キャラクターへの思い入れが強すぎると、ストーリーに悪影響を及ぼすでしょうか?
それともそのような感情は、大変喜ばしいことなのでしょうか?
などという、書き手のくだらない悩みをナヨナヨしく綴ってます。
最終更新:2020-05-06 21:39:03
2028文字
会話率:14%
私、佐々木 奈穂は、ゲーム好きの21歳高卒フリーター彼氏無し。
デバッガーを希望して入社した会社では、なぜかオペレーター業務を任されてしまった。
だが、オペレーター研修初日に、社内で謎の光に包まれ気付けば見知らぬ土地に一人きり……
自分が居
る場所は一体どこなのか探るうちに、ここは私が数年前によくやっていたゲーム、《大地の神》の舞台となっている世界であることに気付く。
「そういえば、大地の神の続編が出るって公式サイトに書いてあった気が……」
そして、決定的な出来事が。
「────君、続編の主人公……!?」
「は? アンタ何言ってんだ?」
私、ゲームの続編の世界に迷い込んじゃったの!?
「アンタは俺が守る。黙ってついてきな」
少し口は悪いけど、正義感に溢れた優しい主人公。
「へぇ〜珍しいのね! 名前は?どこの出身?魔法は使えるの?」
好奇心旺盛でよく喋る人魚の少女。
「アンタ達! おやめよ。この子が怖がってるだろう」
姉御肌だが少しドジっ子な魔法使い。
「自分の故郷を探す謎の女、か。俺そういう子も、嫌いじゃないよ?」
女好きの魔法剣士。
「元の世界に戻る方法も、見つかるかもしれない……」
個性的で頼もしいキャラクターに囲まれながら、私は元の世界に戻る手段を探す。
だが────
「……何、これ。ストーリーがおかしい……?」
大地の神続編の公式サイトで公開されていたストーリーと、噛み合わない世界。
「黒髪の雷神?」
違和感を覚えるキャラクター。
「アンタ……何か隠してないか?」
この世界ではイレギュラーな、『私』という存在。
「私には、家族が居ません。向こうの人達の記憶から私が消えるのなら────」
「嘘をつかないでください。ゲームのストーリーがおかしい。だから残って原因を突き止める。……そうですよね?」
そして明かされる、『偽りのストーリー』。
「あなただったんですね。全部知ってて、こんなことを……」
思いがけず迷い込んだゲームの世界で、私はいつの間にか、自分の故郷を探す謎の女から、大地を守る異国の王女と呼ばれるようになっていた。
そして……
「私はこれから、この世界を救ってきます」
『続編のストーリー』は、エンディングを迎える────。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-12-14 16:22:08
2517文字
会話率:24%