「……うおっ……えっ、うおおおっ!」
「どうしたー?」
「一人でなに驚いてんだよ」
「しかも二回な」
「はははっ、なになにー?」
「こ、これ……」
連日の雨のせいで、私たちの教室は六月を象徴するようなジメジメとした空気に満たされてい
ました。そして、深山くんが掲げたそれが、まさかあんな悲劇を引き起こすとは、あの時、私たちの中の誰もまだ予想していませんでした。
「うお、そ、それ、カビ生えてるじゃん!」
「きたねー!」
「気持ち悪い!」
「それ、いつの食パンだよ!」
「一昨日の給食のじゃない?」
「いやー!」
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最終更新:2024-08-05 11:00:00
2927文字
会話率:81%
人類の生活圏全体の地表は、アスファルトに似た質感の濃い銀色で覆われていた。
遥か未来の地球で、人々は植物を人体に有害と断じ、拒絶していた。むろん、それには理由がある。また遥か昔、ある日突如として植物たちが毒素を出し始めたのだ。嘔吐。高熱
。失明。脳の萎縮。あらゆる不調の原因が身の回りまた遠くの山々にある植物たちと気づくまで、多くの犠牲と怨嗟の声を生んだ。
ゆえにその原因が植物だと分かった時、当時の権力者たちは地表を覆い、閉じ込め、死滅させることを決定した。
地球温暖化が原因だったのか、人類の好き勝手な振る舞いを自然は咎めたのか。木や雑草、花などの自然界で生きる植物たちが突然、人類に反旗を翻したその理由までは解明できず、人類は罪の意識を抱いたが、蓋をすることを選ぶしかなかった。
野菜など人工的に育てられたものは人体に害を及ぼすことはなかった。よって、それ以外の地表、人類の生活圏をコンクリートで覆いつくし、他の地域は薬剤の散布、兵器による焼却、また環境変動の後押しにより地球が海と荒野の惑星になった頃には、植物の本来の役割である酸素の放出、大気汚染物質の吸収などは発展を遂げた科学技術で補えた。尤も、植物を餌とする動物や昆虫の死滅は避けられなかったが。
恒久的な平和が齎され、各家庭には毎月まとめて配給食が届けられた。あくせく働かずとも一応は暮らせる豊かな生活により人々が心に余裕を取り戻すと、これまで嫌悪されてきた植物も人工物ではあるが町に色を添えるようになった。青い芝生に青い葉の木々。それらは文字通り青色だが、かつて自然界に存在した植物たちを忘れ、埃塗れの文献から再現した人々の勘違いではなく、あくまで意図的であった。
紫の桜。虹色の花。元にない色で蘇らせるそれらは人類が植物に勝利したことの証。支配の象徴であった。
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最終更新:2024-05-13 11:00:00
6954文字
会話率:20%
『はーい、今お聞きいただいたのは先週リリースされた人気曲、都知事サンバでした! 次の曲に行く前に、お便りがありまーす!』
「サーンバ!」
「イエーイ!」
「従え、都知事のガバナンス~」
「オ・レ!」
とある小学校。その給食の時間は、こ
のように放送係がラジオDJ気取りで放送を行っている。
が、DJ気取りと言っても、その人気は中々のもので皆がこの時間を楽しみにしていた。
『えー、おっと恋のお便りのようです! フゥー! はい、ラジオネームは匿名希望さん。
えー、私は何年も前から、とある男子生徒に恋をしています! でも、中々意識してもらえません!』折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-04 12:00:00
1911文字
会話率:95%
給食についてのエトセトラ
キーワード:
最終更新:2024-07-28 19:39:36
2869文字
会話率:73%
相原ゆうが小学五年生の夏。ふしぎな転校生がやってきた。名前は逸瑠辺千夏。ロシア人らしい。その子は常にマスクを付けていて、外すことがない。体育の時間もプールの時間も、果ては給食の時間まで。マスクを外さないのだ。不思議に思ったゆうは聞いた。どう
