黄昏の海。鉄骨の橋の上。
夕焼けを反射した黒のバンが橋の上を猛スピードで去っていく。
「うわあああああああああああああああ」
車は蛇行しながらふらふらと橋を渡る。
橋の100メートル下ではさざ波が夕焼けに煌めいている。
ミラーを
見て、後ろを確認する。
がががががががが。ずーーーん。
橋の鉄骨が、倒れてくる。
通ってきた道が、音を立てて崩れていく。
どかーん。
鉄骨が車の後部寸前のところに倒れてきた。
「ふわああああああああああああああ」
アスファルトに亀裂が入り、橋が傾く。
橋が斜めになり、死に物狂いでアクセルを踏み込む。
「おら、もっと力入れんかい。落ひるで」
じゅっぽじゅっぽ。
助手席からお姉さんが膝に|凭《もた》れかかってくる。
長い髪が腰に|纏《まと》わりつく。
「んんんんんんんんんん」
坂道を、なんとか乗り切る。
しかし、橋の|崩落《ほうらく》は止まらない。
蛇行しながらジグザグに進んでいく。
じゅっぽじゅっぽ。
「もうダメですううう」
「まっふぐふふめ。噛むえ」
視界の先に、都市が見えてきた。
高いビル群と入り組んだ道路網が見える。
「ラストスパートらっ。あーん」
じゅぽっじゅぽっじゅぽっ。
「はわあああああだめえええええええ」
脱力しそうになる下半身を無理やり踏ん張る。
橋が、上がっていく。
スピードを出さなければ、向こうまで渡れない。
「アクセル全開や!」
じゅぼぼぼぼぼぼ。
「もうダメ………いきまふううう」
「行け!行けええ」
橋の最高点から、ジャンプした。
崩れ、海に消えていく鉄骨とコンクリート。
オレンジ色の景色の中。
汗と涙が夕焼けにきらめいた。
びゅるるっびゅるっ。びゅるっ。
どんっ。ぶいーん。
危なげなく着地し、車をまっすぐ走らせる。
「おおー」
車を止め、振り返る。
橋が真横に倒れ、沈んでいった。
「やればできるやん」
お姉さんは口元を手で拭いながら、にやっと笑った。
「もうこんなの無理…」
びくんびくんと震えながら、シートに深くへたり込んだ。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2023-07-28 06:34:51
784文字
会話率:28%
帰宅途中、アスファルトを泳ぐ鮫のような魔物が現れた。やつらは無差別に老若男女を襲い出した。
その時私は気づいた。道路上にある『白線』の上に立つものは襲われないと。
これを利用してなんとか家まで帰らねば……。
※これは「夏のホラー2
023」参加作品です。
※この作品は「アルファポリス」にも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-18 08:00:00
1688文字
会話率:30%
高度経済成長期、森林が伐採され、アスファルトの路が網目状に敷かれていく、
路の脇にはコンクリートの建物が並び始め、
元住人達はそこに移り住んでいく。
とあるK県H町の住宅地。
お笑い番組が日曜20時を独占してた当時、
団地の一階に、家族と
住む少年いた。
その団地はK県最大級、
1棟から99棟まで連なるマンモス団地と云われている。
そんな少年と不思議な住人達の
日常ファンタジー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-07 20:53:12
5375文字
会話率:35%
「その物体は風を切り、空気を振動させ、爽快さを際限なく増幅させながらアスファルトに美しい傷跡を描く。」
…から始まる青春ショートストーリー。
純文学チックな描写の細やかさに力をいれました。
2000字程度の作品なのでさっと読めます。ぜ
ひ。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-23 10:08:57
2142文字
会話率:0%
道路は散った桜でいっぱいです。
最終更新:2023-04-02 19:47:17
209文字
会話率:0%
アスファルトに生える猫じゃらしをみて・・・
最終更新:2022-08-11 20:11:32
221文字
会話率:0%
アスファルトに咲く花の逞しさ。
最終更新:2022-05-19 20:15:56
225文字
会話率:0%
月見をしながらグチる話
この作品は「カクヨム」「note」等にも掲載しています
最終更新:2023-03-26 13:11:43
5899文字
会話率:0%
主人公の赤星蓮には、初めから何もなかった。
けれど数奇な運命により、裏社会で仲間や家族に恵まれ、泥のような生活ながらも幸せに暮らしていた。
しかし暴力のはびこるその世界で長生きできることはなく、蓮は家族と共に生涯を閉じる。
また、何もかも
失くしてしまった。
自分にいろんなものを与えてくれた、愛すべきろくでなしを守り切ることはできなかった。
もし、次があるのなら────。
そして、彼は目覚める。
今まで生きていたコンクリートとアスファルトの世界とは異なる、文字通りの異世界で。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-02-09 14:49:43
30362文字
会話率:31%
見上げれば高層ビル、足元はアスファルト。
スマホあればとりあえずどうにかなる、そんな世界に私は住んでたの。
突如青く広い空、乾燥した大地にいた私の気持ち。誰かわかる?
