まだ神や精霊、幽霊、妖怪などの存在が身近にあったはるか昔、一つの村が滅ぼされた。
その村で暮らしていた者達は角が生えており、異形な姿をしていた。その者たちは“鬼”という妖であり、平和な部類の一族であった。
そんな彼らを襲ったのは“鬼狩り
”という人間の部隊、それを率いていたのは『坂田 金虎(さかた きんとら)』という男であった。
突如巻き起こった恐ろしい粛清の中で唯一生き残った、幼き“人型”の鬼は、骨頭の犬と共に殺された母の復讐を誓った。
世の悪人も、まとめて喰らってやると。
そんなある日、同族の同じ人型である青年が現れ、こう言った。
「俺の嫁になれ」と───。
世界観はごちゃごちゃ いろんな物語組み合わせてるフィクションなので真面目な指摘は受け付けない!!!!!
キャラクター外観・表紙絵・原作 すべてこの我道雪益が製作しております 勝手に改変して使用、無断転載、自作発言は訴えます 更新は仕事やら体調やらでちょっと不定期。勉強しつつ書き溜めて投稿しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-13 12:00:00
66244文字
会話率:25%
天に棲むと謳われる妖、鵺が堕ちた。
しきりに何かを探しているという報告を受け、三人の少年が偵察へと向かった。
道中、竜の一族である竜紅人は、名を呼ぶ懐かしい聲に導かれ、一人の少女と出会う。
少女のことを知っていた筈だった。
抜
け落ちている空白の記憶。
竜紅人の記憶に関わる少女との邂逅は、やがて国と少年達と、彼らに関わる人々の運命と因縁を、怒涛の渦へと巻き込んで行く……。
竜、人、鬼である三人の少年と、それを取り巻く人々が織り成す、和風+中華系の異世界ファンタジー。
※こちらの作品は自サイト及びカクヨム、アルファポリスにも掲載しています。
※第7回ネット小説大賞 一次選考通過作品。
©2017 結城星乃折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-03 07:38:55
119057文字
会話率:20%
横島透、35歳。しがない営業サラリーマン(金融)は気がつくと異世界で赤ん坊になっていた。何が起きたのかわからないまま、鬼のような種族に拾われて一族として育てられることになる。はじめての異世界転生と心躍らせる暇もなく、人間が敗北した世界である
と言う現実を目の当たりにした横島だったが、今生は気ままに生きてやると決意を新たにする。彼だけのチートスキル【融資】を駆使して。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-15 07:18:24
234619文字
会話率:33%
和風恋愛ファンタジー × 継母(新しい家族)
天宮家は天女の末裔。天宮家の娘を花嫁として迎え、子を成すと、その一族は繁栄を極める。天宮家の娘が嫁ぎ先で子を産むと、その子は「才華」と呼ばれる異能の力をもって生まれ、一族を率いる存在となるから
だ。
ゆえに天宮家の娘を花嫁として迎えること、そして夫として認められることは男たちの誉れであった。
天宮家の長女として生まれた椿も、「天宮家の花嫁」になれるはずだった。
だが今年で二十歳になる椿には、花嫁の資格がない。椿の体は、十年前から成長が止まっているからだ。
代わりに両親の期待を受けて美しく成長したのはの二つ違いの妹、牡丹。椿の許嫁の男性も牡丹を妻に選んでしまった。
虐げられる椿に思わぬ縁談が舞い込む。その男は人間ではなかった。幽世から来た鬼、羅漢。双子の男児を残して妻に先立たれ、二人目の妻が必要なのだという。天宮家の厄介者でしかない椿は現世では死んだことにされ、羅漢への嫁入りは決まってしまう。それは婚姻という名の追放だった。
椿は幽世へと連れて行かれ、羅漢の二度目の妻、そして鬼の双子の継母となる。戸惑いながらも鬼の妻として、そして鬼の子の継母として奮闘する椿は、いつしか夫からも子どもたちからも愛されるようになり……
天女の末裔でありながら虐げられていた椿の幽世嫁入りファンタジー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-12 12:33:56
29737文字
会話率:52%
今から約1300年前の奈良時代、国には政治を統べる表天皇と祭事を澄める裏天皇の二人の天皇がいた。
