空に浮かぶ天の世界、そこでは水の女神が、地上での役目を終えた水の子らを迎え入れ、再び送り出す役目を担っていました。
ある日水の女神は、嵐の中、水音によく似た音色を紡ぎ出す竪琴の音色を耳にします。
竪琴を弾いていたのは一人の男でした。
男が音色に込めた思いに、女神はたいそう腹を立てて……。
天にあってなお竪琴を爪弾く人間の男と、
理性を得てなお死を恐れる人間という生き物を理解できない女神の物語です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-11-14 21:00:00
11095文字
会話率:12%