自分たちを殺した犯人への怒りの復讐――怨霊となった彼女には生前の美しさも優しさも存在しない。
首を絞められたときに見た犯人の特徴を決して忘れない。呪い殺してやる――強い怒りと憎しみが心を支配した瞬間、意識が途絶えた。
殺害されたと
きの苦しみ怒り憎しみが、彼女のすべてを狂わせた。
復讐心とは執念なのか……それとも執念が復讐心となるのか……
怨霊、地縛霊、浮遊霊――念とは魂であり、それがこの世に存在する幽体の正体である。
誰もが住む可能性のある事故物件。死の連鎖が始まった理由とは――
遡ること三十年前――現在は廃村となり地図にも載っていない奇霧界村にて、母子とその恋人が、アパートの204号室で何者かに殺害された。彼らの死体は見つかっていない。同時期、幼女が誘拐されたが、この子は幽霊となり、自分の体と三人の遺骨を探している。
殺人事件から間もなくして、被害者が化けて出るようになり、それを境にして村は衰退し、廃村となった。いまでは若者たちの肝試しスポットとなっている。
田舎町に住む香田海斗(十六歳)は、殺人事件が起きたアパートと外観がそっくりな事故物件の204号室に母親と共に引越しする。
そこからが悲劇の始まりだった。理由があって怨霊に取り憑かれた海斗は、過去の事件に関わらざるを得なくなった。
当時女と関係があった者、事件に関係していた者たちが、自分と同じアパートに住んでいることを知る。彼らの目的とは?
この殺人事件の捜査は、何故かたった一年半ほどで打ち切られていた。その理由と隠蔽された黒い事情とは……
怨霊の呪いから解放されるには事件を解決するしかない。闇に葬り去られた未解決事件の真相を明らかにするため、高校生の海斗と、その同級生の結愛は、危険な世界に足を踏み入れることとなる。知ってはならない真実と、衝撃の犯人とは……
いままでありそうでなかった精神世界と繋がる異色の怨霊ホラーサスペンスがここに開幕。おもしろいので是非読んでみてください。年齢問わず楽しめます。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-06 10:00:00
119994文字
会話率:46%
かつて中途半端な都市開発がおこなわれ、モザイクアートのような町となった九ヶ丘町。東京を中心に発展するインフラ網の端の端にひっそりと存在するこの町に右式一誠は住んでいた。やりたい事、成りたい物がイメージできず日々、趣味をまっとうしながら生き
てきた右式はとある事件に巻き込まれ、右目の視力を失った。すると不思議なことに今まで見たことの無い物質「ウアジェト」とその意志「ウアジェト」が視え、そして聞こえるようになってしまう。ウアジェトとは一体なんなのかを探るため、右式は様々な実験に精を出していた。
その一方、九ヶ丘町では現在進行形で九ヶ丘私立大学ツーリングサークルのサークルメンバーに的を絞ったと思われる連続暴行事件が発生していた。複数人が襲われ死人も出てしまったこの事件。真相を追う刑事上島正は、被害者の関係性から容疑者として左山賢治に注目していた。左山賢治はツーリングサークルの主宰的存在で多くの人から慕われていた。しかし全員からではない。連続暴行事件の唯一の死亡者である下関良太郎からはねたまれていたのだ。遡る事二年前、左山は自身のバイクによる転倒事故により左腕と左足を欠損する大けがを負い、大学を中退していた。その事故に下関が絡んでおり、復讐のために左山はツーリングサークルを襲ったのだ。そう上島は考え捜査を進めようとしていた。
自分の知的好奇心を満たすことしか考えていない右式と、自分の根拠の乏しい仮説を信じて疑わない上島は、過去に九ヶ丘町で巻き起こった凄惨な事件をきっかけに邂逅する。連続暴行事件の解決には右式の能力が必要になると考えた上島は右式を左山と対面させる。
右式と左山。
同じ町に住む、出会う機会の無かった二人、ウアジェトに導かれ、互いが互いの人生を大きく狂わせる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-14 09:14:10
