聖なる山の神を信仰する宗教国家カルロ教国。その下町に住む自他ともに認めるヘタレのシロムは家業の食堂を継いで静かに暮らすことを夢見ていたが、運命の悪戯から誰もが羨むエリートコースの神官候補生になってしまう。だがシロムの胸中は穏やかではない。あ
がり症で小心者のシロムには神官として人々の前で話をすることなど恐怖でしかないのだ。家族の期待に縛られて神官候補生を辞めることが出来ないシロムだが、突然町を訪れた聖なる山の神の娘アーシャに預言者と宣言されたことから、運命の歯車は彼の望みとは真逆の方向に回り出す。
*** 以前アルファポリスに投降した作品を加筆しながら投稿しています。***
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-25 01:00:00
306209文字
会話率:47%
――魔王が|流星《ほし》を降らせた。
その日、その時……人類が詰み、敗北が決定した瞬間だった。
世界最強の軍事国家の大軍も、世界最高の魔法王国の究極呪文も、世界最大の宗教国家の至上法術も魔王を滅ぼせず。
最速の剣聖の刃も、最狂の
賢者の最大呪文も、最優の聖女の神聖術も魔王には届かず。
そんな絶望に抗うべく異界から喚んだ勇者さえも、魔王は止められなかった。
ただただ世界に絶望し、最愛のヒトを奪った世界に破壊のみを齎さんと魔王が放ったその究極呪文は十三の流星を生み出した――否、落とした。
夜になると明るく地上を照らす、至高神の象徴であった十三の月を自らの場所まで引きずり落としたのだ。
中心の至高月に先んじて、その眷属たる十二の流星が大地に触れた時点で……もはや地上に文明というモノは残されてはいなかった。
生き残った人々はただ絶望し、ゆっくりと迫る最期の星を見上げては自らの終わりを指折り数えるしかない。
――どうして自分達はこんな目に遭っているのか?
……その疑問に答えてくれる神は、もう居ない。
ただ生き残った人々はしきりにこう口にする――〝勇者が逃げたせいだ〟と。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-28 21:05:26
9037文字
会話率:50%
疲れた人々の間に瞬く間に人気になったVRMMO、メサイア・オンライン。制作社であるスマイル社は、1周年を記念してプレゼントキャンペーンを行うことに。
最初は@%pに応募を勧められ、仕方なくだったが……?義偽優斗の変人プレイがが今、開幕?
最終更新:2021-08-19 21:00:00
91272文字
会話率:48%
リー・ライラム教が支配する宗教国家、神聖ロットエル帝国。
そこで貧乏教会の孤児シスターとして暮らしていた『ミリアイル』に、ある任務が下される。
テロ組織に潜入して奴らのボスを見つけ出してほしい。
成功すれば教会の取り壊しを中止してあげよう
。
虫も殺したことがない臆病なミリアイルの唯一の特技は回復魔法たった一つ。
それでもミリアイルは平和のため、そして自分を育ててくれたシスターたちのために、『メール』と名乗りテロ組織『ジューン』に潜入する。
だがそこでミリアイルは、リー・ライラム教がジューンや他の国々に行ってきた悪行を知るのだった。
一方、ロットエル帝国有する魔法使いたちの部隊、聖騎士団に一人の男が入団していた。
レド・クラウス。彼は親を殺したリー・ライラム教に復讐するべく、ジューンから聖騎士団に潜入していたのだった。
そしてもう一つ、彼には目的があった。
幼い頃生き別れた妹を見つけ出すこと。妹の名は、ミリアイル。
記憶を操る魔法を手に、レドは醜悪な国家に立ち向かう。
2つの組織に潜り込んだ兄妹が、神に支配された世界を導いていく。
わいわい楽しい小説でーす!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-08 17:04:07
126159文字
会話率:42%
