晴れて高校一年生となった僕、春山勝喜(はるやま かつき)は早くも新生活に悩んでいた。特に社交的でも明るいというわけでもない。
むしろ消極的引っ込み思案な僕は、クラスに上手くなじめない。そうこうしているうちに、部活動を選択し入部届の提出期限が
迫ってきた。
部活が盛んで必ずどこかに所属しなければならない風潮のこの高校で。
スポーツ万能というわけでもなく、かといって芸術的才能も音楽センスにも秀でているわけでもない。
そんな僕が部活選びに苦心していると、アイドル顔負けの美少女に勧誘された。
「ねぇ、『主人公』になってみない?」
「茶道部には入れば、誰でも『主役』になれるよ」
黒く長い髪をなびかせた2年生の茶道部部長、秋芳香奈衣(あきよし かなえ)先輩に優しく声をかけられた。
思えばそれがすべての始まりだった。
そして今日の部活でも……
「春山くん、今まで黙ってたんだけどね。本当は女の子しか茶道部に入れないのよ」
「そんなこと、あるわけないじゃないですか」
「だからね、これからは、バレないように女装してきて」
「……何言ってるんですか? 部長?」
「ここに女子用の制服あるから着てみて」
「嫌ですよ。っていうか、どこから用意したんです? その制服」
黙っていれば美少女の部長。でも、急にからかってきたり、隙あらばくっ付いてきたり、たまに年上っぽく振舞ったり、時折可愛くみせたり。部活のたびに部長にもてあそばれる僕。
部活の先輩後輩であり、友達でもあり、仲間でもあり、姉弟でもあるような。
そんな恋人?ではないような関係……
つかずはなれず、ゆっくりと過ぎていく時間。今日はいったいどんな事件が起きるのだろうか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-13 12:37:57
942834文字
会話率:46%
乙女ゲームのヒロインに転生した主人公、サキは平民の出だが子爵家に養子にだされ、貴族が通う学園へ入学することになる。
最推しである悪役令嬢の断罪イベントを阻止すべく、彼女の周りの人物に関わらないように努める。しかしゲーム内ではいじめられるはず
の自分がいじめられないので、最推しの様子を見つつモブとして生きようとしていた…が彼女の弟であるイアンに目の敵にされてしまっていた。まてまて、私は彼女(最推し)を貶めるつもりはない!むしろ幸せを願ってるんです!
突発的に思いついたので投稿してみようかと思いました。最後まで完結できるかは不安ですが、頑張っていきたいです!かめかめ投稿になるかと思いますがよろしくお願いします!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-07 00:12:37
6878文字
会話率:28%
多くの子女が集まる貴族学園にはいつも誰かが問題を抱えている。
恋愛、婚約、お金、爵位。
抱えきれなくなった悩みを少しだけ解決に導いてくれる扉があるというのはこの学園の怪奇話だ。
男爵令嬢のダーナ・モンカードは伯爵家の三男と婚約していたが、
商売に大切な顧客リストを騙されて奪われてしまう。
その上有りもしない虚偽をでっち上げられ婚約を解消。父の経営する宝飾店は経営の危機に晒され、しかもお腹には赤ちゃんが…………。
悔しさと、情けなさで死をも覚悟するが友人からの勧めで『裏生徒会長』に相談することに。
薄暗い理科の研究棟に行けば、そこには王弟殿下の落とし胤と言われているミランダ・ポルトゥナート伯爵令嬢が居た。
淡い赤髪に、マンダリンガーネットの瞳。
そして煙草。
『相談料?お金なんて要らないわ。貴女が知っている情報を全て教えて?それが私が一番欲しいものなの。』
果たしてミランダはダーナを助けてくれるのか?
ダーナを取り巻く人間模様と、少しでも明るい未来に向けて動いてくれる友人達。大人になりきれない、子供でもない貴族学園の非日常。
ミランダ・ポルトゥナートは彼女達の悩みを果たして解決してくれるのか?
こちらは短編で書く予定がちょっと長くなってしまったお話です。
『ダセェと言われた令嬢の華麗なる変身』に出てくるミランダの学生時代のお話を書きました。
3話完結ですが、また『相談』が出来上がりましたら違う形でアップする予定です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-11 22:07:28
84131文字
会話率:21%
床屋さんで繰り広げられる日常のひとコマ。このひとコマが未来に繋がっていくのです。理容師はそれを見守るのも仕事のうちなのです。なろうラジオ大賞4応募作品です。
最終更新:2022-12-01 10:00:00
992文字
会話率:61%
東京の夜空の星は驚くほど少ない。
都市はあちこちに光源があって、夜中でも辺りを照らしているからだという。
夜でも明るいから星は隠れてしまっているのだと。
――明るくよく見通せるようになった闇の中には、妖怪だとか、幽霊だとかはいなかった。
そ
れらは結局のところ、虚構でしかなく、現実の存在ではなかったのだ。
闇はただ光の届かない空間であり、光で照らしてしまえば簡単に消してしまえる。
……本当にそうだろうか。
これは都会の中で起きた、光と光の間隙に潜む闇の話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-06-04 12:00:00
7676文字
会話率:0%
【手のひらサイズの騎士を拾いました】のその後。
2人の子どもに相棒と共に、幸せに暮らす騎士と妻。
全てを片付けた大魔法使いと、成長した少年王。
片割れを探して、相変わらずあてのない旅を続ける竜王。
――ネスレディア王国に毎年訪れる長い冬
。その冬を少しでも明るいものにする為に、大輝が思いついたのは……。
◇◇◇
時間軸的には完結話74話、村娘の話の前です。
クリスマスまで1話ずつアップされていきます。
また、少しだけお付き合い頂けましたら幸いです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-12-28 00:35:37
16173文字
会話率:45%
気難しい画家先生のモデルを務めるミッシェルは、淋しそうな人を見かけるとほっておけない。
その性格のおかげで今までに何人もの恋人を作ってきたが、男運は最悪。
痴話喧嘩に巻き込まれて顔にけがをした彼は、モデルの代わりに家政婦替わりをすることに。
画家先生の生活に踏み込むことになったミッシェルは、口の悪い彼の淋しげな一面を見てしまう。
先生を少しでも明るい気持ちにしたいとけなげに頑張るうちに、次第に惹かれあっていく二人。
しかし、画家先生には大きな秘密を抱えていた。
その秘密のせいで2人の心はすれ違い、ミッシェルは絶望の淵に追い込まれていく。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-03-01 23:00:00
102199文字
会話率:50%