何気ない日常は一変する。
全校集会にはその名の通り鉄の雨が降り注ぎ血の海となりロイロ達に告げられる。
「君たちは主人公です」
友人の死を弔う暇もなく眠ってしまう。
最終更新:2025-02-07 17:00:00
4260文字
会話率:53%
幕末の動乱期。様々な思惑と信念が入り乱れ、血の海と化していた京都にて。並み居る剣豪を押しのけ『剣鬼』と恐れられる男がいた。
長い黒髪。漆黒の瞳。一目見れば忘れられないほどに美しい顔立ち。美形な顔には似合わない血の香り――。
鬼の如し
太刀筋にて死地を切り開き。やがては『幕末最強』とまで言われたその男の名は――幻水迅鋭。
そんな迅鋭も歳には勝てず。最後の戊辰戦争である箱館戦争から54年。茶碗に重みを感じるほど弱りきっていた迅鋭は最期の時を布団の上で過ごしていた。
思い出すのは過去の記憶。淡い幻想に手を伸ばし、最後に放った言葉は――。
「もう一度やり直したい」
最強とまで呼ばれた男の遺言は。なんとも虚しく。なんとも憐れなものであった。
そこから更に時は過ぎ。時代は2222年。急速な技術革新によって治安が悪化した日本にて。
何でも屋『フライヤー』の社長であるロアと戦闘員であるイヴは、依頼されたとある物を盗み出している真っ最中であった。
人を抜け、銃弾を抜け、建物を抜け。酷い置き土産と共に2人は脱出。
追ってから軽々と逃げおおせ、たどり着いたのはごみ捨て場。いつも通りの軽い仕事と油断していた2人の前に現れたのは――なんと若返った幻水迅鋭であった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-05 19:00:00
5520文字
会話率:40%
コンコン。
木の扉をノックする音が、古い石造のアパートの廊下に響く。
ノックの主は少し待ったが、反応がないので再び木の扉を叩く。
コンコン。
さっきとまったく同じリズムで音が鳴った。
コンコン。
コンコン。
コンコン
。
「うるせぇな! さっきから! 一体何時だと思ってんだ!?」
足音が近づいてきて、内開きのドアが乱暴に開けられる。
中からは、血管をひたいに浮き立たせた男が現れた。
声色の通り、かなり不機嫌そうに見える。
しかしノックの主が、人の良さそうな笑顔を浮かべた少女であったことが分かると、男は途端に表情を変える。
「……おやおや、シスターさんじゃないですか。こんな時間に一体なんのようで──」
男はニヤケ面のまま、背中から床に倒れた。
シスターが男の喉元にナイフを突き立てたからだ。
死体を踏み越えるとき、シスターからは一切の表情が消えていた。
衝撃音を不審に思ったか、奥のドアから女が現れる。
女はシスターと血の海に沈んでいく男とを交互に見て、顔を引きつらせた。
女が口元に手をやるのと同時に、乾いた音がひとつ鳴り、女は背中から倒れる。
シスターが奥の部屋へと入ると、ふたつの発砲音が鳴った。
再び死体を踏み越え、シスターは外へ出る。
長い芦毛色の髪を揺らしながら歩くシスターの表情は、とても柔和な笑顔だった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-11 19:00:00
10993文字
会話率:54%
天女?奴隷?詐欺師?侍女?姫?軍師?ソードマスター?魔法使い?陰陽師?芸術家?薬剤師?医師?億万長者?外交官?社畜OL等等……からの平凡オタク女子大生として日々オタ活に勤しんでいたら友人とコミケ帰りに猫たんを助けてトラックにはねられ即死し
ました。テンプレが過ぎる。とりあえず後生なので誰か私の今生の名誉のために己の血の海で汚れた戦利品(成人向け含む)を明日のネットニュースで社会的死をする前に燃やしてくださいお願いします……
っという様々な前世の自分を思い出してしまった今生の私、まさかの馴染みのない名前の死にかけ公爵令嬢だった件について。
色々やらかしている前世の記憶達と今生の過保護な家の男共のせいで男女の恋愛事情は通行人モブポジでの鑑賞派、花は好きだが団子はもっと好き。それより魔法や精霊、剣術や武術、この世界の各地にあるダンジョンや禁足地に惹かれるタイプのオタクです。でも、まぁ、死ぬまで一度は燃え尽きるような恋はしてみたいが、一方通行な婚約?結婚?は一寸、ね?外見は年頃の乙女でも、精神年齢はもう夢見る乙女じゃないし……なので、今生の目標は頑張ってお国に手柄を立てつつ(下心)自由に生きて(現実逃避)貴族の義務である政略結婚や愛のない出産を回避しよう(願望)!!今生の私、テンプレヒロインや悪役令嬢とかでなく、名も知らぬ使命のないモブ令嬢だし!!