お願い、助けて。虫も嫌い、虫どころか巨大生物の群れ。なにこれ。これって田
舎暮らしでもないよね?
サバイバル?都会育ちの私が?そんなん無理にきまってるじゃん。
ねぇ、ほんとどうなってるの?誰か助けてよ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-01-24 17:16:18
5661文字
会話率:11%
目覚めた時、僕は道路脇のアスファルトで仰向けに寝ていた。身体を起こすと、何やら言い争いをしている人々がいる。彼らは皆腕が切断されていたり、血を流していたり、異様な見た目をしていた。
「おい兄ちゃん、やっと目が覚めたか」
そう言って僕に声をか
けたのは、酒の一合瓶を片手に持った五十代の男。そして彼は僕がここで寝ていた理由と、この場所にまつわる話を始めるのだった。
※この作品は、いでっち51号様主催「紅白ホラー小説合戦2022」参加作品です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-12-31 22:00:00
3480文字
会話率:27%
起き上がって周りを確認する。
辺りは広々とした草原だった。
絵に描いたような、広く、青く、小花が所々に咲いていて、蝶が綺麗な羽を揺らしている。
ーーーーなんで、こんなところにいるの?
私はパニックを起こした。
(私はさっきまで日本の首
都東京にいたはずで、周りには車やビルがあって、地面はアスファルトなはずでーーー)
こんなに平和な自然溢れる場所ではないはずだ。
ーーーあぁ、そっか。私は飛んだんだったーーー
主人公 |結月 未莉《ゆづき みり》は都会で一人暮らしをしていたごく普通のOLだった。
俗に言うブラック企業で心も身体もすり減らした未莉はビルから飛び降りた。
目が覚めるとそこは平和な草原だった。
未莉はそこで神と名乗る男と出会う。
神(自称)「かわいそうに( ´・ω・` )そんな君に俺から新しい人生をプレゼントするねっ!!(*`・ω・´)」
………………( ゜д゜ )ハイ???……………
私「そんなのいらな、、、っ!
