漆黒の霧に覆われたアルダナ市。
月明かりさえも届かぬ街角で、魔導師ギルドの至宝「ダイヤモンドの魔石」が忽然と姿を消した。
それは街全体を覆う結界を支え、この世界の秩序を守る要石。
だが、その輝きが奪われた瞬間、街には不穏な影が蠢き始める。
暗い塔の奥、冷たい石壁に囲まれたギルドでは、隠された真実が息を潜めている。
その闇に挑むのは、一条零――かつての勇者であり、今は一般人を装う男。
彼は魔石を巡る狂気と陰謀を暴こうとする。
だが、事件の裏には単なる盗難では語れぬ深い闇が潜んでいた。
ギルド内部の裏切り、街の裏社会を牛耳る密売組織「黒い手袋」、
そして、魔石に秘められた禁断の力を目覚めさせようとするギルド長ガルドルの野望。
血と魔力が交錯する中、魔石の本当の価値を知り、さらなる闇の深淵に踏み込んでいく。
燃え上がる魔石の赤黒い輝き。
それは救済か、破滅か――。
過去の栄光を捨てた男が、闇に飲まれることなく真実を掴む日は訪れるのか。
「全ての影は、光を飲み込むときその本性を現す」
霧の街を駆け抜け
魔石に秘められた謎に
迫る時
世界の運命が
静かに
揺れ
動く
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-11 07:20:00
15783文字
会話率:25%
───火直の街には三人の“土地守”がいる。
はるか昔からつづく仕来り。人の手から手へ。旧い血から新しい血へ。決して破ってはいけない約束のように、それは途絶えることなく、連綿と受け継がれてきた。
この地に集うよくないものから、街と人とを護るた
めの防波堤にして要石。あるいは、人身御供ともいう。
五月の半ば、ゴールデンウィークも過ぎ去ったある日のこと。高校一年生の少女、みどりはある事件に巻き込まれてしまう。事故で亡くなったという先輩の話。夜に溶けるような淡く青い光。真っ暗な夜、彼女を襲う異変の正体も判らないまま、意識は闇へと落ちていく───。
一方で、少年は寝静まった深夜の街を独り静かに歩いていく。長い坂道を上り切った先にある、白く、歴史を帯びた教会。重い扉を開けると一人の年若い神父が彼を歓迎した。
「やあ、こんな夜更けに訪れるなんて、いったい何の用でしょう」白々しい問いかけに、少年は冷たく応える。「仕事だよ」
───つまるところ、自分は生きていてよかったのか。
知りたかったのはその答えだけ。止まない後悔に打たれ、贖罪に身を縛り、縋るように過去を想い、それでも歩み続けた十六年の生の記録。
その最期に、少年はひとつのこたえに辿り着く。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-05 19:50:14
33074文字
会話率:24%
神武天皇元年(紀元前660年)の創建とされる鹿島神宮(茨城県鹿嶋市)の境内には、大地震を起こす地下のナマズを押さえつけていると伝わる「要石(かなめいし)」が鎮座している。1855年の安政の大地震の際には、巨大なナマズを猛々(たけだけ)しい鹿
島の神様がこらしめる「鯰絵(なまずえ)」が流行した。「地震の前にナマズが暴れる」という言い伝えは今も残る。
ナマズの行動と地震の関係を解き明かそうと、東京都水産試験場(現・東京都島しょ農林水産総合センター)は1970~90年代に研究を試みた。当初、どの動物を使えばよいかを決めるため、漁業者や土地の古老などへの聞き取りや資料調査を実施すると、ナマズにまつわる事例が数多く報告された。「1か月前から騒ぎ始める」「当日は盛んに暴れる」といった具合だ。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2024-12-03 15:57:58
2110文字
会話率:6%
ある夏の日、クラスメイトと肝試しをしていた白河蒼馬(しらかわ そうま)
しかし、蒼馬をストーキングしていた蒼馬の弟と妹が要石を壊してしまう
時空が壊れ、管理者となのる人物?とあう
管理者は「空間を直すまでは違う世界に転移してほしい、いま元
の世界に戻ると体がバラバラになってしまう」といった
主人公達はしぶしぶ異世界転移することとなる
少し優しくかなり厳しい世界でどう生きていくのか、
転移する世界の人たちとどのように接していくのか
それはまだ誰にもわからない折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-19 15:00:00
3535文字
会話率:65%
「要石の話」に続く実話怪談風の創作です。地下鉄工事中に遭遇した奇妙な話になります。
最終更新:2021-10-12 00:00:00
698文字
会話率:7%
実話怪談風に書かれた創作です(実話ではありません)。とある田舎の神社にある要石に関する創作です。