130746文字
会話率:37%
如月覚は赤字経営のために自分が起業した会社を大手に譲渡する。彼は社長でありながら強いリーダーシップもなく、人望もなかった。そんな性格が災いし、会社は経営に行き詰まり、経営譲渡となった。
そんな彼に別れた妻から依頼が来た。あるものを北大の円谷
教授まで届けてくれと言う内容だった。彼女は北海道大学の准教授で柴美月といい、現在は英国で研究生活をしている。それを如月のマンションに届けたのは娘のみゆきだった。妻の美月とは学会終了後、北大で落ち合うこととなっていた。
そしてその夜、事件が起きる。柴美月が事故死してしまうのだ。警視庁の保科警部はこの転落事故に事件性があると疑念を示す。転落事故の前に通話履歴が残っており、その履歴は別れた夫の如月だった。警察は如月を疑う。
如月は娘のみゆきから小さな瓶を受け取る。それは美月からの伝言で「世界の秩序を変えるもの」だという、さらに時間制限があり、72時間以内に円谷教授に届けることが必要だという。
はたして如月は無事に品物を届けることが出来るのか、そしてその小瓶は何なのか、世界の秩序を変えるものの正体とは折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-01 14:14:06
127428文字
会話率:53%
異世界人とのハーフである雅。
ハーフであるが故に起こる突発的事件と事故の日々。
これはただ平凡に暮らしたいだけの少女とそれを許さない周囲との戦いの記録である(笑)
突発的にわいたお話の為、不定期更新になります。現在は、目指せ週1更新が目標
。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-28 12:00:00
34131文字
会話率:71%
「氷雨輪廻相談所」その相談所のカウンセリングは、特殊である。
主人公氷雨輪廻とヒロイン小鳥遊りなとの不思議な出会い。
謎の青年氷雨輪廻のカウンセリングとは?
少年漫画風作品、現代ダーク・ファンタジー!
・現在更新は、不定期です。
※保
険にレイティング付けました。
【特定の人物、実際の事件、事故とは一切関係ありません】折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-24 09:00:00
11644文字
会話率:45%
現代日本の検屍(法医学)で数々の事件を解決してきた大石花蓮は、事故で幕末の江戸にタイムスリップしてしまう。江戸で医院を営む家の娘になった花蓮はお花という名前で生きていくことになる。それから数年過ぎお花は幕末の江戸で比類無き医学の腕を駆使して
、医者としてのみだけではなく犯罪捜査における検屍官としても活躍していくことになる。
また法医学だけではなく、FBI行動科学(プロファイリング)や人の無意識下の行動で心の中を探るノンバーバルコミュニケーション(行動心理)を駆使して心許せる奉行所同心の永井源三郎と共に数々の不可解な部分が残る殺人事件に挑み事件を解決していくことになる。
この物語は現代のように科学捜査がない江戸で、現代水準の最高の検屍知識「法医学」やノンバーバルコミュニケーション「行動心理学」の技術を持ったお花が悪「殺人犯」を追う物語である。
『一話目 吊り下がる女』
『二話目 死んだ女』
『三話目 猟奇犯罪事件』
お話は現在時点では短編連作の三話で構成されています。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-29 08:00:00
67605文字
会話率:56%
現在、玉川市では行方不明者が続出しています。
判明している人数は現時点で6名で、そのほとんどが女性です。
警察は事件と事故、両方の可能性があると見て捜査を進めていますが、依然として情報は掴めていないようです。
行方不明者はほとんどが女性で
すが、年齢層はバラバラで男性も1名だけ含まれています。
仮に拉致事件だとすると、犯人の目的はなんなのか?
