大きくのびをした
彼は白いうねりをあげて、優しげに呼びかけてくる
おいで
あそぼう
子供もまた、それに答える
まってくれ
今行く
早く、早く
せかしてくる
小さな素足が
黄金色の大地を駆けめぐる
風が
小さな背中を
おす
先に行ってるよ
追い越していく
小麦色の肌が
疑うことなく受けいれる
そこにあるものすべてを
水しぶきが上がった
時が止まり、静寂が訪れる
少年は流離い人だった
瞳をとじると
人魚の唄声がきこえる
鳥たちの
自由が降りかかる
潮騒は
揺籠だった
おやすみ
少年は大地の子供になった折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-12 22:47:35
222文字
会話率:0%
「どうかこの手を取って」
小さな乙女は願った。ただ、幸せになりたいと望んだ。
孤独な少年は小さな乙女の願いを叶える。
叶わないはずの未来を望み、支え合う思いが運命を変えていく。
些細な違いがやがて死すべき定めを覆すうねりとなり、青年はは死の
闇を打ち払う光を乙女に求めた。
これは、種火のような淡い恋心がやがて世界を照らす光となるお話し。
2017/8/16 悲恋設定外しました。
2017/9/2 題名変更しました折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-04 01:12:09
132987文字
会話率:29%
最初、咳を出し始めたのはある民家の椅子だった。人の口のような裂け目が椅子の座る部分の凹みにできて男のように低くてそして痰がのどに絡んだように咳き込むのだ。その現象に初めて会ったある民家の女性は悲鳴を上げて椅子から立ち上がった。何しろ、いき
なり激しい風が自分のお尻に吹き込んできたのだから驚くのも無理はない。その女性はお尻にべっとりとついた粘着きを手のひらで拭い取りながら咳き込む椅子を見ているしかなかった。次に咳き込んだのは教会のじゅうたんだった。やはりこれにも人の口の大きさの裂け目ができて今度は女の声で咳き込んでいるのだ。飛沫交じりの咳はずっと収まらずに祈りをささげるどころではなかった。そして、この病は人にも伝染し始めた。街の人々はほとんどが寝込んでしまうほどだった。街から咳払いの音が消えることはなく夜はお互い耳障りで眠れもしなかった。
少年は同い年の友達ハスと共に弓を背負って街の外の丘の上に来ていた。丘の上かららせん状に爬虫類のしっぽをちぎったような紐が少しずつ重ねられてふもとまで渦巻いている。少年たちはそのらせんに沿うように丘を下って行って渦巻の端までやってきた。そこにいたのは羊の少女だった。羊の少女は爬虫類のしっぽみたいな紐を渦巻の端に重ねた。「これはね、竜のしっぽなんだよ」少年が訪ねるのも待たずに少女は答えた。「殺さなきゃだめだ」ハスが叫んだ。少年は震える手で弓に矢をつがえる。「ごめん、サーヤ」と少年が顔をゆがませ弓弦を引き絞った時、丘からふもとまで渦巻いていた竜のしっぽの連なりがうごめき始めうねり少年の頬をはたいた。少年は少しよろけながらも矢の切っ先を少女に合わせて弓弦から指を離した。矢は彼女の胸を貫いて、彼女は虚空に消えた。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2024-05-11 13:33:29
48681文字
会話率:40%
一代で巨大な版図を築き上げたラーマ国だったが、その王が病に倒れたことで、各地で反乱が発生。
その反乱はやがてひとつのうねりとなり、ラーマ国を滅ぼす勢いとなっていた。
ところが、その反乱軍を突如アンデッドの軍団が襲った。不死の軍勢の前に反乱軍
は敗れ、ラーマ国は息を吹き返した。
アンデッドの軍団を操ることができるのは禁忌とされる死霊魔術師のみ。
その死霊魔術師の行方を追って、ラーマ国と反乱軍の双方が動き出していた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-29 12:00:00
78466文字
会話率:29%
時代は天歴一五九〇年。ある極東の島国・倭国では、大名家が覇権を争う『戦乱の世』が幕を開けていた。武力、権力、経済力、智略、謀略、裏切り……。さまざまな力の〝うねり〟がうごめく時代に一人の少年が迷い込んできた。その名はクリフ。まっすぐで正義
感が強く、不思議と人を惹きつける彼の魅力を持っていた。これはクリフという一人の少年が時代の流れに翻弄されながら成長し、同時に世界中の人々を巻き込んでいく物語である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-17 11:47:55
201文字
会話率:0%
ある日、ケンは、妹ナオの引っ越しのため、荷物とナオを乗せて軽バンを運転していたが、
いつの間にか異世界に迷いこんでしまう。
見知ら場所を探索していた二人の前に黒ずくめの謎の集団が現れる。
すこから進みでてきた男は、ナオには「お迎えに上がり
ました」と言うが、ケンには容赦なく襲いかかってきた。
ケンは死の淵を彷徨うが、女神によって一命を取り留める。
女神が命を救う条件として提示したのは、女神のために異世界の地図を完成させること。
こうして、ケンは、地図を作成するため異世界を旅して回り、行き別れた妹ナオを探す旅に出るのである。
カクヨムでも同時掲載中折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-01 06:47:36
236914文字
会話率:58%
遠い昔、ギリシャのデルフォイという土地に、名高い「神託所」があった。
政治的に重大な局面にたったとき、あらゆる都市国家はかならず神託所に使者をおくり、決して外れることがないという予言の神アポロンの神託をもとめ、その言葉に従ってきた。
だが、神託所には裏の顔があった。
それが神託情報機関Ε(エプシロン)、すべての都市国家の機密情報を収集し、古代ギリシャの歴史を動かしてきた秘密組織である!
