「わたし、魔法が使えなくなっちゃったんです!」
大手魔導師ギルドに所属する少女ストロヴェルは、ある日突然魔力をすべて失った挙句、命を狙われてしまう。
間一髪、女魔導師ルージュに救われたストロヴェル。
「これは同僚のカメリアの仕業かも知
れないんです。アイツはわたしの事を嫌っていたから……!」
すべての元凶が、才能に恵まれたストロヴェルを妬む同僚の手によるものかも知れないと語る。
「わたしはアイツを許せない! 復讐してやりたい!」
復讐に燃える少女を――ルージュがいさめる。
「今の貴女ではそいつには勝てないわ。危険すぎる。身を潜めてせっかく拾った命を守るべきよ」
ルージュの言葉に従いつつも、ストロヴェルの心には復讐の炎がくすぶっていた。その火はいつしか――ストロヴェルの身体に新たなちからとなって宿り始める。
少女が手に入れた新魔法――”ルーン・キャンセル”。
それは、すべての魔法を否定する特別なちからだった!
自分だけの魔法を胸に秘め、ストロヴェルはどこへ向かうのか――?
これは、禁忌の魔導石にその運命を翻弄されたひとりの少女の物語。
”VERDIGRIS”―― 炉 心 溶 融 !
同じ世界の違う場所、違う少女たちの物語もどうぞよろしく!
【PART1】 あたしが助けた少女は最恐の魔女だった!? 【魔導師カラナと魔女の封印石】
【PART2】 あたしが助けた少女は妹捜す原住民族!? 【魔導師フェズと人狼族の姉妹】折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-30 15:11:00
186908文字
会話率:33%
かつて、最強と呼ばれた魔女がいた。その名はサイザリス。蒼き衣を身にまとい、金に輝く髪をたなびかせた碧眼の魔女は、後に勇者アコナイト・女神ローザと呼ばれる二人の英雄によって滅ぼされた。
数十年の時が過ぎ去り、魔女の戦いが伝説となったころ。
辺境の村の騎士団に所属する女魔導師カラナは、魔女の残党から村を守る戦いに明け暮れていた。そんなカラナは戦いの最中に現れたひとりの少女を救う。
名を忘れ、故郷を忘れ、帰る場所を忘れた少女は、カラナを慕い行動をともにするようになる。ある任務で首都へ帰投する事となったカラナは、記憶を求める少女を連れて行く事にした。
蒼き衣を身にまとい、金に輝く髪をたなびかせる碧眼の少女。その意味を知らず、カラナは首都で待つ女神ローザの元へと旅立った。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-04-27 07:00:00
158482文字
会話率:28%