怒りの日。それは宗教国家「シーフレイト」で十数万年前起きた事件。
溢れた神の怒りと力を収めるためできた異界、魔界「ソヴィーディーズ」。
生贄として呼ばれた7人の聖女と、聖女を呼んだ魔王7人。待ち受けるのは―――。
ナターシャは、まだ19歳
の聖女。国の中心オールレイク教会に所属する少女。
その日は50年に1度の恐ろしい日。ナターシャは魔界に攫われてしまった…。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-14 11:12:01
5121文字
会話率:44%
「汝の意志することを行え」
遠い遠い未来。大陸の東の大国である夏(シィア)は科学はほぼ使わず、宗教国家として神話と歴史をごちゃ混ぜにして国を維持していた。その国で少女スイは旅芸人一座の所有物として暮らしている。少女が大人になる前の、世界に出
る前の、ひと月あまりのお話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-04-19 12:00:00
135601文字
会話率:34%
かつて、世界の気候、食料生産、情報技術など、ありとあらゆるものを管理する絶対的なシステムが存在した。その名前は「Ava」。
しかし、システムは暴走。人類は、大洪水と大雨季にさらされた。
暴走するシステムを休眠させ、人類の危機を救い、そ
の後も管理することで、大陸全ての国に畏敬と多大なる影響を与える宗教国家「聖王国」。
その「聖王国」に新たなる指導者が生まれようとしていた。
教皇として「聖王国」NO.2の地位に立つのは、予言の力を持つ少女アリステア。
しかし、5年前に突然教皇候補として現れたアリステアの教皇就任には、聖王国の政治機関「白の神殿」が異を唱えている。アリステアを指示する宗教機関「蒼の聖堂」と「白の神殿」の対立を抱えながら、戴冠式が行われる。
戴冠式が盛大に行われる中、忽然と姿を消すアリステア。
一方、大陸最大規模の情報売買組織「リイズ」のエージェント「高知」に、ある依頼が舞い込んだ。ワラキア王国の大量水死事件の調査である。簡単と思われた調査の先で浮かんでくる「アリステア」の存在と「聖王国」が抱える闇。
彼女の失踪は彼女の意思によるものなのか。それともアリステアの戴冠を阻もうとする陰謀なのか…。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-27 22:12:13
8695文字
会話率:26%
私、職業は聖女でって言ったよね! なんで王女に転生してるかな~(困惑)
しかも、5歳になったら、聖域に送り出されました~。
これはアレですか? 天馬の聖衣でも持ち帰れってことですか?
いやいや、それは無理です!
私、戦闘訓練なんて
してませんよ。当然、小宇宙なんて感じません(キッパリ)
じゃあ何をしてたのかというと、薬草の栽培とか、ポーションの調合とか、魔法の付与とかです。
このへんは聖女の嗜みだから、一通りマスターしました。
もちろん、聖女の本業、瘴気清浄機としての性能も上がりましたよ。
いまなら国中をカバーできそうな気がします。
あ、私の母国って、王都は国の端の方だった。国中は無理かも……。
とりま、私、ティアーユ・マート・マルクト・エリシュ(15歳)は、危ない宗教国家のトップを撃破!
でもね~、黒幕っぽい預言者には逃げられるし、自国の聖女も取り返せないまま。
それだけでも大変なのに、神様に頼み事までされました!
そーゆーのが、第四章で、全部片付くといいな~。
えっ!? 第五章まであるの!
ないわー。
シンプルなあらすじ。
第一章 至龍の試練(しりゅうのしれん)
竜を倒し、龍の聖女になる。
第二章 勇者という名の災厄
国を救うため、勇者と戦う。
第三章 敵対する宗教国家
教会にケンカ売られたので戦う。
第四章 場違いな○○
序盤スタート。←今ここ
第五章 ???