時は折しもペロポネソス戦争のさなか、ひとりの少女が「Ε」にやってきた。
彼女と仲間たちの活動は、歴史の大きなうねりの中に、ひそやかに入りこんでゆく――折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-21 21:04:38
51830文字
会話率:63%
九州にある弱小藩には小さな藩校があった。藩主の息子 伊三郎や、家老の娘 紅など、共に学んだ仲間たちに明治維新という歴史のうねりが襲いかかる。
日本の歴史を動かしたのは、名もなき藩士。
好きな人に好きだと言うために、彼らの戦いは始まる。
最終更新:2024-01-16 13:44:59
34987文字
会話率:42%
大きなうねりにのまれた数ある滅ぼされた村にいたパンツが、復讐を誓う物語。
彼には戦闘技能も魔法もない。知恵と勇気で戦うしかないのだ。
最終更新:2024-01-03 20:42:20
1677文字
会話率:17%
星呼びの巫女、神殺しの知能、灰の竜女。彼らは出会うはずがなかった。
しかし、誰かが運命をねじ曲げ、屈折し、つなぎ合せた。
やがて人類は危機に直面する。
投げかけられた問に答えがなければ、人類は来たるうねりに呑まれ、消えゆくことになるだろう。
_______
3つの視点、世界をもとに語られるSFファンタジー
奔放な王女、無垢なAI、新人捜査官の視点で物語はスタートします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-02 22:51:28
3172文字
会話率:11%
昏倒から覚めると、そこは戦乱の只中。
男は着の身着のまま、状況は不明。救う者も無い状況で戦国時代に歩み始める。
戦場から命からがら逃げる際に一人の少女を救い出すという、些細な拾った手柄で迎え入れられたのは、かの有名な「織田家」……なら
ぬ「小田家」であった。
一抹の不安を抱きながら当主に会うと、そこには戦場で助けた少女の姿。
そう、この少女こそが百戦百敗の迷将「小田氏治」である。
外交駆け引きなど微塵もできず、戦に出れば必ず負けて、その癖家臣の諫言なんて一つも聞きはしない戦国屈指の暗君愚将。
仕える男は器用貧乏で平々凡々の特徴ない若人。夢と浪漫の戦国時代に足を踏み入れるも、その日を生きるので手一杯。物語の様に甘くない現実と常識の違いに四苦八苦する。
しかし、少女には一つだけ誰にも劣らない能力があった。
それは、戦国屈指の絶大な「人気」である。
男は大きな歴史のうねりに相手にされずとも、必死にもがいて目の前の問題を解決し続ける。夢や理想と乖離する戦乱と謀略、味方の中の敵、気難しい武士の人間関係に揉まれながら、少女の「人気」を生かしていずれ来るお家滅亡を回避するべく文字通りの悪戦苦闘を切りぬけていくのである。
※貨幣流通に関して、研究資料に解明されていない部分は現在資料で読み取れる延長線上の範囲で独自解釈等を加えている部分もあります。
※軍事チートやらチートNAISEIの類は使用しないリアル路線です。故に物語の流れは遅めです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-19 22:40:36
2602917文字
会話率:49%
「そなたが拙者で」「私がお前」「よろしく!(父)」『待って?』
─細川忠興。強く、芸術性を持ち、父譲りの教養人。一方で妻との関係、そして自身に抱く感情のうねりに悩まされてきた生涯。そんな彼に魅力尽きず、現代でもその逸話は多く残る。きっと生
きるのも大変だったかもしれない。そこで考えた。一人で大変なら、二人でなら!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-13 13:56:01
3855文字
会話率:73%
万能の天才と称される博士の遺伝子操作により造られた試験管ベビーであるカフカとノア。だが、出自とは裏腹に博士や研究所にいる人々の教育のおかげで健やかに、そして圧倒的な知力と才能を持ちながら成長していく。しかし、穏やかな時が流れる研究所の外では
新たな時代の息吹が芽生え二人に襲い掛かる。AIによる人類統治を唱える思想団体シンセリティ、世界の覇権を狙うアメリカ中国。三者の対立がもたらす変容にカフカとノアも無関係ではいられない。「ただカフカとノアと博士と幸せに暮らしたい」そんな無垢な少女たちの願いは激動の時代の奔流に流され届かない。時代のうねりに飲まれながらも、必死にもがき続けるカフカとノア。これはそんな二人の少女が時代に果てにたどり着くまでの物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-23 17:00:00
22186文字
会話率:64%