表天皇に付く陰陽道の始祖と言われる吉備真備(きびのまきび)は、その超人ぶりに鬼退治の吉備津彦のモデルとされている。
そんな吉備真備に従った備前
に住むたたら鉄の鍛冶集団、温羅一族は裏天皇を崇拝していたため、吉備真備の謀略で窮地に立たされる。たたら神の加護、加重加速の術が使える陣、火、水、光、影の五人は辛うじて難を逃れたが、そのまま修羅道に落ちてしまった。
修羅道で1300年間戦いに開けくれ、五人は祟羅陣、焔羅彩夏、氷羅柊、煌羅七星、影羅陸として現代に転生した。
吉備真備はその間に秘密結社「八咫烏」を結成し、陰陽道の最大奥義死者を強化して操る「死霊術」の媒体元素である瘴気を祓う裏天皇「祓戸大神」を封印した。八咫烏の傀儡となった天皇によって現世の地獄化が一気に進むはずだっかが……。
進まない原因は封印された時空の狭間で瘴気を祓い続けた祓戸大神だった。祓戸大神は迷い込んだ浦島太郎に助けられて現世に浦輝夜として生まれ変わる。
祟羅陣が死霊術による式鬼神から浦輝夜を救い、自分が温羅一族の生まれ変わりだと思いだす。
そのキョンシーや式鬼神たちとの戦いが八咫烏の十二天将や陰陽道の素質を持つスターシードたちの戦いに他の4人を巻き込んでいく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-11 20:09:44
106791文字
会話率:29%
道間ユキは、鬼や魑魅魍魎を狩る一族の道間家に生まれながら、疎まれた存在だった。
黒を尊ぶ道間家において、赤茶色の髪を持って生まれたユキは、父である道間家の当主から「処分」されるのをただ待つだけの身。
そして、15歳になったユキは、とう
とう、処分の日を迎える。
雪深い山の中に薄着で放り出されたユキは、歩いているときに見つけた祠の前で、ただただ死を待っていた。
そのとき。
「道間家の女狐が」
ユキの目の前に現れたのは、鬼の棟梁、暁月千早。
千早は、死に逝くユキの首にそっと手をかけて――
死んだはずのユキは、鬼の暮らす隠れ里で目を覚ます。
ユキを「殺した」鬼、千早は、彼女に向かって告げた。
「お前は、もはや道間ではない。――お前は、鬼だ」
鬼に殺され、鬼となったユキと、鬼の棟梁である千早。
二人の運命は、静かに交差する――
※異世界転移になるのかはわかりませんが、念のため保険として入れておきます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-22 21:10:00
64293文字
会話率:26%
〈和合の一族〉として育った紅華は、〈仇鬼〉との戦闘で荒廃する故郷の現状をどうにかしようと奮闘していた。タイムリミットが一年後に迫るその時、母親が『仇鬼取締法違反』により死刑となる。一族が混乱の最中、紅華はことの真相を突き止めて帰ってきた。
その地を治める〈桜貴〉の関連を知って、紅華は一族を率いて侵攻する———世の中は正しくあるべきだ。
跋扈する〈仇鬼〉、国を守る〈五光〉、暗躍する〈魔術師〉に翻弄されながら、自身の『正しさ』を貫いた物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-18 17:00:00
79713文字
会話率:35%
婚約者と異母妹の裏切りを知った柚月は絶望し、自ら命を絶ったが気がつくと10年前に戻っていた。
何故戻ったかは分からないが、人生をやり直す機会を与えられたからと惨めな人生を歩まないよう行動を起こす。
疎遠だった母方の祖父母を頼り、自分を顧みな
い家族との訣別を進めていく。
そんなある日、鬼の血を引く一族の本家の跡取り、神宮寺孝臣との婚約話が持ち上がり…
他のサイトにも掲載してます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-04 18:10:08
21439文字
会話率:43%
不幸な事件に巻き込まれ、命を落としてしまった一人の少女。
死んだ後、彼女は突然目の前に現れた自分と瓜二つの吸血鬼の少女に懇願される。
「死んだ私の代わりに一族を危機から救って下さい!」
今まさに一大ブームとなっている異世界転生のチケッ
トを手にすることができたと有頂天になった彼女は、死んだ吸血鬼の少女の身体に入り込んで異世界行きを果たす。
だが彼女が転生した世界は、本来人の天敵である吸血鬼が、その血の力を渇望した人間たちによって逆に狩られる恐ろしい世界だった!!
