「あーもう滅茶苦茶だよ」
大手ギルドのリーダーであるピグレは激怒した。
激怒を通り越してあきれていた。
謎の新人ギルドメンバー、吟遊詩人であるバジラの行動により、事前に立てた計画は全て吹き飛んでしまったのだ。
ピグレはバジラにギルドか
らの追放を言い渡すと、バジラは思い当たったような表情をしてつぶやいた。
「強いて言うなら音楽性の違いって事か……」
「違うわ!!」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-23 10:40:31
1651文字
会話率:32%
白の薄いコットン生地にひと針ひと針、白の刺繍糸で模様を刺していく。今作っているのは結婚式の折に手に持つ、真白のハンカチ。
でも今はすれ違うわたくし達。だけど久しぶりに開かれた舞踏会。お招きに預かったわたくし。装いを凝らして出向けば……。
婚約破棄の宣言をされた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-04-17 20:42:32
3662文字
会話率:10%
いやマジで電車で騒ぐとかありえないでしょ
あら、あなたはそんな心の小さい人間だったかしら?
はぁ?いやそう思っちゃったんだもの、しょうがないやん
AのアホはアホのA、Bの美人は美人のB
BのバカはバカのB Aの姉は姉のA
あなたは
仮にも彼らよりも上位な教育を受けてきたのでしょう、
だったらあれくらいの低俗な行い、黙認しなさい
でもそれは俺がイライラしたのとはまた別の話だろ
同じことよ。あなたは彼らよりも上に立つ人間よ。それは私が証明する
そして、上に立つものは総じて下にいるものを守るものよ
上に立つべきあなたが、言葉と言う暴力で下にいるものを蔑むのはよくないと思うわ
別に俺上に立ってねぇし
立っているのよ、認めて?
いやだ、なんかお前のいう事は、人を見下している気がする
それは違うわ。見下す心は汚い感情からくるの、それがないあなたは、ただ上から下を見ているだけよ
だからそれを見下していると言っているんだ
あなたからは汚れが伝わってこない、つまりあなたは見下してはいないわ
それはアンタの理論だろ? 俺はそうは思わねぇ
正解だとはだれも言ってないわ。つまり外れであるという事も、証明できないわ
あいかわらずメンドクセェなおまえ。へぃへぃ、悪かったよ俺がわりぃい~よ
………汚いわね折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-01 01:51:17
24057文字
会話率:56%
毎度どうも。ボラ塚鬼丸と申します。
普段は『みそギ!~三十路で始めるギター教室~』という救いの無い作品を書いております。
アタシ自身は、そもそもラノベやら小説を読むコトが少なく、家族から白い目で見られながら、どっぷりマンガに埋もれ
る生活を送っておるワケです。
んで、昔はブログなんかも書いてたんですが、『なろう』で執筆しておるので、せっかくならエッセイとしてアップしようかと思った次第でございます。
先日……っつっても昨年末なので1年近く前ですが、Twitterのハッシュタグで
#好きな漫画10個あげると人柄がバレる
ってのがあったんで、アタシもツイートしてみたんすけど、たかだか140字で作品タイトルだけ羅列しても、人柄なんて解るハズねぇだろ?と。
なので、不定期に思い入れのある作品の話でもしていこうかと思っております。
当然、個人的な感想なので
「いや、お前の解釈は全然違うわ!」
とか言われても、誰も得しませんので読み流して頂いて、興味あったら電子書籍の試し読みやらブックオフやらで探してくだされば幸い。
ホントは新品を出版社から購入してくださると、作者様やら書店様にも還元されますんで、財布事情と相談しながらご対応くださいませ。
とりあえず、Twitterで呟いた10作品は↓こんな感じダス!