だって経験上、国さえ傾けなければ美人薄命はただの迷信。其れよりも属性もりもりの絶世の美女、ふーん、成程、なかなか悪くないのでは??(※超弩級のシスコンにブラコンに加え、この物語は一応過保護・溺愛・激重感情が多々ある恋愛ファンタジーものです)
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-11 12:00:27
153631文字
会話率:21%
月明かりが刺すように照らす夜。ストーレー国は滅びかけていた。少女は追ってに追われながらも英雄を召喚する。果たして少女は生き残ることができるのか?!その答えを知る月は真実を照らし、天使の祝福はなく、その羽根で大空を飛べずに堕落する。蒼き騎士は
血の海を駆け抜ける。全てが揃いし時、最後に笑うのは誰か?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-09 18:22:28
11663文字
会話率:68%
小国レンツェの王家の“恥”のエレンディラは王と奴隷の子。父に見捨てられ、異母兄姉たちに虐められる毎日。冬の寒空の下、池に突き落とされたエレンディラはついに絶命した。
ので、前世の日本人の記憶が蘇り「王族全員ブッ殺す!」と、新たな人生のスター
ト!となるはずだった。
しかし、その日、レンツェは大国アグドニグルに滅ぼされ王宮は一夜で血の海となった。怒れる皇帝はレンツェの国民すべてを奴隷とすると宣言し、王の間で王族たちを集めると全員その場で斬首すると言い放った。
「有益な者なら生かしてやる」と皇帝は嘯くが、命乞いをする王族は次々に首を落とされていく。
自分の番となり、皇帝に「で?お前は無能か?有能か?」問いかけられ、エレンディラははっきりと答えた。
「陛下!プリンを食べませんか!」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-25 23:04:12
613321文字
会話率:41%
人の子ルウは変わっている。
特技は精霊を笑わせること。ただし人には全く受けず、幼馴染ジェフリーを毎回呆れさせていた。
容貌は古きエルフそっくり。彼女の額には不思議な青い石が生えて、忠誠心で主の命を救うという。
ルウはエルフの力を期待され
、ロゼリーヌ王妃の護衛騎士に抜擢された。最愛の彼女を、幼馴染ジェフリーとともに命を懸けて守る。そんなルウの願いが、ようやく叶おうとしていた。
しかし、ロゼリーヌ王妃はルウの忠誠を拒絶する。襲撃の危機に何もできないまま、目の前で最愛の友を失ってしまう。
「なぜロゼを救わなかった!」
幼馴染ジェフリーがルウを詰る。彼の初恋はロゼリーヌだ。王に嫁いでなお想い続けている。
ルウはジェフリーのことが大好きだった。二人が特別な関係になることを恐れていた。
「私の心が醜いから、ロゼ様を救えなかったんだ……」
追い詰められたルウに、絶対静寂という強すぎる能力が発現する。
戦場を血の海にし、自国に勝利を引き寄せ続ける彼女を、みな赤錆の悪魔と呼び、恐れた。
ルウは心を病んでいく。ジェフリーはずっと見守り続ける。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-21 23:43:59
39081文字
会話率:48%
私の名はディズ、金に目が眩んだ女の子(24歳)。
売る物が無くて身体を売ってたら暴力粗○貴族に殺されちゃったの!