最終更新:2021-10-11 00:00:00
629文字
会話率:17%
女神が姿を消し、瘴気による侵食が進む『詰んでいる世界』に五人の高校生が召喚された。そして五人の中で唯一勝手についてきた富東 矢那(フトウ ヤナ)を“除く”四人は、『魔王』を倒すべく喚ばれた『召喚されし勇者』だった。魔力量も桁外れで伝説級の
スキルを既に取得している勇者達に対し、矢那の召還時の魔力量は凡人並、スキルも言語/文字理解を除いてはただ一つ『不撓不屈』のみ。『召喚を要求した凡人』は、数奇な運命と自身の持つ宿命に導かれながら、世界の命運を賭けた戦いに身を投じていくことになる。絶望の色に染まる『巫女』と絶望が大嫌いな『凡人』が出会う刻、神に挑みし『不屈』の物語が幕を開ける。脳筋や変態扱いされても、姫がポンコツになっても、ヒロイン達が野獣と化したとしても! この男は決して倒れる事は無い! 顔で嗤って心で泣いて、世界を救う真の英雄譚が始まる! 熱い魂の王道ファンタジーここに誕生!
第一章『幕開け』完結/第二章『錬磨』完結/第三章『冒険者』完結/第四章『自由な旅路』完結/第五章『刀と竜』完結/第六章 『偽り』完結/第七章 『悠久』完結/第八章 『導き』完結/第九章『滅び』完結/第十章 『願い』完結/第十一章 『怪物と天才』完結/第十二章『要石の巫女』完結/第十三章2021年1月1日開幕!
マグネットに同時掲載中!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-21 00:04:01
1298007文字
会話率:62%
物語の始まりはいつだって突然である。
「はじめまして。私のカナメイシくん?」
とある旅団に所属する少年レイは、そんなことを言われてしまった。
その日旅団に転がり込んできた少女リズによって、レイの人生は一変した。
「俺、何にも魔術使えないよ?
」
「うーん、たぶんそれ私のせいじゃないかな?」
どうやら俺の魔術スペックは、すべて彼女をバーサーカーにしないようにすることに割かれているらしい。
「なんというピンポイント用途……」
「でも君がいないと国が亡んじゃうよ」
「おお、俺ってなんかかっこいい?」
「まあ、そんなことが起きるまで何にもできないんだけどね☆」
「上げて落とすスタイル!?」
これは誰もが当たり前に魔術が使える世界で魔術が使えない少年の物語。
初めまして。永池 直一と申します。此度初めて投稿しようと思いいたり投稿してみました。一週間に一話か二話の更新だとは思いますが、いろいろとアドバイスいただければなと思います。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-11-27 04:53:57
3254文字
会話率:48%
とある寂れたベッドタウンに、風祭 礼也 という少年が住んでいた。
彼は自縛症スペクトラム障害を抱えており、コミュ障の不登校者だったが沖縄古流空手剛柔流弐段の資格を所持していた。
いじめっ子のいる学校をサボって、稽古に打ち込む毎日。
異性どこ
ろか、知り合いすら寄りつかない。
ただひたすら孤独だった。
ただこの拳で何かを守りたかったのだ。
そんな彼に転機が訪れる。
彼が住む町には三つの神社によって結界が張られているという伝説が有った。
その結界は異界へと続く『要石の祠』を封印するためのものだという。
彼はこの発見を待ち望んでいた。
この日の為に、赤帯の木村師匠の下で厳しい空手の修練を積んできたのだ。
その日からさらに丸二年の間、鍛錬を積んで八極拳を習得した礼也。
はてさて異界へと姿を消した拳豪少年の運命や、いかに!?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-01-02 03:25:05
157042文字
会話率:44%
エルフ族、ゴーリ族、セルバ族、ヒト族。
複数の部族はそれぞれの国を作り、時に揉めながらも平和を謳歌していた。
しかしある日の事、魔物の軍勢が、人間と交流するために竜の姿を捨てた竜人の末裔が治めるサンオーラ王国を攻める。
魔物たちはサンオーラ
人がサンオーラ人であるための要石『ウィングレス』を破壊した。
両親によって逃がしてもらったオルド・ライ・サンオーラは、教育係のビルトと旅の途中で出会った美しいエルフの少女・セリアと共に他国に救援を求める為に旅を続ける。
しかしオルドは人間の姿を保てなくなり――!?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-03-10 15:09:41
30197文字
会話率:44%
「ぶるぶる」と「スクランブル」がかかっていると言われたことがありますが、作者は全く意図していませんでした