私は、、、ただ、、、おわらせたかっただけなのにぃぃぃぃいぃぃいーーーーー!!!!」
そんなこんなで頼んでもいないのに新たな人生強制スタート
したかと思えばそれは前世で唯一の息抜きだった乙女ゲームの世界のよりによって悪役令嬢だった。
神(自称)「ごめんね☆勢い余って転生させる先間違えちゃった(・ω < )けどもう変えられないからさ!何とか頑張ってみてねっ!」
あのクソ神、、、、、
次会ったら三途の川に沈めてやる、、っ!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-11-09 23:48:51
14847文字
会話率:13%
∞----------------------∞
昔、まだ地球が青かった頃、茹だるような熱さに覆われていたアスファルトの地面は、陽炎が茹だる滲んだ地面と、何処にいるのかさえわからない蝉の声が、幻聴のように調和して響いて、さながらオーケストラ
のように脳を知らず知らずのうちに酩酊させていく事を、指から滑り降ちるソーダブルーのアイスバーが知らせているのに、研究者は気がつかなかった。
嗚呼、砂糖中毒…白見だした視界がうだるように脳から思考力を奪っていく…こうして…
人類は眠りについたのであった…
∞----------------------∞
いつも通り意味不明シリーズでーす折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-07-15 14:51:46
3178文字
会話率:70%
夏のある日、アスファルトの上で干からびているミミズがいた。
彼は太陽の光に焼かれながら、自分の生は一体なんだったのか、と考える。
そんなミミズを一人の少年が助けようとするが……。
最終更新:2022-07-07 16:35:17
1521文字
会話率:14%
猫と僕との距離は、あれ以上は縮まらなかった。あれ以上、僕が冷えてしまうのが怖くて。
僕が代わってやりたいとも思えなかった。
気付かず去っていく車を恨むということも、なかった。
最終更新:2022-06-26 01:18:41
894文字
会話率:0%
トーストの香ばしい匂いを嗅ぎながら、はたまた水に濡れて湿っぽいアスファルトの匂いを嗅ぎながら、古惚けてやぼったい校舎の匂いを嗅ぎながら、僕はそのこころに何を思うのか。
最終更新:2022-03-23 15:35:21
1837文字
会話率:66%
【逃げ水】
逃げ水とは、風がなく晴れた暑い日に、アスファルトの道路などで、遠くに水があるように見える現象のこと。
(wikipediaから出典)
「私はあのひと夏の思い出を忘れることができないのです」
1年に1回、ほぼ同じストーリーで投
稿していきます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-14 19:23:19
10392文字
会話率:5%
【小説現代長編新人賞、二次審査通過作品】
疾走する青春──!
「車」や「レース」ではなく「走り屋」を主人公とした走り屋青春小説。
魂をくすぶらせた若者たちが、アスファルトに刻むのは果たして──
2001年、平成不況の影響を受けて昏く沈む
街、函館。
走り屋たちは閉塞感に飲まれないように、必死に走り抜けていた。
そんな中、地元の走り屋とプロレーサーが対決するという企画が、ついに函館でも行われることになった。
レースに参加する事になった速見俊介は、様々な苦悩を抱えつつも、何かを超えるために自分の限界に挑む。
AmazonKindleにて発売しておりましたが、発売から数年経ったので無料公開して読者の感想を広く聞きたいと思います。
@kiseki_imada折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-17 00:24:29
100096文字
会話率:35%
競技場のアスファルトを見て書いた
最終更新:2022-01-08 23:04:57
338文字
会話率:0%
雨の前、突風が吹き荒れておりましたとさ。それを見た時の脳内がこんな感じ。
最終更新:2021-03-27 18:26:14
525文字
会話率:0%
俺、高宮透吾は学校帰り、アニメショップに寄り、大好きな作品の新刊予約を済ませて気分よく帰路に着いていた。そんな時、突然激しい目眩と耳鳴りが起きて立っていられず地面に片膝を付いたんだけど、その地面すら揺れている?と思いつつ目眩や耳鳴りに耐えて
いたが、ふと、どちらもピタリと止み安心したが、膝を付いていた筈の地面がアスファルトではなく、高級そうな赤い絨毯になっていた。は?何これ。周りを見れば明らかに日本人ではない貴族風の人達ばかり――…いや、日本人も居たわ。俺を含めて六人しか居ないけどね。これは、まさかの異世界転移?しかし、俺達を呼び出しただろうお貴族様達がロクでもなさそうな人達しか居なさそうなので――…俺、能無しのフリをして逃げる事にしまーす!!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-07 17:34:30
49015文字
会話率:40%
主人公ルマ・アスファルトは聖騎士になれなかった。
だから、逃げて自由に暮らす。
そんな異世界物語です。
最終更新:2021-11-23 02:27:39
590文字
会話率:12%
その上に、手を繋ぐように重なっている、落ち葉たち。
最終更新:2021-11-22 19:42:26
519文字
会話率:0%
速さこそ正義!
今日もレーサー達の鉄馬がアスファルトにダイブしていく!
キーワード:
最終更新:2021-11-07 00:56:54
3147文字
会話率:81%