ゾンビウイルスの保菌者、実験体001。
名前も付けられず、性別を奪われ、人としての最低限の尊厳さえ奪われた幼子『︎︎︎︎︎︎︎︎』は、ある日その研究所から逃げ出した。
それは記憶も曖昧な両親の元に帰るためでも、自分を実験体として切り刻んだ
研究者達に対して復讐するためでもない。
自分を利用した暴力によって、自分が愛した家族を傷つけさせないため、つまりはひとえに愛のため。
替えのきかない彼自身と、人から怪物へと変えられてしまった実験体達による集団自殺。
計画は成功した。
世界を壊す怪物は世に放たれるより先に自死を選び、元凶たる幼子自身もきれいさっぱり海の藻屑となった。
世界の滅びは夢幻と消え、世は全てこともなし。
チャンチャン
と、綺麗に終わった彼の物語に待ったを掛けたのは意外にも死と殺戮を司る一柱の女神だった。
女神は言う。
『どんな願いでも叶えてやろう』
尊厳を奪われ、命乞いを無視され、悲鳴を嘲笑される事が彼の人生の全てであったなら、そこはつまり彼女の司る領域だ。
もしも、彼がただの一言でも呪いの言葉を吐けば、女神は躊躇しない。たとえそれが世界の広さを知らぬ無垢な子供の願いでも、女神の権能は容赦なく三千世界を焼き払うはらうだろう。
歴史上、多くの者が望みながらもついぞ出会うことのなかった後期の前に、しかし幼子が口に出したのはたった一言。
『何を願えばいいのかわかんない……』
人として在るための最低限さえ奪われた幼子には叶えるべき願いも、星に願うような夢もなかった。
故に、
故に、これは願いを叶えるための物語では無い。
夢を叶えるための物語でも、ましてや過去を精算するための物語でもない。
これはかつて少年であった幼子が、女神の愛娘として夢を探す旅。あるいは行くべき場所のない少女が自らの在処を決める始まりの物語。
不幸で不憫で、不快で不愉快な鬱物語の後に続く後日談。
ある1人の幼子が辿った結末の後、世界を救った幼子のその後の物語。
女神によって『アヤノ』と名付けられた少女が異世界で紡ぐ幸福と成長の物語である。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-12 18:30:00
3569文字
会話率:25%
素人が気まぐれで書きたくなったら書きたい事を書いているだけなのを、まずはご了承下さい。
今回は、鬱話の上にわざと7万文字ギリまで遣い書いています。
男の自分が、女性視点で心情を何処まで表現できるか挑戦したものです。
主人公の変化や悲惨さをよ
り強調する為に、誇張した酷い表現をわざと遣っています。
そして、主人公の女の子にはフルネームを付けましたが、他は裏切られた男性の家族と寝取る男の名字は設定、残りの登場人物はわざと設定しませんでした。
救いのない物語の上、長文ですのでご注意下さい。
フィクションはフィクションとして楽しんで下さい。
【登場人物】
主人公 瞳 アスカ ひとみ アスカ 14歳 JS2
裏切られた男の家族 月城 つきしろ
寝取った男 伊達 だて 15歳 中学3年生
その他の登場人物
伊達の取り巻き男子3人組 中学3年
瞳アスカのクラスメイト3人の陽キャ女子
読者モデルの女子
中1で陸上退会日本新記録をだした有名な女子
旧家の本物の和風お嬢様女子
影で動く謎の人物(おまけにて影の人物視点を追加)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-11 12:51:50
71948文字
会話率:49%
ごく普通の高校生近藤達也は、ある日突然親しい友人を亡くしてしまう。
親友の死に動揺し、その後、毎晩悪夢に見舞われる。
そうして一週間を過ごしたあと、達哉は自分の元に一件の奇妙なメールが届いている事に気づく。
そして、そのメールが達哉に希望を
与えた。
親友の死によって、日常、友人関係、学校生活、何もかも変わってしまう悲劇を描いた学園物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-06-17 15:25:44
31915文字
会話率:55%
私は幼馴染の子ことが好きだ。彼は私のことをいかにも好きであるかのよう態度を取ってくる。
心の入れ違いで恋の破滅へ向かっていく鬱物語。
最終更新:2019-07-22 11:41:38
4235文字
会話率:31%
桜の花びらが美しく舞い散る春の日
それが彼女との出会いだった
誰もが胸が高まる大学での新生活
高校時代とは違う
まだ子ども、でももう大人な生活待っている!
はずだった…。
最終更新:2016-10-09 16:35:28
491文字
会話率:0%
か弱い少女の憂鬱物語。
独り言。
最終更新:2013-04-22 13:00:00
679文字
会話率:0%