寄生獣/岩明均
編集王/土田世紀
BECK/ハロルド作石
ナナとカオル/甘詰留太
すんドめ/岡田和人
バードマン・ラリー/吉田聡
ブラックジャック/手塚治虫
俺はまだ本気出してないだけ/青野春秋
波よ聞いてくれ/沙村広明
江豆町/小田扉
好きな作品があったら、今度一緒に飲みながら話しましょうw
では、今後のアップをご期待くださいませ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-11-25 15:26:58
4731文字
会話率:11%
春原響は女になり男子校に入学したのだが目の前にある女子高に編入させられることになった。
自分の性に戸惑いながら恋愛の対象が女ではあったのだがそれが同姓になり、男が恋愛対称になるかと言われればそれが違うわけで。
とにかくハーレム的状況になった
のにまったく嬉しくない俺の物語が幕を開けたのだ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-05-08 08:00:00
12266文字
会話率:60%
死の間際、僕の魂を助け出した女神は僕を異世界へ送りとどけた。元いた世界とはそれほど違うわけでもないけれど時代、人、言語が大きく変わった世界。元の世界から持ちこせたのは、現実のインターネットとの通信機能と原子力発電機構を備えた高性能スマートフ
ォンのみ。僕は元の世界に帰りたい。スマホの通信ができるなら現実世界と何らかのつながりはあるはずだ。
現実世界への帰還を目指す、僕の長い旅路が始まった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-04-14 23:25:34
21013文字
会話率:45%
「あらすじ紹介この物語は正義感に燃える男山本が異世界で悪党達をバタバタ倒すジャスティィィスな物語である」
「正義バカ嘘を言ってはダメですよ。メイドの正しいあらすじ。自分の事を凡人だと語る素敵な殿方山本様が異世界へと拉致され、それを救いに行く
メイドと主のラブストーリー」
「ラブは無いでしょ??この発情メイド!取り敢えずあれですね。ひひひ。拉致された山本君のヘルプで、異世界へと様々な知識を私達が移植魔改造する話ですね」
「だいたい分かったわ…それも違うわね?マッドサイエンスト。異世界へと拉致された超人的な凡人山本君が手に入れたチートで二つの世界を行き来し仲間と時には常識無視な力で暴れ、時には文明汚染を行いながら日々を過ごす放課後ファンタジー。」
「正解です。それでは主人公は荷が重い僕と、主人公はお前達だろうと言いたくなるクラスメイトによるファンタジー部活動開始です」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-02-04 20:13:27
14119文字
会話率:55%
両親からの虐待にあって、人々に心を閉ざしている姉の香久夜と弟の照司。二人は保護された施設から逃げ出してさまよう中、不思議な世界に迷い込みます。
見ず知らずでありながらどこか懐かしい世界。そして二人をはぐくむ人々のことも、何故か姉弟は知って
いました。二人はいくつものトラブルを経ながら、人々に受け入れられていきます。でも、二人がどこか心を開ききれないのは、この世界に馴染むにつれて、自分たちが何のためにこの世界に来たのかということ。
二人にはおぼろげながら、この世界の狂ってしまった造物主スエラギ様を救う事が自分たちの使命だと自覚し始めます。ただし、それは危険に満ちた旅を意味しました。意思を持った鎧、この世界で最後の一頭になった孤独な牝の龍が加わって、姉弟はスエラギ様の元へと旅を始めます。旅の途中で出会った人々とのふれあいで二人の心は成長してゆきます。やがて聖域を囲む迷いの森ウナサカの縁に到着した彼女たちに賢者のフクロウが案内者として加わった。
危険な旅を共にいる彼女たちは、いつしか家族という意識が目覚めていた。元の世界で香久夜が得られなかった家族がここにはあった。しかし、せっかく作り上げた家族を、狂ったスエラギ様との戦闘で失ってしまう。
でも……、
そんな姉弟を最後に包んで訪れた優しい奇跡は?