辺境のお城を買ってイケメン達に囲まれた至福生活まであと少しだったのに……!
「——起きろ」
不思議な声で目覚めたら目の前は血の
海!?
あれ?なんで私動いてるの?死んだはずなのに……。
——星が綺麗な深い夜、偏屈魔人と奇跡的な出逢いをした。
※この作品はNolaノベル、カクヨムにも投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-13 23:30:00
2701文字
会話率:14%
アーカインはあるギルドのメンバーであり偵察や諜報などを行ってきたそこそこベテランのメンバー。
街のため、人のために様々な任務に就き事件の予兆を見つけギルドに報告し、未然に大事件を防いできた。いくつもの勲章をいただいている。
血徒再
葬機関の話を聞き、代表であり当時少年だったハーネイトのことを心から尊敬しており自分も強い力が欲しいと思っていた。
ある日、ギルド長から国と国の境にある小さな街での調査を命じられて移動し、活動していたがその際に森の中に血の海のようなものを見つけ近づいてしまう。その際にそこから現れた怪物と対峙し倒すことに成功する。
しかし帰ってギルド長に話をすると、少しした後ギルドを追放するという言葉が彼から出た。顔面が蒼白になり理由を尋ねるが、今日の一件を今この国の代表が聞けばアーカインだけでなくギルドの存続にもかかわる可能性があり口封じという形でこの国から出るようにと言われる。
その間にギルド長はある手紙と本を幹部たちから渡すように指示し、受け取ったアーカインは夜のうちに長年いたギルドを去ることになった。
理不尽だと思いつつ街を後にしたアーカインだが、ギルド長の真意を知りある事件に巻き込まれながら成長していき、仲間たちとともにそれを解決するため各地を奔走するのであった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-11 09:48:23
19007文字
会話率:62%
──多くの人間を殺した。多くの不幸を振りまいた。
祖国の繁栄と恒久の平和を願い、屍の山を築き、血の海を創りあげた。
矛盾と欺瞞に満ちた世界の果て。待ち受けていたのは祖国からの裏切り、そして守ってきた祖国の滅亡だった。当然のように俺は戦争の中
でくたばった。
因果応報。惨めな人殺しにはお似合いの結果だ。そのまま地獄でよろしく裁かれておくか。
──そう思っていたんだがな。
「おーいルルー! 楽しい楽しいオフコラボ配信の時間ですよー!」
「あいよー。もうちょっと待ってて、お嬢」
「ルルちゃん早くー! ルルちゃんのチャンネルなのに主役抜きで始まっちゃうよ!」
「主役は遅れてくるもんだ。姫とお嬢の小粋なトークで繋いどいてくれ」
『屍山血海のルーファス』は美人ちゃんの『ルルーファ・ルーファ』となって令和の世界へ放り込まれ。
そのルルーファはアイドルVtuber『ルルーナ・フォーチュン』へ生まれ変わることとなる。
こうして第2の人生を得て、俺の地獄巡りはおあずけとなった。
いわはや。人生はどう転ぶか分かったもんじゃねえな。
願わくば、今度は悔いの無い人生を歩めますように。
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この作品はカクヨム様にも掲載しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-06 09:00:00
696157文字
会話率:55%
戦が耐えぬ時代。
数多の生きものが人形とし共存する、世界。
「奪う強者より、守られる賢い弱者に」
宮殿の中で生き残る賢い教えとして、母親の言いつけを守っていた第28王女シャシャは本音を押し殺し、生きていた。
だがある日、親戚の中
で唯一信頼し、慕っていた従兄弟のユーリ兄上の謀反により一夜にして全てを失い絶望に陥る。
母の言いつけ通り強者であるユーリ兄上に従うか、自分の道を切り開くか?