事故だとすれば、一体何が起きたのか……
謎は深まるばかりです。
皆様、帰り道にはくれぐれもご注意下さい。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-24 07:12:12
6753文字
会話率:20%
「今朝のニュースです。一週間前行方不明だった△△市のAさんが、
□□山の崖下の渓流で遺体となって発見されました。」
「遭難ですか?□□山は△△市とはそう離れていない場所ですよね。
しかも当日の天気は晴れており、地元の人が迷うような所でもな
いらしいじゃないですか?」
朝のニュース番組でアナウンサーが状況を読み上げ、コメンテーターが訝しげに尋ねる。
「とても痛ましい状態だったそうで、全身打撲で顔が半壊していたそうです。」
「崖から転落したのでしょうか?」
「それが……第一発見者や鑑識が言うには被害者は笑っていたそうです。
被害者の近くには折り紙の鶴がなぜか置かれていたそうです。」
「それは自殺にしても軽くホラーですね……」
「現在、警察が当日の被害者の動向や事件事故両面において捜査しており——」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-23 17:18:19
2655文字
会話率:32%
”異世界”……現在では誰もが知るその世界も、およそ百年前まではおとぎ話にすぎなかった。異世界への行き来が盛んになればなるほど、事件や事故が多発するようになった。異世界転移の魔道術式は厳重に国が管理し、現在では異世界転移の適正を持つ”クロス”
の名を持つ者のみが許される技となった。
”クロス”達が所属するのは異世界修繕魔導部特務部隊。偶発的に異世界に流された人を回収し、突発的な転移によって起こる歪みや時空の裂け目を修繕する任務を担っている。第三部隊 隊長を務めるエルド・クロス・リグレッドは、”稀代の魔導師”と名高いエリート。ある日、エルドは任務中に予期せぬ事態に巻き込まれる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-11-30 07:00:00
24401文字
会話率:57%
この国は 100年前 人口1億2000万人いた先進国の一つ。
しかし 現在 全人口3000万人を切り 人口比率は70歳以上が50% 人口減少率は著しいマイナス。
地球温暖化の海面上昇により 国土も縮小。
多数の脳海馬 脳幹を神経繊維で
直列で繋ぎ ある種の薬を投薬する事で 20時間前の過去に 5分間だけ 干渉可能となり 秘密裏に打ち出された『人口減少阻止計画』
それは 現在において事件・事故を起こした人を 過去に遡って始末する計画。
まだ起こしていない事件・事故の責任を問うて 殺される人達。
現在に置いて 過去に事件・事故で死ぬはずだった 生きている人達。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-11-12 13:31:22
29830文字
会話率:41%
重複ではない「 79作品目( 87投稿作品 ) 」です。
◎ 「 セロに聞いてみよう! 」の番外編です。
◎ 遊び心をブッ込んで書いていますが、不定期投稿です。
飽きっぽい性分なので気が向いたら投稿する形になります。
思い付きと気
分転換で投稿するので、完結と内容には絶対に期待しないで読んでください。
◎「 ⭕ 」は一応、編集済です。( 2022.□/□ )
「 ♥ 」は、最終編集済です。( 2022.□/□ )
誤字,脱字を見付けた時には、訂正しています。
誤字,脱字に気付きましたら【 誤字報告 】していただけると有り難いです。
◎ 今回の作品は「 名探偵コナン 」の舞台となっている “ 米●町 ” と「 夏のホラー企画 」のテーマとなっていた “ 裏野ハイツ ” に「 オリジナル作品 」のファンタジー要素をブッ込んでみた作品です。
今回も「 アウト 」な予感がします。
〔 あらすじ的な 〕
“ 犯罪都市 ” として有名な “ 米●町 ” に、アイツ等が降臨!!
米●市米●町米●横丁にある「 良くない噂の絶えないホラー物件の金字塔 」裏野ハイツがあった。
裏野ハイツに引っ越して来た新しい住人は、セロフィート・シンミンとマオ・ユーグナル。
毎日、何処かで必ず何かしらの犯罪が起こる犯罪多発率が日本一とまで囁かれている “ 犯罪都市 ” で、セロフィートが完全犯罪を起こし、警察や探偵を翻弄する!?
人災で起きる物理事件,物理事故に加えて、怪奇現象騒ぎ,心霊現象騒ぎも混ざった良く分からないオカルティックファンタジー開幕です!!
内容には絶対に期待しないで、軽い気持ちで暇潰しに読んでください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-09-07 14:38:35
33887文字
会話率:32%
「未来の日本を引っ張っていく人材の養成」をモットーにして出来上がった、東京第0区。成功者しか入れない東京第0区は「エリート都市」と呼ばれていた。10年前、エリート都市で3歳~5歳の子供に飲ませると学力・運動能力が飛躍的に向上すると謳われた薬
「ホワイトスノウ」が流行。ホワイトスノウを服用した子供たちは当初、子供の能力を徐々に向上させる最高の薬と思われていた。しかし2年後、ホワイトスノウを服用した子供たちが、一斉に失踪する事件が起こった。