「kissはチョコの味」「手はつないで」と共に第12回文芸思潮現代詩賞 入選
文学極道にて2017年2月 次点佳作
http://
bungoku.jp/ebbs/log.cgi?file=515;uniqid=20170206_752_9431p#20170206_752_9431p折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-01-26 19:49:26
552文字
会話率:0%
【2014年に投稿した〝アゾット ―女神創造計画― の全面改稿作品です。一から書き直しをしているので、内容は異なります。(物語の流れ、登場人物、結末等の骨子は変わりません)】
石油資源が突如として枯渇し、いとも容易く世界は崩壊した。
生活基盤を失い、途方に暮れる人類の前に突如現れた夢のエネルギー増幅結晶体《アゾット結晶》。その研究のために、人類は持てる力を振り絞って世界五か所に実験都市《アイランド》を作り上げる。しかし、アイランドは大きな問題を抱えていた。
一番目の実験都市《アイランド・ワン》へ、全アイランドの統括管理をしている非政府機関〝スピネル〟の治安維持部隊員として、〝千寿幹耶〟は、特殊な能力を持つ『アンジュ』のみで構成された清掃部隊(スイーパー)の一員として配属される。その主な任務はアイランドを狙うテロリストの殲滅、そしてアゾット結晶により生み出される〝ポリューション〟と呼ばれる怪物の除去だった。
配属初日に大型ポリューションとの戦闘を経験した幹耶は、それが何かしらの目的の為に、人為的に製造された物であった事を知る。
幹耶たちは調査を進めるうちに、頻発しているテロとの関連性や、巨大民間軍事企業〝アーマード・エレメント〟。そしてアゾット結晶に関する、非人道的な実験を繰り返して解体されたはずの〝バルミダ機関〟が関与している事を突き止めた。
複数の勢力による思惑が絡み合う中、幹耶たちが事態の全容を把握する前に、アイランドの要石である《マザーアゾット》を狙った大規模テロが発生してしまう。
一勢力が《マザーアゾット》を保有する事は、世界の力の均衡を崩し、やがて大きな争いを生み出す。本当の敵も解らない中、果たして幹耶たちはこの事態を乗り越える事ができるだろうか――。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-10-22 01:06:41
178749文字
会話率:46%
『オレ』は好きでニートになったんじゃない、だって『オレ』は–––
最終更新:2016-05-14 02:24:23
895文字
会話率:4%
寺子屋の野外学習という名目の元、都へ納める税である山菜等の特産物を採りに山へ入ったある日の事。
友人である勝が要石の札としめ縄を外し、一人の生徒が犠牲になった。そこで康太は、これ以上の犠牲を出さない為に文献で読んだだけの封印術を実行する。術
は成功したかに見えた。
しかし、翌日封印を確認に行くと辺りは戦の後の様な惨状になっていた。
その後武士に母を殺され、母の遺言通りに解放された妖魔についていき、自らに隠された秘密を調べる事にする話です。
一応ファンタジーのつもりで書いています。
誤字脱字等があればご報告をお願いします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-12-31 11:43:55
43626文字
会話率:77%
夢見の姫からの依頼を受けた、青年ジタンは一人北の大陸ザーンへ向かう。
交易都市になりつつあるアンバルの町がある。
その町から滅びか始まる。
大陸ザーンが滅びる前兆を調べ、阻止する
アンバルの町に封印された祟り神ボルタの復活が預言された。
ジ
タンが急ぐなか最悪が起こる。
アンバルに災害が発生し、多数の死傷者がでた。
そして、豪雨災害により北東の山に土砂崩れが起こり、山津波が村を襲った。
祟り神の要石を守っていた聖なる社が破壊された。
ボルタの先兵が現れ、人を襲い始めた。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-10-28 22:12:52
45233文字
会話率:17%
異世界転移しました。
世界は優しくありませんでした。
世界は優しくなくても、人は生きていける。
英雄も王も貴族も平民も。
冒険者も犯罪者も商人も。
そして奴隷も。
そんな世界に転移しました。
そんな世界で出来た、友達とした一つの約束。
自
由になって、英雄になろうと。
異世界で、生きて、英雄になる、そんな話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-09-04 03:32:09
1446文字
会話率:0%