辺境伯家の三男ギリアムは、遊学先から戻る途上で貴族の馬車を襲う飛行魔物の群れに遭遇する。
美貌の伯爵令嬢ニルダを助けたギリアムだったが、彼女はひどく失望した様子。というのも、襲撃は彼女自身の仕込んだもの。
後妻の娘ばかりを偏愛するようになっ
た父に疎まれ、どこかへ幽閉される前にと脱出を試みたのだというのだ。
その場では伯爵家へ送り届けるしかなかったが、ギリアムは「困ったときは力になるから」と請け合い、ニルダも彼の言葉に望みをつなぐのだった。
やがて領地へ戻ったギリアムを見舞う、父と兄たちの急死。家督相続と領地運営の重責に立ち向かうギリアムだったが、そんな中で奇しくもニルダ救出のチャンスが巡って来る。彼女を保護して傍に置いたギリアムは、その型破りな思考と規格外の魔法の力に翻弄されつつも、ニルダとの絆をさらに深めていく。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-09 23:17:14
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