「血の繋がりやて? ちょっと違うわ。家族って、きっと、思いを一つにした人たちのことやねん」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-12-15 08:10:44
170949文字
会話率:37%
これは第2期を書いている時に思いついた発想の転換です。
女子高生の2人のショートコントでどうぞ。
「ねえねえ! ライブ、行かない?」
「いいね! 誰のコンサート? ジャニーズ? 乃木坂48?」
「違うわよ。」
「じゃあ、誰のライブよ?」
「ライト文芸部よ。略して、ライブ。被ると申し訳ないから、!?を付けといたわ。」
「なんじゃそりゃ!?」
「どうもありがとうございました。」
こちら、元々の「軽い!? 文芸部」時代のあらすじ。
「きれい!」
「カワイイ!」
「いい匂いがする!」
「美味しそう!」
一人の少女が歩いていた。周りの人間が見とれるほどの存在感だった。
「あの人は誰!?」
「あの人は、カロヤカさんよ。」
「カロヤカさん?」
彼女の名前は、軽井沢花。人は彼女のことを、カロヤカさんと呼ぶ。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-06-30 05:47:15
100157文字
会話率:65%
とある国のお姫様がある日ドラゴンに攫われてしまいました。
そして勇敢な若者が姫を助け出しました。
姫は若者に一目惚れしてしまい。
二人は結婚し、幸せに仲睦まじく暮らしました。
よくある御伽噺。
でも、姫はそんな話に憧れていた。
そして現
実にそんな事がわが身に降りかかった。
でも、御伽噺と同じにはならなかった。
「いえ、違うわ、まだ終わっていない!」
「これはまだプロローグに過ぎないわ!」
そして、姫の求める物語の一幕が今上がろうとしていた。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-06-14 07:00:00
5485文字
会話率:45%
私はある中学生。
ひとにはよく変わってる子って言われてるわ。
私はある日考えたの幸せってなにかしらってね。
人によってきっと解釈は違うわ。
私なりの答えを見つけていきたいの。
幸せって何かしら?
最終更新:2019-05-30 21:14:17
2081文字
会話率:11%
聖女に転生、12回目。
1回目は火あぶり、2回目はギロチン
3回目は従者に刺されて4回目はー
前世11回すべて殺害された聖女リゼはそんな人生にもう懲り懲りだ。
「今世こそ平凡、スローライフを送ってやる!」
聖女だけど最強、聖女だけど口が悪い
聖女なのは見た目だけですけど何か?
Mな王族を蹴散らし
ロリコン悪魔を踏んづけ
加虐趣味な天使を殴りながらリゼは思った。
「思ってたのと違うわ!」
近寄って来るのは変態ばかりなことに気づいたリゼは叫ぶ。
聖女なんてくそ食らえ精神で望む
リゼの改心スローライフは
平凡で終わるのか!
周りを巻き込んで
リゼは今日も突き進む
注意
聖女なのに口が悪いです
聖女なのは見た目だけ
周りでストレス発散してます
周りの方々は変態体質が多いかも
この小説はアルファポリスにも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-05-24 07:41:01
7729文字
会話率:41%
ここはどこ? 気が付けば私は一人白い空間にいた。私は徐々に記憶を思い出す。
私の名はエレイン・ド・スライク伯爵令嬢いえ結婚してエレイン・ロード・ブルゾ王妃。ああ……違うわね。私は地位も名誉も家族も奪われただのエレインとして死んだ。いえ、処刑
された。国王に……私の夫だった男に。あの女が私達の運命を狂わせた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-02-09 00:00:00
5606文字
会話率:25%
違うわけはなく、違わないわけもない。
最終更新:2019-02-01 22:42:44
283文字
会話率:100%
とある町の外れ。
そこには木造の一軒家が立ち、そこには幸運な家族が幸せに暮らしていました。