齢14歳の少女は血の海に染まる宮殿で、決断を迫られ意志を貫ぬかざる得ない展開に……。
「この手が血に染っても、奪われぬため!! 剣をとる!!」
夢を持つ少女は今、天下を狙う!!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-01 23:01:33
7471文字
会話率:45%
忘れ去られた皇女タチアナと、その異母弟アルノスは幼い頃の交流を通じて心を通わせる。
やがて二人は成長し、会うことはなくなった。
タチアナは政治の道具として隣国に嫁ぎ、アルノスは優れた騎士として名を馳せていき、その運命は再び交わることがないか
のように見えた。
しかし、二人は血の海の中、再会することになるー
姉と弟の禁断の愛をテーマに切ない感じで書きました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-09 13:48:01
5519文字
会話率:23%
東京中央新都心--シンギュラリティを越えた世界へ振り下ろされる古(いにしえ)の十字架。
友達の九条美雪や城戸玲奈からユッコと呼ばれる、13歳の少女、深町優子は父、誠司が監査役として所属する国家公安委員会直属の組織、QCC日本支部
の設立した、外資系の学校法人へ通っていた。
そんな中、静岡県にある第3副都心で起こる大規模爆発の報道と、東京都豊島区にあるビルのシステムがハッキングされた事による、人々から任意に提供される記憶情報の改竄…現れた父により明かされる驚愕の真実--人類には、もう時間が無い。水面下で仕組まれた計画に巻き込まれ、翻弄される中でユッコと、その仲間達は直面する逃れられぬ呪いへと、立ち向かう。
人工知能に対する権限を失った世界と衝突する、もう1つの世界。2つの世界が繋がった時、それぞれの交錯する運命は1つとなり、想像を絶する世界へのゲートが開かれた。
父、誠司の脳裏へ甦る14年前の記憶--わかっていた。不確実性領域--阿頼耶識。起源の発露。定められた災厄の刻が訪れただけだ。記憶から立ち上る熱に目を閉じる誠司…古の十字架から逃げ惑う、かつての、同僚であった研究所の人々、血の海へ沈む所長、そして最愛の妻、沙由里の慟哭。宿命から逃れ続けた人類の背負う代償…その呪いを、希望へ変える為に闘うべき時が来たのだ。
定められた災厄へ向かい、音を立てて廻り始める運命の車輪。動き出す地下組織。そして主人公、ユッコの耳へ届く、呪いの慟哭へ僅かに混じる、母の聲…ママ。微かな希望へ光を灯すため、一歩を踏み出す、ユッコ。
そしてその手をとる、それぞれの想いを、残酷な世界の真実へ託す仲間達…出会い、運命、そして宿命。その全ては、1つとなる刻を、待っていた。
そうだよ、ユッコ。力を合わせれば、乗り越えられる。辿り着ける。私達は同じ世界で、同じ想いを持って、ここまで来たんだ。
行き着いた世界の果てに彼女達が見るものとは--。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-17 11:00:42
29475文字
会話率:50%
古代中国に似た異世界。
真冬の池に突き落とされ、『海琴(みこと)』という高校生として生きた前世の記憶を取り戻す。
腐れ縁のあいつといっしょに召喚された『海琴』は、わけもわからず殺されたのだった。
そんな残酷な世界に転生した僕──『
雨(ユイ)』は、水を浴びると黒髪の人魚へと変化する特殊な体質のもち主に。
この世界で、黒髪は神の使いだという。
育ての親からは、こき使われ。
同年代のこどもからは、いじめられ。
村のどこにも居場所を見つけられずにいた僕の孤独な日々は、なんの前ぶれもなく終わりを告げる。
血のにおいをまとった、黒ずくめの男の手によって。
「──人間風情が、舐めた真似を」
僕は、一夜にして血の海となった村から逃げ出した。
「あんた、うちに来ないか?」
行くあてのない僕を気にかけてくれたのは、いわゆる用心棒を稼業にしている鏢局(ひょうきょく)のみんなだった。
「おれは、ミコトといっしょにいきたい」
──そうだね。行こう。生きよう。
ちゃんと息ができるように。
だれかに利用されたり、怯えたりしないですむように。
これは独りぼっちになった臆病者が、情けなくわめいて、足掻いて、たいせつな仲間を見つける、愛と冒険の物語。