2021年の投稿再開は1/9になります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-09 08:28:03
149918文字
会話率:14%
俺の名前はオズワルド=ネイチャー。普段は行商人のふりをしているが一応、今世紀最大の大泥棒だと自負している。昔から自分に救えるものは何でも救うって座右の銘の下、そりゃたくさんの人を救ってきた。そのおかげか、まだ18歳なのに三児の父をしている。
そんなある日、依頼でピンチな俺を交換条件で助けてやるとか言い出す怪しい男に出会った。助けられた以上、交換条件で提示された依頼は叶えてやるか……だなんて考えてトリグラフの楔なんていう姿形もわからないもの……のはずだったんだけどな…… いやいや、決して依頼料が一億ガルだからとかそんな邪な思いで受けたわけじゃないんだ…… とか言い訳だよな。すぐにでも盗人から足を洗いたいと願った自分の浅はかさが悪いよな。人生の再出発という欲に目が眩んだ俺には高い授業料になるんだわ、これが。まったく、昔から世界は無慈悲というか、残酷というか。でも、破格の報酬をチラつかせる依頼主の胡散臭さをもっと理解してたら避けられたかもしれないな。
トリグラフ世界の均衡を保つ対天壌支配戦略兵器、通称トリグラフの楔と呼ばれる幼女を奪っちゃった俺。その兵器を失った宗教国家キグロスは未曾有の危機に晒される。もちろん、俺もそれに巻き込まれるわけだ。幼女を奪い返そうと国中が躍起になって俺を追う。兵器扱いされてる幼女も自分の運命を決めつけてる様子。でもな、君が諦めても俺は。君を、君の心が望むままに盗み出してみせよう、って思ってしまったんだ。それがいいって何となくだけど思ったから。
銀髪碧眼のロリっ娘と父というには若すぎる青年が挑む人生最高難易度の大脱走。神に祈るなんてまっぴらごめんだが、すがりたくなるくらいにハードモードな敵、敵、敵。
俺は無事に最愛の娘の元に帰れるのだろうか…いや待てよ。娘にはなんて新しいロリっ娘(厳密にはロリばばあか? ※本人に聞かれたら確実に侮蔑と罵倒、憐憫の籠もった目で抗議されるに違いない)を紹介すればいいんだ。お姉ちゃんだよ?なんて言ったところで受け入れてもらえるだろうか。というか同い年じゃないか。これは確実にマウントの取り合いになるぞ。間に挟まれる俺…これは救いがあるのか。無神論者だが、今だけは祈らせてほしい。神様仏様、お願いですからフェリチとウェッジが仲良くなれますように…って祈ったのに、一触即発な新加入娘と古参の娘。頼むから仲良くしてくれよな!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-10-04 21:08:46
16717文字
会話率:55%
住んでいた村が魔物に襲われ家族を失い天涯孤独になった青年が家に代々伝わる道具を使ったせいで異端審問に掛けられ、未開の土地に放り出された。その後、魔物から逃げているところを突然アリスという女性に拉致され古代要塞の司令官にされてしまう。「これっ
て拉致じゃん!!!」
これは一人の青年がやっと見つけた平和な生活の中で出会った者達と共に強大な宗教国家から守りたいもの全てを守ろうと足掻く物語。
[適宜内容の細部を変更するので読み返していただけると齟齬がないと思います。]折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-06-26 20:40:03
18713文字
会話率:59%
――とある時代。とある世界。
ひとつの宗教国家に支配された大陸。
故郷を失った少年は男娼として働いていた。
エルフ族の血を引いた少年は、少女と見紛うほどに美しく……しかしそのサファイア色の瞳には、復讐の炎を宿す。
男娼は仮の
姿。
その正体は暗殺者にして、神聖メアリス教国に滅ぼされた太陽の国の元王子。
彼は愛する婚約者を取り戻すため、今宵も返り血で赤く衣装を染めるのだった……。
※ この物語は作者の長編作品『強靭不死身の魔獣王 ~美女の愛はノーサンキュー~』の番外編です。
本編主人公が登場しないIF時間軸の作品となっております。
※ 独立した物語であるため、こちら単品でも楽しめますが、興味があれば本編もどうぞ!