「大丈夫かしら? あの人が裁縫するらとんでもないことになりそうだけど」
「大丈夫だよママ! あのパパなら」
「あなたが言う大丈夫は多分アタシ
の考える大丈夫とは多分違うわ」
「そんな顔しないでママ! 私に昔話をしてくれれば気がまぎれるよ」
「それはあなたが聞きたいだけでしょ。まあ……そうね。時間もできたし……何が聞きたいの?」
「冒険の話!」
「あなたはそればっかりね。分かったわ……でも、もうほとんど話して……そうね、あの話をを聞かせてあげる」
「わくわく」
人が語り、人が聴く。こうして物語は紡がれる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-12-02 18:45:06
10900文字
会話率:40%
今日は息子の優貴(ユウキ 10歳)と一緒に通っている空手道場のハロウィンパーティ。
ハロウィンパーティ参加のための準備を終えた父親の卓(スグル 42歳)は、自分が楽しみにしているチートで俺TUEEE!なオンライン小説を読むべく籠った自宅の
トイレにて、創造神に異世界転移を強要される。
しかし、創造神の目的は卓の家で飼っているロングコートチワワ(オス)のヒナタを異世界転移させる事だった。
創造神の力により、今いる世界から無理矢理に引き剥がされた卓に優貴、そしてヒナタ。
目覚めた先でポンコツ創造神から与えられたのは、妙に強すぎる加護やチートレベルのスキル、加えてヘンテコなオリジナルスキルとご都合改変された装備達だった。
創造神の本来の目的であるチワワのヒナタ、そのオマケの優貴、さらにそのオマケの卓達の二人と一匹が、ちょっと微妙なスキルや装備を引っ提げて、一風変わった異世界を無双?いや、それなりに暮らしていくちょっと愉快な物語である。
…
「――ねえ、お父さん…ハロウィンパーティはこっちにもあるかな…」
「優貴、異世界にハロウィンは無いんじゃないか?コスプレは出来なかったけど、あんまり気を落とすなよ…」
『にーちゃん。ハロウィンはぼくとやろうよ~』
「なになに?ハロウィン?この世界にもあるわよ?でもコスプレは無いのよね~、皆コスプレみたいなもんだし」
「じゃあ異世界のハロウィンは何するイベントなの?」
「托鉢(たくはつ)よ。トリック?なんとか…って呪文を唱えながら、僧侶見習いの小僧が家々を回って食べ物貰うイベントよね?」
「…」
「…」
『…ごはん貰うの?』
――そんなんハロウィンと違うわ!――
卓、優貴、ヒナタの異世界の旅は続いていくのであった。
※本会話はイメージです。
実際の登場自分物やストーリーには一切関係がなくもありません。
◇◇◇◇◇
「アルファポリス」でも同時掲載中です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-09-11 16:08:22
332280文字
会話率:46%
「初めまして、貴方のクローンです」
大金持ちで容姿端麗、成績優秀、運動神経抜群で性格もいい。
そんな完璧すぎる女子大生・天花寺桜花のもとに現れたのは、桜花のクローンを名乗る謎の少年・神凪紫月。
紫月はとある理由から、姉弟という体
で桜花の家で共に生活することになった。
クローンだというのに、桜花と紫月の性格は真逆で・・・!?
「え、誰この子!?攫ったの!?」
「違うわよ!」
「あ、弟です」
楽しくて、
「ちょっと!私のプリン食べたの紫月でしょ!」
「違いますよ・・・あ、さっきお父様が冷蔵庫漁ってるの見ましたけど・・・」
「あ、あのクソ親父ぃぃぃ!!」
騒がしくて、
「誰かの分身として生きるのって、こんなに辛いんですか・・・?」
悲しくて。
これは、天才少女と、そのクローンとして生まれた少年の物語。
Kreuzと申します。今回が初投稿です。
不慣れな点多々あると思いますが、よろしくお願いいたします。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-07-20 16:55:56
4187文字
会話率:56%
「助けて・・・」
その一言で実際に相手を救える奴が
いったい何人いるだろう?
目の前で助けを求められたら
実際に相手を助けられる力が無くても
足掻くのが大切なんじゃないのか?
