とある学院で寮生活をする二年生、レーナ。
彼女はときどき妙に鮮明で、しかも続き物のストーリー仕立てで、かつ内容が不穏な夢に悩まされていた。何が不穏かって、彼女が敬愛してやまないイザベル嬢がわけのわからない罪に問われて破滅するところで終
わるのだ。
しかし、どれほど鮮明だろうと夢は夢────のはずだった。
ある日、それが少しずつ現実に起こり始めるまでは。
しかしこの世界には、ある種の謎の強制力があるらしい。
そんな世界で悪夢を回避するために、学年末の卒業夜会では、国家を挙げて茶番劇が演じられることになる。
これは、その茶番劇の裏で周囲を巻き込みながら奮闘するひとりの少女が、成長したり恋をしたりしなかったりしながら頑張る一年間の物語です。たぶん。
全九十五話予定。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-11-07 11:04:31
258410文字
会話率:45%
シーニュ王国第二王子を婚約者に持つアンヌマリーは、ある日、隣国の留学生からとんでもないことを耳打ちされた。
「きみ、このままだと一年後に婚約者から断罪されて婚約破棄された上に、一家そろって死ぬことになるよ」
ニナという名の義妹をメイドの
ように働かせて虐げた、と糾弾されることになると言う。
でも、彼女に義妹などいない。
ニナというメイドなら確かにいるが、「メイドのように働かせる」も何も実際メイドだ。糾弾されるいわれがない。
笑えない冗談かと、聞かなかったことにしようとしたが、少しずつ、少しずつ、彼から聞かされる予言の内容が現実になっていく。
アンヌマリーとその家族が留学生たちの助けを借りながら、何とか予言から逃れるために選んだ方法は──。
※「とある茶番劇の華麗ならざる舞台裏」のスピンオフ
共通した登場人物は多々いますが、物語としては独立しているので、あちらを読まなくてもお楽しみいただけるはずです。
というか、あちらを先に読むと割とがっつりネタバレしてます……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-09-15 18:00:00
136582文字
会話率:37%