※本作は『男の子同士のキスやハグ』など、一部ボーイズラブ表現がございます。
※過度な性的描写はありません。
※使用しているイラストはすべて自作のものです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-26 00:47:46
49646文字
会話率:36%
今年から浪人生の工藤沙良は、女手一つで17年、父を知らすに育ってきた。ある日、母の末期がんが見つかり、初めて父親のお世話になったという桐生の援助を受けることになる。父や桐生の素性を知らないまま予備校生活が始まり、冴えない恰好だがよく話す二浪
目の黒崎蒼と知り合い、順調に予備校ライフを進めていた。お互いがお互いの表情に惹かれ合う中、予備校から帰るとそこは血の海だった……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-10 00:00:00
201228文字
会話率:31%
柴坂誠一郎は、家族から区別され、赤の他人のように育てられてきた。彼はそんな生き方に嫌気がさしていた。そんなある日のこと。彼はその積憤を払うように、また逃げるようにして、家族を皆殺しにしてしまった。
彼の心は人形のように無機質で、肌の温も
りすら感じぬほどに冷静だった。
彼は家族の死を見届けると、空腹であることに気づく。家には食料はなかったため、買い出しに出かける。彼が帰るとそこに家族の死体はなかった。しかし、その代わりに口元を真っ赤にして骨をしゃぶる十歳ばかしの少女がいた。暗い血の海に浅く腰掛ける少女はなんと妖艶で幼かったことか。
まるで遙遠の世界にいる少女は誠一郎に向かって歩く。彼は浅く死を覚悟した。膝から崩れ落ち、ただただ黙る。しかし、少女はただ年相応に笑うだけだった。そして、無邪気に、彼の頭を撫でるだけである。
誠一郎はこの時、少女がジェスチャーで指摘するまで自分が泣いている事に気がつかなかった。
少女は言葉が通じなければ、この歳なら誰もが知っていそうな基礎知識も欠落していた。出身もどこの家の子かもわからない。ただ分かることがあるとすれば、この少女は人の肉を喜んで食べるという事だ。何故自分は食べないのか、この少女はどこから来たか。等々の疑問はあったが、ひとまず彼は少女にハナと名付け、預かることにする。それから誠一郎とハナの奇妙な共同生活が始まるのだった。
ハナの食糧は基本的には人である。誠一郎はハナの食欲を埋めるために食べられてもいい人間を探す。それが犯罪者である。自分の罪に対しての罰と言う偽善に満ちた善行かどうかは知り得ないが、誠一郎はそれがベストだと考えた。
そうして、何度目かの被食者との出会いと別れを繰り返した時だった。被食者によって四肢を切断され絶命した死体の田宮風香と出逢う。彼女は死んでいた。しかし、どうしたものか、ハナが生き返らせてしまった。理由も方法も分からぬが、ハナは自分がやったと言い張る。誠一郎はひとまずハナを信じる事にした。現に、死体が生き返っているのだから。
風香には帰る所がなかった。自分の居場所がどこにもなかった。
誠一郎はそんな彼女を引き取ることにした。それが彼女にとって幸か不幸かは知らぬ。だが、彼女は出ぬ涙を流すのだった。
そうして、三人の不可思議な生活が再スタートする。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-24 13:00:00
290671文字
会話率:49%
この少女、大学留年貧困層。一か八か一生一度の大勝負にでる。
2053年、実質的な民主主義の崩壊。資本主義経済による大企業が世界を牛耳る世界情勢の中、ハンナはアメリカ、サクラメントの自身の育った小さな孤児院で暮らす幼馴染を手伝いながら暮らして
いた。
国からの補助金も打ち切られ、現状を維持するだけで手一杯な毎日。夜はコンセプトバーで働き、病みそうな身体を酒とタバコでごまかす日々。
そんな中孤児院の子どもが突然倒れてしまい、医者からは手術をしなければ助からないと言われる。
高額な手術費用を当然払えるはずもなく、募金活動を行うも資金がたまる気配はない。
手を尽くすも、行きつけの酒場で酔いつぶれることしかできないハナは、帰り道に空から降ってきた謎の少女「サティール」に出会う。