高校生の火上承(カガミ ショウ)は冷めきっていた。
将来を有望視された野球はその才能を妬んだ上級生によって怪我をさせられた上、事実無根の噂を流され退部を余儀なくされた。
すっかりグレてしまった彼は、学校をさぼり目的もなく町を徘徊する毎日を過
ごしていた。
路地裏に入った承は、人の血肉を食らい生きる《ヴァンパイア》に襲われる。
死を覚悟したその時、彼を助けたのは"ヴァンパイアハンター"の『ネオ』。
この二人の出会いが世界を大きなうねりに巻き込むことになる事を
誰も知らない。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-16 19:06:07
44014文字
会話率:38%
「悪虐王」———それはこの世界の全ての憎悪を背負った存在。
世界の2分の1を支配する超大国・リベルオン帝国が、地下資源魔法石と火薬の原料となる硝石を手中に収めるために民主連合国に侵攻を開始してから約300年——最弱の劣等生時沢翔と民主連合
国が誇る不世出の姫エリーゼ・メリアの出会いによって世界の命運がうねり出す。
エリーゼ姫との出会いにより、翔が、実は定期魔力診断では測定できない黒属性の重力魔法の使い手だと判明する。最弱から一転、最強の魔法士になる可能性に胸を膨らましたが、人を傷つけることができない呪いにも縛られいることも分かってしまった——。
平和な世界を望むエリーゼのため、孤児院の妹や弟達が戦争に行かずに済む世界を作るため、翔は世界の憎しみ全てと、自らに課された呪いを背負いこみ、世界への叛逆を誓う。
カクヨムにも投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-02 23:09:44
40177文字
会話率:31%
時は今現在 場所は海に近い都会の町、そこに自分の現状を変えようとしている二人の少女が居た。
方やはお嬢様学校に通いながらも家柄故の扱いに罪悪感を覚えている女子高生 浦島御舟。方やは自分の能力を信じ故郷の為に奔走する人魚 湊乙瀬魚。
その
似た者同士であり正反対な二人が出会い互いの能力を引き出し合う時、運命は大きなうねりとなって大きく舵を切るのであった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-14 08:31:18
22137文字
会話率:49%
「貴方、私を助けてくれない?」
そう語りかけて来たのは囚われの身ながらも美しい魔女だった。
男は『付与魔法』という希少な魔法を持ち転生した。
偶然にも英雄を師に得た男は強い力を得たがそれを活かさずに安定した生活を送る為、国の兵士となり働
いていた。
その時、戦争にて捕虜となった魔女と会い男の人生に大きなうねりが起き始めた
これは魔女と一人の男の物語
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-19 22:42:47
17030文字
会話率:51%
3rd Evolution──人類三度目の大進化が始まる。
超常現象により地球に迷宮が発生し、世界が大きく変わり始める。
文明の巨大な変化のうねりの中で主人公の久保優助と義妹の桜は、迷宮から得たスキルと共に運命に抗い人に翻弄されな
がらも共に生きて行く。
予知は必ず成就する。
地球上の人類は滅び去ると。
2023年6月18日から連載開始。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-20 00:14:57
23649文字
会話率:30%
十五歳の赤髪の少年ソウマは、セントクレア魔法学校に通う何の変哲も無い学生だった。穏やかな学校生活を送るソウマだったが、とある事件をきっかけに、人間と悪魔を巻き込んだ大きな時代のうねりに身を投じていくことになる。少年のちっぽけな魔法では敵わな
い、圧倒的な存在。止めることの出来ない世界の動き。様々な困難が立ち塞がる中、少年ソウマは現状に抗い続け、仲間と共に奮闘していく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-02 00:00:00
411466文字
会話率:40%
将来を決めあぐねて変化のない日常を過ごしていた七原宏樹は、ある日部活の顧問様から旧校舎の荷物を取ってくるように頼まれた。
その旧校舎で宏樹は同級生の朝霧鈴音と偶然の出会いを果たすが、彼女は既に命のない肉体となっていた。
死んだ少女と死なせ
たくない少年が出会った時から、変化のなかった日常がうねり始める。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-03-23 17:00:00
25982文字
会話率:39%