時間は過去、現在、未来の三要素から成る。
未来はともかく、現在と過去は完璧に相関した概念同士であり、過去なくして現在はありえず、また現在もほんの刹那的な一瞬で過去に成り下がる。
即ち人は(というよりすべての存在は)過去なくしては存在出来
ない、
というのが一般論であろう。
しかしながら、誰がそれを証明出来ようか。
人は過去に生かされる、と書いた。
しかし現在(いま)、過去に命を奪われようとしている人も存在する。
私は、そんな彼女を救う為、過去を壊して逝くのだ。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-06-10 21:04:38
9929文字
会話率:18%
ゴーストタウンに暮らす少年と、突如現れた記憶を失った少女。
少年は身寄りのない少女をかくまうことに決めた。
最初こそ身寄りを探したり手掛かりとなる街を散策したりしていたものの、絶望感からか段々と二人はただ共にいるだけで口もきかなくなって行
く。
散策に出よう。
暗い表情だが久しぶりに話しかけてくれた少年に手を引かれ、少女は海へ辿り着く。
そこで少年は様々な自分語りを始めた。
自分は孤児であること、街が何故ゴーストタウンと化したか、自分がすべて失い、その後に少女が来たこと。
少年はひとしきり語り終えたが、海辺に座ったまま動こうともしない。
「綺麗..だね。海は」
彼の視線に違和感を感じつつ、わたしは隣に座り、手を重ねた。
そしてただ流れ行く時間と余韻に身を委ねた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-02-01 08:37:13
4092文字
会話率:19%
Aside、特別版。
文芸誌用に仕上げた短編を原作で投稿。
中身が中身なので文芸誌に載せる際は色々と描写を抑えたりカットしましたがこちらは原作になります
最終更新:2016-01-08 16:21:06
10174文字
会話率:5%