サティールは最強の手足となる代わりに、自分と契約をしてほしいと言う。サティールに泣きながら身の上話をした酩酊状態のハンナは、話を理解しないまま承諾してしまう。
翌朝、どうやら契約とやらを交わしてしまったハンナは、この状況を利用し、自分の人生を変えるための大博打に出ることを決意する。
一たび浴びてしまった大勢の脚光に、それまでに味わったことのない自分の存在意義と、多額の収益にハンナは配信業界という名の血の海(レッドオーシャン)に溺れていく。
乾くことのない承認欲求は、周囲を混沌(カオス)へと巻き込んでいき、やがてアメリカ全体を巻き込む大事件へと発展していくのであった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-01 04:49:01
25513文字
会話率:50%
おめでたい出来事があったとき、秧の国では瑞獣と呼ばれる不思議な獣の神様たちが現れるという。
しかし、伝説でない、本当の瑞獣が出現した日は、宮廷が血の海になった日だった。
傀儡皇帝として役立たずの印が押されていた皇帝は、血の海になった宮
廷で前代未聞、書物にも書かれていない瑞獣と契約を交わし、皇帝としての実権を取り戻す。
皇帝とも――なんなら、貴族とは無縁の泥棒娘・桂瑶は、とうとう捕らえられてしまい、あとは死を待つのみ――のはずが、
「死にたくないと願うのなら、お前を我が家の姫として迎え入れよう」
最大の領地を持つ大貴族から養女のお誘い――!?
しかも、養女の次は、次期皇后を決めるための場所「獣宮」で皇后候補に!?
泥棒娘と傀儡皇帝のサクセス&ロマンスと、それに巻き込まれる人々のお話。
☆11月の新作の三本のうちの一本です! 他の二本もぜひ読んでくださいね! 11月一杯で完結する予定です!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-26 18:00:00
23122文字
会話率:34%
《城に足を踏み入れた瞬間に待っていたのは真っ赤な血の海でございました。》婚約破棄で追放された悪女令嬢。復讐のために戻ってきた城で、先に彼らを惨殺していたのは、彼女から婚約者を奪った聖女であった。何故彼女は彼らを殺したのか。その理由を聖女は笑
いながら悪役令嬢に語るのであった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-20 16:08:23
1804文字
会話率:38%
鮮血の海に沈むアクス・フォードは、死の直前に声を聞く。
「……アタシを守って」
それが死霊術師の少女ユロ・アローとの出会いであった。
一度死したアクスはユロの死霊術により蘇る。しかも通常ではあり得ない、生前の記憶と人格を備
えて。
アクスは死を体験したことにより、無意味に死に逝く虚しさ・悔しさ・情けなさに気付き、自身が生きた証を残したいと考える。しかし、彼には何もなかった。だから、手っ取り早くユロの願いに乗っかって、自分も何かを成し遂げたいという思いに至り、彼女の願いを叶えるべく行動を共にすることとなる。
そのユロの願いは、二年前に殺された妹同然のイリメラとシシリーを、アクスと同じように人格と意識を備えた、完全な形で蘇生させることであった。完全な形の死者蘇生の手掛かりを求めて、二人は大陸鉄道に乗り込み、大陸政府の主央都アーサーベルへと向かう。
だが、そこには様々な思惑を抱えた勢力が、見えない手に導かれるように集まり、二人に複雑に関わっていくのであった。
二十七番遺跡から出土した聖櫃を、大陸政府軍から奪取しようと目論むロンベルク聖教ロア・パブリック教会の面々であったり。
聖櫃を用い、人為的な神もしくは人工の天使を創造しようとする秘教を奉ずる混沌教団の男であったり。
ユロを暗殺しようと画策するロンベルク聖教イリア・メナス教会所属の二人組であったり。
二人はその中で、お互いを一蓮托生な信じられる存在であると気付いていく。そして傷付き、辿り着いた果てに、アクスはなぜ自分だけが意識や人格を備え、蘇生したのか。死霊術の隠された真実を知ることになる。 折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-03-12 18:00:00
221617文字
会話率:51%