そして現在。エリートたちが己の権力を上げるためなら汚いことを平気でする腐敗しきった東京第0区で、ある研究所の研究員を惨殺する映像がネットに流されるという事件が起こった。映像を投稿した白髪の犯人たちは「ホワイトライフ」と名乗り、自分たちが10年前ホワイトスノウを無理やり飲まされた子供たちだということ、さらにホワイトスノウの影響で人間ならざる身体と知能を手に入れたが、髪の毛が白く変色し、18歳までしか生きられないということを告白。その映像の最後に、「自分たちの未来を奪った、東京第0区に復讐する」と宣戦布告した。
白雪冬人は現在、16歳の少年だった。5歳の頃に起こった交通事故で両親が他界、妹が植物状態になった。両親の遺産で何とか妹を入院させることができていたが、ついにそのお金も尽き始める。高校にはいかず、地道に働いて入院費を工面しても、もちろん足りない。そんなとき声をかけてきたのが、東京都第0区の設立者である日本の総理大臣だった。彼は冬人に妹の入院費はもちろん、世界最高の名医に頼んで妹を助けると約束する。その代わりには、人智を超えた強さを持つホワイトライフに対抗するため、新型ホワイトスノウを飲んでほしいというものだった。新型ホワイトスノウを飲むと寿命が残り10年になり、髪の毛が白色化するが、超人的な力と知能を得ることができるという。冬人はその契約を結ぶ。そして、冬人と同様、大臣と契約を結んだ小夏花火と一緒に、ホワイトライフに立ち向かうこととなった。
※内容、題名など大きく変更する可能性ありです折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-03-12 21:54:12
11615文字
会話率:36%
朝倉財閥を仕切る朝倉周一郎も23歳。様々な事件に一緒に巻き込まれた滝志郎は現在作家稼業中。その滝の初のサイン会が催される日に、彼が乗っているはずの電車が事故を起こした。青ざめる周一郎は逡巡しつつも滝に連絡を取るが、実はもう一つの案件が重なっ
ていた。
『猫たちの時間』のキャラクターの5年後あたり。個人サイト10000ヒットごとの御礼SSとして連載予定。
この作品は「楽天ブログ『エターナル・アイズ』(https://plaza.rakuten.co.jp/segakiyui/)」と「アルファポリス(https://www.alphapolis.co.jp/novel/197047694/406321728)」にも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-08 21:05:02
47862文字
会話率:56%
陰陽師が公家の守護から一般社会から認知される様になった現在、警察は警察庁から警察省へと変わり、異能の事件事故を専属とする部署、機動特殊陰陽捜査課が新設された。その中でも色物揃いの第3班、彼らは警察省のお荷物となるのか、それとも英雄となるのか
。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-06 01:54:51
5154文字
会話率:68%
第四の転移 あらすじ
高木はK大学第一外科に所属する医局員である。
臨床5年間終了後に学位論文を取るために大学の研究室にて研究を行っていた。
抗癌剤を使用した実検で予想外の結果が得られた。(A剤とB剤ではAが優れるというデーターが得られる予
定であった。意に反して抗癌剤により癌が転移する可能性が示された。)
指導教官の大田准教授は、家庭の問題で離婚協議中。現在の愛人との新生活を望んでいる。
愛人の江藤涼子は元彼との関係を清算したがっている。
大田は現時の地位を捨て、製薬会社への引き抜きを受ける。(金銭との関連)
抗癌剤試験に提供された薬は野島製薬の社運を賭けた物であり、予想外に不利なデーター
と判断した一部の研究者は経営陣と判断し実験の妨害と、結果公表の中止を目論む。
妨害工作と、交通事故が絡み大田准教授の死亡と盗難事件となる。
盗難事件が解決する中で大田の生存と逮捕、そして徐々に絡んだ糸が解れていく。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-07 12:00:00
28905文字
会話率:35%
一人の猟師が雪山にて死体で発見された。
熊に襲われたと思われるその死体は顔に引っ搔き傷のようなものができていた。
果たして事故かどうか確かめるために現場に向かったのは若手最強と言われ「ホームズ」の異名で呼ばれる刑事、神之目 透。
そこ
で彼が目にしたのは「アイリーン」と呼ばれる警察が威信をかけて開発を進める事件解決補助AIだった。
刑事 VS AIの推理対決が今幕を開ける。
このお話は、現在執筆させてもらっております、長編「半月の探偵」の時系列の少し先のお話です。とはいっても半月の探偵とは内容的な関連はほぼありません。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-11-15 22:54:54
13185文字
会話率:33%
荒廃した未来の日本が舞台。倫理観の欠如した実験や獣との闘いや登場人物欠損してたり日本が鎖国してたり各都道府県がボロクソになってたり岡京広域連合(岡山〜京都)が首都になっていたりするのでそういうのが許せない方には向いてません。47都道府県+1