初めの内は恐怖のあまりに戦いを拒んでいたが、異世界の吸血鬼と親交を重ね、吸血鬼の少女が遺してくれたチート極まりない力を駆使して、一族解放のための戦いを代行する決意をする。
果たして異世界に生まれ直したフワフワ陽キャ女子である彼女は、吸血鬼の間で語り継がれる伝説の救世主、『救血の乙女』になることができるのだろうか!?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-27 11:19:35
1281889文字
会話率:48%
吸血鬼の皆から救世主として崇められている救血の乙女・ミラ。
人智を超えた数多くの魔能を駆使し、一族解放のための戦いに身を投じたが、彼女は最初から救世主に相応しい力を持っていたのではなかった。
彼女もまた、他の吸血鬼と同様に人間達によって
大切な家族を失い、囚われの身となり家畜同然の扱いを受け、檻の世界で手に入れた微かな希望すらも奪われた、悲しき者の一人に過ぎなかった。
やがて彼女が修羅となり、人間への憎悪に身を任せて、彼等を根絶やしにするための力を手にするべく、多くの種族の血を貪る怪物へと成り果ててしまったのだった。
そのような哀れな少女が、如何にして一族解放を志す救世主としての道を歩み始めたのか・・・。
救血の乙女・ミラの壮絶な過去に迫る、吸血陽キャスピンオフ・・・開幕!!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-27 21:39:08
19135文字
会話率:34%
好きになった相手は理事長の孫で…実は吸血鬼一族。そして私は特殊の血を持っているらしくて…。
最終更新:2024-10-23 11:27:11
12461文字
会話率:49%
日ノ国は乱れていた。
帝は享楽に溺れ、都は奸臣の専横まかり通る。
かたや地方では、氏族同士が領土を巡って争いを繰り返し、商人潤うも、民は乾くばかり。
人里を出れば賊が溢れ、野山は鬼が跳梁する魔境と化した。
天津神の遺した神器の一つ
、「剣」を密かに継承する須佐一族は、国家安寧のため祈祷を続けていた。
しかしある時、その力を欲した勢力の襲撃により、里は崩壊してしまう。
生き残りは、長の娘にして巫女である星子ただ一人。
離れた社にて祭祀を執り行っていたため難を逃れるも、里の惨状に慟哭する。
復讐の念に取り憑かれた星子の声に応えたのは、一振りの刀。
御神体と称される刀が発する思念は、星子の身を代償として仇討ちを請け負うと持ち掛けた。
無力な少女に選択の余地はなし。
かくして星子を依り代とした刀は、宿主の大願成就がために嬉々として業を振るう。
その道筋や、快刀乱麻の如し。
二者の出会いはやがて、更なる戦乱の火種となって飛び火してゆく事となる。
阻む者全てを斬って捨てたその先に、果たして何が見えるのか。
刀とあやかしが織り成す幻想活劇、ここに堂々開幕なり。
※和風要素の習作です。
日本神話がベースですが、時代は特定せずにごちゃ混ぜなので、舞台はほぼ異界です。
平安あたりの日本に似たどこか。そのくらいの認識で。
試験投稿につき、気軽に感想ご意見お寄せ頂けると嬉しいです。
続きが気になれば、応援よろしくお願いします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-14 07:10:00
313906文字
会話率:32%
遠い昔、ある反逆者がいた。
自身の一族を滅ぼし、人を救ったとされる伝説の鬼。
鬼は恋をしていた。愛する男の懐で死のうと、龍神の滝壺に身を投じる。