目次のタイトル上、“強靭不死身の魔獣王シリーズ”をクリックすれば、該当ページに行くことができます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-06-01 18:12:15
46350文字
会話率:30%
主人公の住むアスガルズ帝国と、宗教国家ユースティア王国。二つの国はここ数千年の間、戦争を続けていた。
ある日、主人公の住む集落が、ユースティア王国からの空襲を受け、主人公以外の、家族を含む全ての住人が殺されてしまう。絶望する彼女の元に、とあ
る人物がやってくる。
主人公は彼らと共に、この戦争を「終わらせる戦い」に挑む。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-04-12 19:25:21
11628文字
会話率:50%
【世界観】
世界には4つの壁があり、世界を十字で分断した壁の先に4つの大陸がある。世界の名前はユートピア。
それぞれの大陸では神々を信仰しており、
それぞれの神は信仰するものにその者に能力に応じた
スキルを与えた。
壁は1人のスキルや能
力では壊すことは叶わず、
100人単位で集まってようやく壁を破壊し向こう側へいける。破壊後、壁はは時間をかけてゆっくりと再生される。
世界には魔物と呼ばれる生き物がおり、人々の生活を脅かす。そんな危険から人々を守るため冒険者が存在する。
過去、それぞれの大陸は優れたスキルを持つ者によって統一された。
北東の武力国家【イグニス】
北西の自由国家【ザラン】
南東の宗教国家【ファーレン】
南西の魔導国家【ファウスト】
その者たちの活躍により、他国との関わりが盛んとなり、人々はそれぞれの国からの恩恵を得ることが出来た。
イグニスからはドワーフたちが作る優れた武器、防具
ザランからは学問、農業や畜産で得られる豊かな食材
ファーレンからは神々へ信仰する方法
スキルにファウストからは魔導を利用した魔道具
など、様々なものが得られるようになった。
ある者は自身の知識を深めるため探求の道を。
ある者は家事スキルにより、スキルを持たない者の3分の 1の時間で倍の成果を出す。
ある者は剣スキルによって岩を切り裂き、魔物を倒す。
そんな中、武力国家の下級貴族の男爵家に1人の男の子が生まれた。男の子のスキルとは・・・折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-02-22 09:03:11
650文字
会話率:0%
リンド大陸は、フレーザー一族が築いた軍事大国ベルギナ帝国によって長年支配されてきた。しかし、宗教国家アクロポリス皇国の台頭により、帝国の威光と勢力は陰りを見せ始める。
策略家たちが罠を巡らせ、兵士たちは祖国を護るために戦い、それぞれの国
家が激動に揺れる乱世。二人の男が出逢ったとき、運命の歯車は静かに回り始める。
多くの信念と策謀がぶつかり合う、長編ファンタジー戦記。
※不定期更新中
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-12-04 18:10:34
354344文字
会話率:36%
魔法を有する宗教国家たちには終焉が迫っていた。科学だ、この新たな力が産業革命後に大きな力を持ったのだ。攻撃魔法が使える主人公は様々な人と出会いながら戦争の時代を生き抜いていく。
銃や戦車が普通に出てくるのでよくある魔法無双は
できないとおもいます。
おおまかなプロットは最後まであります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-07-01 12:36:29
5838文字
会話率:39%
少し先の未来。20XX年。
日本国は宗教組織に乗っ取られ、レジスタンスと政府軍が入り乱れるディストピアと化していた。
政府軍の兵士として、明くる日も戦い続ける主人公だったが……クレイジーサイコヤンデレな戦友。反乱分子との戦闘。宗教からの
圧力。散っていく戦友達。日に日に貧しくなる食料事情。
それら全てに耐えきれなくなった主人公は、作戦中に偶然発見したタイムマシンで2018年に跳躍する。
平和な現代とディストピアとの価値観差に四苦八苦し、『平凡』を目指す主人公。
決して目立たぬよう注意を払うが……軍属で鍛えられたスペックは予想以上に高性能だった。
自覚のないままに学校で目立ち、周囲の度肝を抜いていく。協力関係にある少女にそれを指摘されては、必死に修正をしていく主人公。
全ては、平凡な学生生活を送る為――!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-06-23 16:03:04
58043文字
会話率:45%
自衛隊の離島防衛を描いた漫画を読んでいた主人公は突如として意識を失う。
目覚めるとそこは神域と呼ばれるあの世の手前の空間だった。土下座で現れた女神から自らのミスで死なせてしまった事を知らされる。そのお詫びと女神のお願いを叶える為に現代兵器を
扱える能力などを貰い異世界へ転生した。
陸海空の現代兵器を駆使しながら、海賊や盗賊に挑んだり、世界に覇を唱える帝国や宗教での世界統一を目指す宗教国家など相手に暴れまわる。時にはギルドでクエストをしたり、ダンジョン攻略をしたりなど異世界ならではの生活もしていきます。
