてこれは、十字路に立ち悪魔に願った男の物語。
☆ ☆ ☆
「ククク、我を呼んだのはお前か……?フフ、そうか。己が欲望を臨むか。ならばよかろう。お前の望み、我が叶えてやろう。ただし、お前の全てと引き換えにな……」
これは、売れっ子ブルースマンを目指す『朝日 陽太』(ヨータ:20歳+夢見るフリーター。ついでに童貞)と、悪魔『メフィストメルネーゼ』(メル:自称1007歳&魔法少女。ただし幼女)が、愛と努力と友情(も、あったらいいな)で、日本音楽シーンに旋風を巻き起こす(かもしれない)、異世界に転生もしなければ、剣も魔法も出てこない、殺人事件も起きなければ、名探偵が出てくるわけでもない。おまけにさして音楽の話も出てこないし、何かが起こりそうで起こらない。ちょっとエッチな?単なる日常系ラブスローリー……ではなく、LoveStory?である。
※BLUESの読みについては、日本での一般的な発音である『ブルース』とさせていただきました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-02-13 14:07:02
157364文字
会話率:56%
「離婚して、こいつと再婚する」
「そうか。じゃあ、出て行け」
とある女性の人生。
※初出は他サイトですが現在は取り下げてこちらのみの公開となっています。
最終更新:2020-01-19 02:46:15
5553文字
会話率:27%
神聖王国の王子、アグノス。王子には、誰にでもあるはずの加護が無かった。大国の王子ともなれば神の目に止まるはずだと言うのに。王子は実の父に殺されかけるのだ…が…「僕…がオーファン様、だな」前世(?)の記憶を思い出したので、神界に行ってみた!そ
したら…「そんなの無理ですよ!」そ、そうか。というわけで…………すろーらいふ?してみるか…/評価が一でも入る、もしくはやる気が出たら出します。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-12-30 21:02:22
7612文字
会話率:37%
─── 全ては一匹の黒猫のために。
これは、病的に人間が嫌いな主人公が愛猫のルルと共に経営するダンジョンと、それに関わる全ての者が織り成す物語。
狂気の目的のために、彼は動き出す。
愛猫のルルと自分を慕ってくれる配下の魔物たちへの
愛だけは、忘れずに。
あぁ、そうか。
人間を家畜として飼えばいいんだ。
それが一番効率的だわ。
あーあと、この世界は征服してしまおう。
ルルの命を脅かす存在は全て取り除かないとな。
※主人公はサイコパスで、特に罪の無い人間でも積極的に殺しますので苦手な方はご注意ください。
【この作品はカクヨム様の方でも公開しております】折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-12-02 06:00:00
171396文字
会話率:19%
主人公のルイは恋人のマイ(アホで間抜けですっとこどっこいの中二病)と一緒に『ラブラブカップル選手権』というアホな名前のイベントに参加した。
順調に勝ち上がっていく二人。そして見事に優勝にを果たす。
優勝インタビュー中に巻き起こったキスコール
に渋々応じた二人。その瞬間、突如として謎の空間に呼び出された。
そこには恋愛の女神ヘラがいた。そして彼女は「そうです。ご想像通り異世界転生です。」といい、スキルのカタログを渡してきた。
そのスキル獲得にはお互いのラブラブ度が必要。そのラブラブ度が高ければ高いほど、スキルが多く手に入るという。
「平均は100くらいかしら。ふふ、そしてあなたたちのラブラブ度はなんと、1000よ!!1000!!すごーいラブラブなのねお二人さん!」
チート級の愛とスキルを手に入れ、最愛でアホで間抜けですっとこどっこいで、中二病な彼女と行く、バカップル異世界転生の始まりだ。
「ふふ、面白くなりそうね。私たち七人をを楽しませてね。」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-11-24 21:37:41
2902文字
会話率:46%