もう誰もが忘れてしまった、遠い遠い夏の話。
最終更新:2024-09-22 21:24:56
40905文字
会話率:21%
何もない空間の中、私はかつて自分の一族が契約した存在が息絶えていくのを見守っていた。
最終更新:2024-09-20 08:50:44
2835文字
会話率:29%
誰もが知ってるあの桃太郎のその後のお話。
現代に現れた鬼一族と桃太郎との壮絶な死闘。
破滅に向かって突き進むバイオレンス・アクション。
カクヨムにも連載中。
最終更新:2024-08-14 11:00:00
130473文字
会話率:6%
『御伽』。吸血鬼、鬼、ウェアウルフ、オーク...妖怪や悪魔などといった人ならざる者は総じてそう呼ばれていた。だが御伽と一言に言ってもその種族は様々。特殊な力を有している種族も多くその殆どが、人間と比べ身体能力が高いものの種族単位で言えば人間
が圧倒的数を誇っていた。
そんな御伽は世界にとってすでに常識でありそれ故に人と御伽は現在では共存関係にあった。だが人間を下等だと見下す種族も少ないわけではなく対立による争いを防ぐため御伽のための町も造られた。それに加え世界には、御伽を排除しようとする組織『A.I』、逆に人間を排除しようとする組織『GOD』なども存在し完璧な意味での共存は実現していなかった。またその他にもいくつもの過激派組織が存在しておりそれらに対抗すべく政府は警察とは別にEOCBという組織を結成する。
そんな世界で受け継がれ続けてきた『桃太郎』の名を父親から受け継いだ主人公。しかしその一族はただ『桃太郎』という名を代々受け継いでいるわけではなくその名と共にある意志が親から子へと引き継がれていた。それは主人公も例外ではなく彼もまたその意志を成し遂げようとしていた。
そんな意志と『桃太郎』の名を受け継いだ主人公は護衛・警備から人探しなど手広く行い御伽だけではなく過激派組織をも相手にできる企業AOFを立ち上げた。AOF設立後に3人の仲間をスカウトしてから本格的な活動は開始された。そして主人公は一族の意志の為、情報を集めながらも日々AOFに訪れる依頼をこなしていた。
※この物語はフィクションです。実在の団体や人物と一切関係はありません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-13 19:00:00
112411文字
会話率:54%
ナーロッパ大陸は吸血鬼に支配されていた。
恐怖に怯える民を救うべく立ち上がったのは、異国の地【日ノ本】から大海を渡りやってきた四人の侍達だった。
【暗黒邪炎龍】の力を両眼と刀に秘め、吸血鬼や一族を裏切り海を渡った兄を探す美剣士侍【トガシ
】
革新的なアイデアと技術で仲間を救う、自称天才美少女発明家【ヒラガ】
その斬撃は認識不可能、居合の極意を極めた達人【ジジイ】
そして誰よりも熱い正義の炎を心に灯し、剣の腕もさることながら、結局最後は拳で全てを解決する侍の中の侍、主人公【侍太郎】
ナーロッパ大陸に巣くう悪鬼羅刹の吸血鬼達を成敗し、大陸に平和をもたらすことが出来るのだろうか。物凄く凄い激闘が今、幕を開ける……!!!!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-05 18:17:31
15669文字
会話率:58%
主人公の古淵美和(こぶちみわ)は霊族(れいぞく)の二の姫である、父の言いなりに幽鬼族の王と結婚しちゃった?
跡継ぎ制度変わったのに一族はどうなるの?
古淵美和は一族の傀儡なの?
一族の犠牲品なの?
それとも幽鬼王にめっちゃ大事にされる姫?