*注意事項*
・作者は軍事について詳しくはありません
・基本、展開は思い付きとノリで作られます
・最近、リアルが忙しいので更新が不安定になってます
・作者は豆腐メンタルなので批判は止めてください←ここ重要!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-06-10 03:04:58
30968文字
会話率:41%
クレメンス王国は建国800年、ガブリエラ教会を国教とする強大な宗教国家である。
三大公爵家令嬢グラテツィアは生まれ落ちたその日から慣習により皇后に選定され皇后になるために育てられてきたが、ある日突然、婚約者ラファエルが平民に求婚したという新
聞の号外が出てしまった。近年近隣国の民主化に伴い平民のプリンセスは国民に歓迎された。その為、グラテツィアは二番手である皇妃になることに。複雑な事情が絡み合い王室から去ることは許されないグラテツィアは苦悩の日々を送ることになるらしい。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-05-13 23:18:40
6150文字
会話率:31%
物語が始まる以前、この世界を律していたのは宗教と大自然、そして魔法であった。表題の物語本筋はこれよりはるか下った、私達の世界のほぼ十九世紀末~二十世紀初頭に当たる、古い力と、機械に代表される人間の知恵が一瞬均衡を保っていた(ように見える)時
代背景のもと《共和国》と隣国《教国》の間で展開する。
巨大な《教国》の驚異に対抗するため、《共和国》はその国力を総動員して、空飛ぶ戦艦〈共和制〉号、みなの通称『大空魔艦』を建造した。なぜ《共和国》はこのような異形の兵器の就役を急ぐのか? 実は、そのころその巨大な宗教国家である隣国《教国》では、国家と軍の改革に進展を見せた支配者『総主教』レノルトが死の床にあり、開明派の彼の各種改革に抗する旧い反動勢力が、再度権力奪取の工作を画策していたのだ。
物語はこの状況下、最新機械技術の粋である《共和国》の切り札大空魔艦が進空し、各種試運転を行う過程を、軍事・近代艦艇に門外漢の主人公であり魔法に通じたこの艦所属の従軍導法師シリルの行動・視点を追いながら進行する。人が手にした空といった新しい活動の場で、彼女はこの艦が浮き上がる瞬間に立会い、その後何者かが艦に侵入させた『サラマンダー(火吹きトカゲ)』対策に奮戦し、軍艦の大口径主砲の発射にたちあって驚いたり、その間に地上で酒を飲んだりする。明朗・闊達なシリルは新しい船ににふさわしい人物であった。
仮想敵《教国》は、伝統的に『神を尊ばない共和の人達を(武力)で改心させる』事に熱心で、ここでもし旧い派閥が権力を握ると戦禍が予想される。その《教国》旧派閥は、自派が長じている魔法に類する手段によって機械兵器の頂点たる大空魔艦を除去し、その事実で他派を恫喝、最高権力者『総主教』選出の場である『選挙』での票をとりまとめる、といった工作を画策していた。彼らは自らが持つ持つ古い力の象徴『ドラゴン』を大空魔艦にぶつける事を試み、様々な準備をすすめ始める。
一方、全能ではない《共和国》政府は、この局面で《教国》に対する軍事的威圧効果を期待し、試運転中の大空魔艦を《共和国》《教国》の国境が引かれている深い『森』の国境線近辺を飛行させる決定を下した。そこでついに。鋼の、人が造った大空魔艦と、生身の、過去が造り上げたドラゴンは、正面から激突したのだが------折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-02-27 22:03:58
124394文字
会話率:39%
二〇五〇年代、各国に導入されたロボット警察は対話に応じる相手は攻撃しないが、対話に応じずに人間に危害を加え続けようとする相手には、正当防衛が発動され射殺することが認められていた。ロボット警察を導入した国では、人間が人間に殺されることはなくな
った。ロボット警察は更にロボット警察兵という軍隊に拡張された。ロボット警察兵を導入した国どうしの戦争はなくなった。最後まで人間兵を保持していたのは、独裁国家のA国と宗教国家のB国だった。
第6回星新一賞落選作品。
https://gthmhk.gitlab.io/gthmhk/syouhen.html#suukou にも公開しています。
この作品は クリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承 4.0 国際 ライセンス(https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0/)の下に提供されています。
性的な行為自体の描写はありませんが、そうした行為についての言及があるので、念のためR15にしておきました。
感想にはほとんど返信しないと思いますが、それで構わなければ自由に書いて下さい。荒れても交通整理もしないと思います。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-02-23 15:38:55
9991文字
会話率:37%