実際に訪れてみた武蔵野は、僕のところとは何もかも違っていて、予想以上の素晴らしさだった。
そもそも、僕がどこから来たかというと……。
(「カクヨム」でも掲載しています)
最終更新:2022-09-24 15:16:15
3980文字
会話率:35%
それは、記録的な猛暑を更新したある八月のことだった。
人気のない無人駅から始まったその職業見学ツアーは、古ぼけた家屋をバスで抜け、海上水族館へと向かった。
眩いばかりの海と空が僕らの世界を青く染めて、巨大な入道雲が怠惰に純白を放つ。
す
こし気だるげな女のことが気になって、彼女に話しかけたんだ。そしたら彼女、急に苦しそうな顔をして、気づくと次の瞬間、右腕が無くなってた。
その後の僕は、青い青い海と、サメの背びれをぼーっと見ていたと思う。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-09-24 15:08:30
8087文字
会話率:43%
2128年、ようやく認可された世界初の宇宙エレベーターによる宇宙観光ツアー21日間の旅に参加した兄妹が体験する初めての宇宙と、宇宙エレベーターのクライマー搭乗記。近未来の観光旅行体験を精密に描写することが一つの目的。もう一つの目的は宇宙エレ
ベーターの原理や利用法を解説すること。ジャンルはSFだが、未知の理論や現象は一切現れず、むしろ既知の技術の延長にどんな未来があるかを想像力を広げて予想するもので、Technology Fiction(空想技術小説)と呼んでほしい作品です。というわけで、宇宙人も出てきませんし、大事故も(たぶん)起きません。平和に宇宙に行って、平和に降りてくる、それを初めて実現した近未来の人たちの旅行記を、お楽しみください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-07-29 12:00:00
490535文字
会話率:57%