2区域+その他で登場人物多い(予定)です。たまに挿絵はいります。
―――
完結できたらゲーム化して貰う賭けなので気力が続くうちは頑張ります
―――
※カクヨム、ノベルアップにも投稿しています
※地域区分は13道州制案を元にし沖縄を南九州に纏めています
※過去現在未来の事件事故災害等や各地域の特色を貶める意図はありません折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-14 11:17:15
25143文字
会話率:64%
11年前、大事故に遭い両親を亡くした二条縁(にじょうえにし)は、生と死の境界線に立たされるが奇跡的に回復し、一命を取り留める。
しかしその影響か、死にまつわる物や魔力を帯びた異常なモノを「視る」事ができる異能力者となってしまう。
記録的な大
寒波の訪れと共に彼が住む町、「美咲町」では次々と不可解な変死事件、行方不明事件や事故が多発して行き、町は恐怖に支配され始めていく。
小さい頃から交流があり、現在でも腐れ縁の親友の「斑目吉津人(まだらめきつひと)」といつものように通学している最中、ふとした瞬間に小さな違和感を覚えた縁はソレを不審に思いながらもそれは軽微なものだろう、と考え普段通りに学園生活を送る。
時を同じくして「異能者殺し」の少女、「萌間織(きざしまおり)」は、美咲町を根城とするとある男の殺害依頼を所属する組織「王城」から受け、「魔術師殺し」の異名を持つ稀代の魔術師、柊極星(ひいらぎきょくせい)」の殺害を達成するために学園に生徒として潜入する。
徐々に崩壊していく日常、果たして二条縁は日常に溶け込んだ恐ろしい男の計画を阻止する事が出来るのか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-20 14:55:06
29159文字
会話率:30%
自分の名前は、護国 一郎(ごこく いちろう)。
享年 30歳。
生前は、陸上J官であった。
あの日、駐屯地近くの住宅街で事故に遭遇し、トラックに轢かれそうになっていた子どもを助けた。
・・・そこまでは良かったのだが、トラックが落とした『
単管』が腹部に刺さったことによる大量出血により、自分は死亡したようだ。
現在は、異世界でぬいぐるみになっている。
・
・
・
いや、意味不明だというのは分かる。
だが、自分は正常だ。
そして、これは現実だ。
自分がふと気がつくと、自分の前には10歳くらいの女の子がいた。
『動いて』
『おしゃべりしたい』
『私の友達になってほしい!』
この少女の、心の奥底からの真摯な願いに ≪心が震えた時≫ 自分は、意識を取り戻した。
くまのぬいぐるみとして。
これは、異世界にて勇者がチートで無双する話しでは、ない。
これは、女の子の友達になった『くまのぬいぐるみの活動記録』である。
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#『この作品はフィクションであり、実在の人物・団体や組織・事件・武器の性能諸元・超能力・物理現象などとは一切関係ありません まる』
##########折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-12-05 23:00:00
455文字
会話率:23%
平日の朝食を終えて、仕事用の服に着替えようとクローク部屋に入っていると、慌てたように妻が呼びかけてくる。見ると、ずっとテレビ画面に見入ったままだ。送還後の空港のロビーで、警察に連行されていく映像だ。男女混在の5人の中にその人物を見つけ、自
分でも確認するように指さしながら私に押し示す。「ほらっ、ほらっ、この黄色いキャップの男の人、あの人に間違いないよ。保護猫の猫カフェで説明してくれたひとだよふーん、|篠田優希《しのだゆうき》って名前だったんだ」
「わたしたち夫婦にとって、ユウナがわが子であることは何ら変わらない。そのことだけは揺るがない真実です」養親のアメリカ人夫婦は、インタビュアーに対してそのことだけを淡々と繰り返していた。アシスタントの女性アナウンサーは放送事故と思われないよう、あの事件のとき3歳だったユウナちゃんは成長して5歳になっています。日本語も日本人であったことも知らずに、現在のご両親の愛情に包まれ幸せに過ごしていたそうです、と手元のメモを読みあげた。
シルバーヘアーのコメンテーターが「今回のことの不可思議さ、奇妙さは兎も角も、まずは良かった。虐待されて死んでしまったと皆んなが思っていたあの3歳の女の子が生きていて、幸せに暮らしていたんだから」といった。
三歳のときのその女の子の写真がアップになる。ただただ「愛おしい」しか浮かんでこないその幼い顔をみつめていると、事件のやるせなさ切なさがフラッシュバックされる。あのとき、なんでこんな非情さが本当の現実として目の前に現れてこなければならないのかと、誰もが沈痛な想いにとらわれた。殺されたものが無垢であればあるほど、やり場のない気持ちはどこか別の場所におけずに自分の処へ戻ってくる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-07-14 08:20:22
4207文字
会話率:50%