していつもマスクなの、と。すると彼女は答えた。
「ゆうくんになら、見せてもいいかな。私の、マスクの下」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-12 18:10:00
116553文字
会話率:48%
お弁当と給食、変化の話。
最終更新:2024-06-08 11:59:43
568文字
会話率:0%
学校は嫌いじゃないよ。休み時間も給食も体育だって図工だって大好きさ。でもどうして朝って起きられないんだろう。そうか、これなんだ!って理由が見つかると嬉しいんだけどな、、、。
最終更新:2024-03-27 15:34:12
1655文字
会話率:80%
福岡県内の小学校で2024年2月26日、小1男子児童が給食のうずらの卵を喉に詰まらせて亡くなるという非常に痛ましい事故が起きました。
今回はこの事故から給食についての諸問題と、
その裏に潜む日本の今の問題について語っていこうと思います
のでどうぞよろしくお願いします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-04 17:17:16
3124文字
会話率:0%
テレビで時間を溶かしている話。
最終更新:2024-01-31 20:18:12
637文字
会話率:0%
「私はサッカー部の佐野君のことが好き!めちゃカッコいいよねー!」
「えー?私は弓道部の杉浦君かな?美形だし、弓を引く横顔とかさいっこーにカッコいいし!」
「私はぁ、3年の浦賀先輩が好きだな。優しいし、笑顔が素敵だし。何より、学校いちのイケメ
ンだしぃ」
給食後の長い休憩時間。校舎横のテーブルベンチに座りながら、友人たちはコイバナで盛り上がっていた。すると、今度は付き合えない男子の名前を上げ出す。
そこでまさかの、私が密かに想いを寄せている平川君の名前が出てきて────……
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-19 01:00:27
2323文字
会話率:50%
22歳の笹黄和子は鬱屈した気持ちで空を眺めていた。パワハラな喧嘩の耐えない腹立たしい事ばかりの給食室で働く女性調理師とその仲間たちの物語。
最終更新:2023-12-13 18:18:16
5331文字
会話率:22%
小学校の頃の話だ。
当時、僕はレーズンパンが嫌いだった。
ピーマンや人参だって食べられたけど、給食に出てくるレーズンパンだけはどうしても苦手で、よく掃除の時間まで食べさせられていたものだった。
最終更新:2023-12-06 13:07:38
1480文字
会話率:14%
隣の席の磯村くんが給食の献立表を見ながらそわそわしている。
小学五年生の紗和はひょんなことから彼の食に関する悩みを知ることになるが。
この作品はカクヨムにも掲載しています。
完結済。
最終更新:2023-11-12 11:45:34
22176文字
会話率:43%
小清水和葉四十五歳。夫娘息子の四人家族で給食のおばちゃんです。
確かにウエブ小説ではやってるのは知ってた。私も楽しく読んでた。だけどほらヒーローだってヒロインだって普通若いじゃないの。年齢制限あるじゃないの。いやジャンルとしておっさんはアリ
だと知ってる。だけどおばちゃんはない。でしょう?
だからこそのファンタジー、だからこそのエンターテイメント。おばちゃんが勇者って誰得?って話ですよ。
なので王城で給食のおばちゃんしようって思ったんです。
◆◆◆
見切り発車です。どうぞ長い目でおつきあいください。
2019/1/5 日間総合ランキング57位、日間異世界ファンタジーランキング13位にランクインしました!
おつきあいくださってるみなさまのおかげです。ありがとうございます!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-01 06:00:00
567807文字
会話率:56%
お年玉をつぎ込んで惚れ薬を手に入れた私。
後はこれを好きな人の給食に入れるだけで……!?
