どれだけ歩いただろうか。意識なんて物はもうほとんど残ってはいない。何処を歩いている、自分は何をしている。わからない、わからないが、ただ俺は生きたい。それだけはわかる。死にたくない、終わりたくない。
「こんなの、こんなの嫌だ」
死への恐怖
と生への執着だけが今の自分を動かしていた。腹がすいた、喉が渇いた、足が痛い、視界がぼやける。死が一歩ずつ詰め寄るような感覚が背中に悪寒を走らせる。
自分が何故こうなったのか、今となっては覚えていない。震える足で前進を続ける、目の前の光を掴むように。光が大きくなった瞬間、俺は派手に転んだ。光で段差があったのに気付かなかったのだ。全身が痛い、腕に関しては折れたようだ。だが悪いことだけではないようだ、目の前には川が流れていた。死に物狂いで水を飲む、その時は必死で気付かなかった。だんだんと意識が戻り始めた時に気づいた。
「この川、鉄っぽい味がする」
味だけでは無い、周囲に匂う生臭い香り、そして俺はそれを見つけた。上は人間で下は魚の化け物、人魚というにしては大型の車の様な大きさをしていた。
「なんだあれ」
まともに頭が回らない俺はこれが精一杯の驚きだった。幻覚を見ている気がしたが俺はそれに近づき触ることが出来た。ヌメッとした身体に堅い鱗の感触がホンモノなんだと実感させる。
不意に腹の虫が鳴く。その後は覚えていない。気がつくとそこには何も無かった、骨さえ残らず俺は喰ったのだ。
宗教団体が社会問題になった世界で化け物狩りをする、一匹の化け物のお話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-03-03 22:10:46
3039文字
会話率:57%
今年は月曜日はじまりだから、新年早々、ちょっとハードです。
でも、大丈夫です。一年の時間はほぼ同じです。
今週のことも、過ぎればきっと笑えます。
最終更新:2020-01-09 07:57:24
439文字
会話率:0%
おばあちゃんは孫のヨシヒコをずっとヨヒシコだと思っている。
此の度、入院することになり孫の連絡先を看護師に教えた。
看護師は、ヨシヒコなのかヨヒシコで良いのかと困り、ただ、安藤さん、と電話を掛けた。
おばあちゃんの入院を聞いたヨヒシコに、
恐怖にも似た動揺が走った。
真っ白になる頭で一年振りに田舎へと向かう。
一方おばあちゃんは尿検査を終え、孫に会えるのを楽しみにしていた。
看護師に孫自慢をしながら。
そんなおばあちゃんとヨヒシコの異世界生活が始まる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-10-07 20:00:17
41585文字
会話率:38%
主人公 サヤマケンイチは現世で通り魔に心臓を一突きされ無事死亡
だが目を開けるとそこは魔王城。そう、魔王に転生してしまった。
ステータスは最強だがビビりな為、人を殺せない魔王になってしまった。
人を殺さぬ魔王に勇者、王様、魔物、部下、様々な
者の相談を聞く存在になってしまった。
主人公最強だが戦闘シーンは至極少ない主人公最強系小説。
最強の魔王が最弱の人間の相談を受ける若干シリアスのコメディ成分多めの物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-09-27 16:11:58
3613文字
会話率:71%
車を走らせているところで見つけた黒い動物は、足が痛いからおじさん私を連れてってと言う、自称女子高生のペンギンだった。休日で時間があるので、その足を怪我したペンギンを車で連れていくことにするが……。
※恋愛はうっすら感じ取れる程度。人によっ
ては欠片も恋愛を感じられない可能性もあるのでご注意ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-09-03 17:50:37
15959文字
会話率:39%
※自己満足で書いてますm(_ _)m
認知症がとても酷くなった
じいちゃんと話したり介護した記録。
認知になる前は
好き勝手やってたけど
凄く優しい性格だった
じいちゃん。
案の定とても優しい認知に
なったじいちゃん。
「ありがとう
」
「お陰様で」
毎日毎日繰り返し言われる
言葉に励まされながら
足が痛いと言いながら介護する
ばあちゃんも多分出てきます。
まさか高校生のときに
一瞬だけ介護士になろうかなと
思って取得したホームヘルパーの資格が
こんな所で役に立つとは
思ってもみなかった私。
とりあえず
介護とおしゃべり日記です。
文章の知識は全くありませんので
わけが解らないことがあるかもしれませんm(_ _)m
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-02-23 06:11:16
1227文字
会話率:0%