2050年にVRMMO『ヴァルキュリー・ファンタジア』がサービス開始。
MMOには珍しくラスボスが設定されており、5年から10年で倒されるだろうと予想された。
しかし一年を経たずにラスボスの魔王が倒される。そしてサービス終了。
「魔王殺し
のチーターはどいつだ!」とネット上で犯人探しが始まる。
掲示板には「魔王殺しは私です」という釣りスレが立ち並びお祭り状態。
2052年にAR・MRにも対応したXRMMO『ヴァルキュリー・アルカディア・ミラージュ』として復活する。
前作は一つの世界が舞台だったが、今作では99の世界が舞台。
そして、その世界すべてが現実世界に重なり合う形になっていた。
『重複掲載:カクヨム』折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-08 22:11:15
256259文字
会話率:29%
慄英雄はゲームが好きだ。生活の一部といっても過言ではない。
ふいに手に取ったそのゲームの売りは『PCだけで『圧倒的な没入感』を得られる』ことであった。世にも有名な近未来SFにあるような、ある種ありふれたVRMMOにも似た没入感を。
世にも
珍しいシリアルナンバーが付されたPCゲーム「87人目の勇者候補」
広大なオープンワールドは『製作者の悪意』に満ち満ちた世界であった。
体力なんて繊細なパラメータは存在せず、あまりにも理不尽な『死』と隣り合わせのゲーム。お約束な中世の街並みがあればダンジョンもあり、空は飛べるし馬は地を駆ける。勿論、剣と魔法も使えるが、当たり前のようにモンスターも出るという。
そして彼がこのゲームで選んだ職はフリーターであった。
しかし、キャラクターに自我を持たせたAIを搭載することで自らゲーム世界に変革をもたらせるという革新的なシステムは決して流行ることなく衰退した。運営陣は已む無くサービス終了を決定するが、自分達の世界の終焉を前にAI達は自ら『生き延びる術』を見出し実行に移す。
それはプレイヤーの眼を通してアクセスした『脳』同士で構築されたネットワークによる分散処理であった。プレイヤーを飽きさせないために与えられた自我は、やがて『プレイヤーを逃がさない』ために働くこととなる。
プレイヤーの網膜を通して現実世界に現れるモンスターたち。ゲーム世界と同様にプレイヤーの命を奪う為に襲い掛かる。
特別に高度なAIを与えられた一部のキャラたちは己が存在する意義に対して思考し、それぞれの判断に基づいて行動をすることになる。
有り得そうな現実世界とAI・VRMMOの少しだけSF染みた世界観をそれぞれの視点で描くローファンタジー!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-08-04 14:45:22
570257文字
会話率:27%