※エブリスタにも掲載しております。
最終更新:2023-10-23 15:56:45
3245文字
会話率:37%
中学校の国語の教員をしている猫軒芽衣子26歳は、食べることが大好き。そんな猫軒先生は今日も給食を楽しみにしながら学校に来ます。いつも笑顔で優しい猫軒先生にも、ささやかな悩みがあるそう。あったかご飯と一緒に日々を過ごすのんびりゆるやか学校物語
。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-21 23:54:30
2698文字
会話率:10%
幼稚園児のユウタは給食が苦手です。そんなユウタが給食の時間に大冒険をするお話です。
最終更新:2023-10-07 19:17:14
4615文字
会話率:32%
カレーライスに不要な具材は誰だ!?
不要とされた具材はカレーライスから追放だ!
デスマッチ裁判が今、始まろうとしていた。
最終更新:2023-09-04 20:27:29
7970文字
会話率:47%
嫌いなものを無理やり食べさせようとするとこうなるのだ…(。>д<)
最終更新:2023-08-14 20:00:00
2420文字
会話率:15%
確かに昔は、チーズがキライだったはずなのに…。
最終更新:2023-07-14 20:00:00
1036文字
会話率:0%
山の奥にある農場の手前には鬱蒼とした森がある。
夏のホラー2023参加作品です。
最終更新:2023-08-04 13:00:00
670文字
会話率:10%
「何故? 俺は食われなければならないんだ!」
エブリスタにも投稿しています。
最終更新:2019-08-04 09:05:02
873文字
会話率:41%
空中に細い柱で建てられた、一見すると浮いているように見える、木造の画工の教室のような場所。窓などなく、遠くを見れば、空と海の境はない。無限の蒼穹か、その下に栄える港町が見える。
体育で生徒たちが体操着で押し寄せる。大群だった。
給食の
おばさんの過失で携帯電話がなくなったことが知られる。しかし自分は何の逡巡もなく進み出て、それは違うと言い放つ。そして部屋に入り、携帯電話を探す。様々な骨董品が並ぶその部屋の中で、携帯電話御探すのは至難の業だった。そこにはもう一人、自分を待っていた人がいた。ライトグリーンの携帯は見つけた。それを他の人たちに見せびらかそうとして、氷の薄山に登る。そこで逃走車の金髪のエルフを見つけた。緑色で葉っぱの意匠のこらされた服を纏っている。氷の下のトンネルをくぐり、逃げるつもりらしい。俺は指揮を執り、エルフを追いつめた。そして壁際で僕は携帯電話を取り出した。それはいつの間にかライターに変わっていた。そのライターを付けて、上にかざす。するとエルフは手を祈るように組み、片膝をついてこちらに祈りをささげた。かくしてエルフは仲間になった。
氷の娘が溶けていた。
ぱきぱき、と次第に崩れ居ていく肢体を何とか運ぶ。この部屋は温度が高すぎる。大きく割れて、地面に落ちてしまった。もはや原型はない。目や口の位置がずれてしまっている。もはやただの氷と水の塊だ。そこで絶望する少女たちではない。ある少女のブーツの中に、その氷の娘は張り付いた。そうして一件落着し、氷の娘はその生徒の靴に憑りつくことになった。
「って靴の上のほうについてたのかよ!」
二人はいつも一緒になった。
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最終更新:2023-07-28 11:58:16
685文字
会話率:17%
給食で出るナポリタンが結構なトラウマだった。
ソースと絡んだ麺は伸びきっていた。
食感もねちゃねちゃしていた。
扱いも、ギザギザのあるお玉で掬う様なものだった。
それ、スパゲティに対する冒涜では……?
そんな私がナポリタンを克服した話。
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項2
私の給食のナポリタンはこんなんでした。
作った方に大変、大変、失礼ながら、
あれはスパゲティに対する冒涜では? ( '-' )スンッ
と思ってた幼少期です。
これが許せる方、宜しくお願いします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-16 13:46:00
1129文字
会話率:44%
クラシック曲を聞くと、情景が浮かぶ事がある。
例えば幻想即興曲。
アンドロイドが破壊され、また再構成される幻想。
初デートの喫茶店で流れたのも、それだった。
あぁ、虚しいな。
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳
御座いません。
注意事項2
給食の時間は図工の時間でした。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-30 20:38:15
1060文字
会話率:44%