戦国時代好きの浪人生佐渡忠智は目がさめると、どこかの竹林に倒れていた。寝る前にいたのは確かに自室のベットのはずなのに。しかも、右脚には矢まで刺さっていた。
困惑する彼の目の前に現われたのは竹千代と名乗る美少女と忠次という名の侍。矢を射た本人
である彼女達に助けられた忠智は、美少女はなんと後の徳川家康本人であるということに気付く。
最初は憧れの時代にタイムスリップしたと喜ぶ忠智だったが、転移した先は単なる戦国時代ではなく何もかもが”ズレ”た異界戦国とも呼ぶべき場所だった。
行くあてもなく、自分を”御使い”と呼ぶ竹千代の世話となった忠智はその夜、ある決意を固める。
「自身の未来の知識を最大限に活かして、この女に天下を盗らせる」、この思いはやがて、志となり、戦国の世を揺るがしていくのだった。
――これは後に「狸の軍師」と呼ばれる男の物語。主君を天下人とするためにあらゆる手を使って、愛しい女を守り抜いた男の英雄譚だ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-11-11 20:08:12
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平成21年2月上旬、内田と澄子は京都市内の自宅を売り払うため、京都の今枝不動産に行く。その車中
鳴島守の光秀非犯人説を読む。鳴島は川角太閤記の矛盾点をついている。
同年3月中旬、三重県四日市市の日下部修一を訪問。彼から昨年の11月に京都
歴史研究会に発表する予定だった織田信長の人物像を聴く。
日下部は3回ばかり間瀬耕一と会っている。間瀬は信長殺しは細川忠興、黒幕が徳川家康と断定している。彼は家康を解く鍵は3つ葉葵と世良田姓にあるとして賀茂神社に行っていることを、日下部に話している。
そして、歴史研究会の合評会に発表する原稿は合評会の約1ヵ月前に富島に送ることになっている。
間瀬の合評会への発表は昨年の10月下旬の土曜日だから遅くとも9月の下旬までには富岡潤一に送られているはず。会員の手に届くのは10月の初旬であるのに、会員の誰一人として間瀬の原稿のコピーを貰った者はいない。
平成21年中旬、澄子と兄の内田は京都の下鴨神社と上賀茂神社に行く。賀茂神社の双葉葵を見るためだが、そこで矢口春雄という上賀茂神社に勤める男に会う。
彼から3回ばかり間瀬耕一と会っていると聞く。矢口は、間瀬は信長殺しにとんでもない秘密を見つけたのではないか。その事によって殺されたのではないかと語る。
常滑に帰った後、澄子はインターネットで徳川家の先祖について調べる。
その結果、各地を放浪していた先祖の徳阿弥親氏が松平郷に入り、入り婿となった事実を知る。その子孫が勢力を伸ばして三河を支配下に治めていく。
しかしその事に澄子は疑問を持つ。
どこの馬の骨とも判らぬ乞食坊主が松平郷にやってきてその地方の豪族の松平氏の婿になれるだろうか。
澄子はこの事について矢口にメールを送る。
矢口からは岡崎の六所神社を知らべると良いとの返事が送られてくる。ここに徳川家発祥の秘密が隠されていると言うのだった。信長殺しの犯人も間瀬殺しの犯人もここに繋がったいるのだった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-04-15 15:55:41
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