力が無い 知恵も無い
立ちはだかるのは自分の何倍も強い
敵
さぁ、お前らならどうする?
主人公の出雲優は
ある日家の前で出会った赤髪の少女に
幼なじみの川上京子と一緒に
異世界へ連れていかれる。
連れていかれた異世界では
人間と魔族が戦争を始めていた。
どうやら少女は出雲優を
戦争に利用しようとしている様子で・・・
「さぁ、一緒に来てもらうわよ!!」
「どこに?」
「魔界よ!!」
「・・・そういう設定なのか?」
「違うわよ!!!!!」
これは、
異能力も魔法も使えない主人公が
幼なじみの笑顔を守るため、
そして異世界に住む人全員を
幸せにするために戦った物語
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-06-15 21:11:47
95842文字
会話率:72%
なんじゃ、おぬし、悩んでおるのか。
よいぞ、わらわにすべて打ち明けてみよ。
ん? 『お嬢ちゃんに話してもなあ』と?
わらわはこう見えて千年の時を生きておるのじゃ。人生経験は豊富じゃぞ。
エルフ? 違うわ。どう見たって獣人系じゃろ。
まあまあ
まあ。いいから、わらわのことはいいから、とにかく悩みを話してみよ。
わらわはな、他者の悩みが大好きなんじゃ。
(解決するとは言ってない)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-06-05 22:50:59
24841文字
会話率:45%
芸術とは二つの極によって生み出される。片方は作品を作る側である、芸術家。そしてもう片方は作品を鑑賞する鑑賞者である。二つの極には火花のようにぱちぱちと放ちそれが初めて芸術が生み出される。
マルセル・デュシャンの言葉の意味だと、志方空はそ
う認識している。
志方空は元芸術家だった。今は平凡生活を送っている高校生。
父は天才芸術家であり、死後には最高傑作『桜の女性』シリーズの連続作品が発見されこの世を驚かされた。
両親が他界してから少年は筆を折り、一人で病院に入院している妹、志方舞を扶養していた。
世間からつまらない似顔商売をし、生活をある程度まで自立でできていた。
「志方空。あなたは天才芸術家。だからあなたが描いた絵は、全て芸術よ」
「お前は、白河ことりだっけ?」
「違うわよ!髪の特徴だけしか、同じじゃない!っていうかあなたなんで知っているのよ!」
赤い髪をなびかせて美しい少女。わざと名前を間違えたその少女は九条彩花。世界有数の企業グループ、九条財閥の娘。少年を評価しいつも付きまとう存在だった。
少年にとってはある意味鬱陶しい人間だが、権力を握っている人間には目立ちたくない立場だった。
それより、少年には人生で大切なものがある。
「もう! お兄ちゃんたら! 部屋に入る前にノックしてって言ったでしょう?」
「すまん。すまん。寒さで頭が回らなくて
入院している妹の舞だった。
年齢では中学三年生であるが、抱えている病の影響で学校に通う事は出来なかった。
小柄で、青い瞳に白髪。肩の白雪のような肌。妖精がいた。
「あ、そうだ。お詫びってわけじゃないが、お土産があるんだった」
「ありがとう。お兄ちゃん」
妖精の微笑みに恭しく答え、そっと彼女の手を取る。
―――その手はもろく、今にも壊れそうに細い。
―――その微笑みは無邪気で無垢なままで。
―――妖精は、いまだこの鳥籠の外を知らない。
少年は誓った。この妖精を守らなければいけない。
これは両親から託された任務でもあり、兄としての義務でもある。
舞はたった一人の家族。だから、なにがあってもこの妖精を守らなければいけない。
三年前に亡くなった両親のためにも。
自分の存在意義をかけて、最後まで。
これは元芸術家の志方空の存在意義の物語。
少年は少しずつ前に歩。小さな願いを抱え、生きていった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-01-04 23:11:31
858文字
会話率:34%