ハイファンタジー×イチャラブ日常×種族折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-30 02:26:24
3717文字
会話率:4%
「……町長が、直々に話を持ってきたのだ。エミル。お前に……竜の一族に、嫁入りするように、と」
かつて鬼と人が争っていたオーガスト聖国。
その小さな町の片隅に、鬼の末裔であるオーガスト家は暮らしていた。中でも、鬼の先祖返りであり強い力を
持つ少女エミルは、その長身と特徴的な赤い髪もあって人々に石を投げられるような毎日。味方をしてくれるのはいつだって、両親と血を分けた弟カミルのみであった。
そんなエミルが十六歳の時、隣国の竜の一族への政略結婚の話が持ち上がる。北の大国に対抗する目的と、町長が体よくエミルを町から追い出す口実を作るためだった。
家族のため、己でも誰かに役立てる存在だと信じるため、エミルは政略結婚を受け入れる決意をする。
しかし悲壮な決意とは真逆に、嫁いだドラゴニスト家で待っていたのは優しい花婿と温かい家族で……。エミルは徐々に夫、オスカーを心から愛するようになる。
鬼の花嫁、エミルは知らなかった。
竜の王子オスカーの秘密と、その悲しい運命を。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-14 19:00:00
105053文字
会話率:41%
魔術家系に生まれた時点でその家の終わりを告げる最悪の忌み子『鬼人』として魔術師の大家に生を受けた少年カグラは、実験動物として家族に冷遇される日々を送る。
生きる事にも興味がなく、生まれてから一度も出た事の無い地下牢で静かに朽ちていくつも
りだったが、ある日自分の世話係となった奴隷の少女から外の話を聞き、地上の世界に興味を抱く。
脱走を図る一族の醜聞カグラを総出で抑え込もうとカガミハラは動く。
だが、彼らは知らない。
今まで、自分たちの方がカグラに生かされていたという事実に。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-08 05:28:37
2493文字
会話率:50%
『ソウルシーカー』と呼ばれるDEA(Devil Enforcement Administratio アメリカ連邦悪魔取締局)の職員、ナナ・キャットは、悪魔狩りの精鋭部隊「LAタイムズ」の一員として、“ヴィランズ”という悪魔を討伐する仕事を
担っていた。
ナナは人間ではなく、鬼の一族として古くから悪魔狩りの活動を続けており、“悪魔化”と呼ばれる謎の現象を収束するべく、数百年もの間戦い続けていた。
“悪魔化”とは、悪意を持つ人間が罪を犯した時に起きる現象であり、罪の大きさの度合いによって多少の差異はあるものの、一定の確率で人間が「悪魔」へと変貌する時に用いられる指標である。
地上には元々人間ではなく、『鬼の一族』が繁栄を極めていた。
鬼は人間を毛嫌い、奴隷のように扱い続けてきたが、『黙示録の戦争』と呼ばれる出来事を機に、衰退の一途を辿ることになる。
その背景には、人間を愛した赤鬼のグループと、人間を嫌う青鬼のグループの対立があった。
赤鬼は人間と共存することを選び、青鬼は人間を駆逐することを望んでいた。
鬼は永遠に生きれる強い生命力がある反面、生殖器がなく、人間のように増え続けることができない生物学上の問題を抱えていた。
鬼を増やすには、自らの血を人間に与える必要があった。
“鬼化”と呼ばれる現象は、鬼が一族としての地位を確立するためには欠かせない儀式であり、また、プロセスでもあった。
つまり人間は鬼の一族にとっての“贄”であり、「血の器」として道具のように扱われてきていた。
今から約三千年も前のことである。
人間には人間の生活があり、生き方がある。
人間は鬼が繁栄するための道具ではなく、自由に生きるための権利がある。
人間と共存することを選んだ赤鬼は、人間と対等に生きることを望み、例え一族が滅びることになったとしても構わないとして、人間に血を分け与える行為そのものを禁止しようとした。
戦争によって多くのものを失ったが、代わりに得たものは平和であり、人間と鬼が互いに笑い合える日々であった。
しかし——
鬼と人間と、——悪魔。
星を巡る命の戦いが、今、幕を開ける。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-07 00:07:35
2948文字
会話率:6%
時読みの巫女としての血を引く鬼、三途川三月(さんずがわみつき)は、18の年に必ず死ぬという一族の運命に抗うため、1000年の歴史を持つ自らの「血」を断ち切るために、『雛代の社』と呼ばれる一族の魂が眠る祠を訪れる。
三途川の家系は、人の魂
が洗い流されるという「信濃川」の清流を保つために、“人柱”としての役割を担っていた一族だった。
彼女は人柱としての宿命を担うため、自由に生きるという選択を奪われながら、それでも、村に住んでいた時透飛鳥(ときとうあすか)という少年に惹かれ、人として生きる道に憧れを抱く。
同じ村で子供時代を過ごし、三月は巫女として、飛鳥は国に仕える武士として旅立とうかという頃、2人は恋に落ちていた。
飛鳥は三月が一族としての宿命を担っていること、そして人間ではなく、「鬼」であるということを知りながら、彼女の運命に共に立ち向かうことを決意した。
三月の手を持ち、一緒に村を出て、自由に生きるための道を探すべく、祠に向かう。
祠を破壊し、その地に眠っていた魂が浄化していく様を見て、呪われた三月の運命が、無事に断ち切れたのだと思っていた。
しかし、2人が待ち受けていた未来は——折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-01 18:52:24
878文字
会話率:0%