平和とは程遠い戦乱の世。
大人たちの様々な思惑が交差し、戦いは激しさを増していく。
戦乱で乱れた町の中を彷徨う二人の子供。
一人は松丸。将軍家の血を引く御曹司。
一人は日多季。松丸の幼馴染。
二人は逃げていた。将軍家から--
-。
「二人で逃げよう」
手をしっかり握り締めて、大人たちから逃げる真夏の逃避行が始まる。
これは、大きな歴史の荒波の中に飲み込まれて、名も知れぬ者たちの記憶。
子供達は理不尽に抗いながら、必死に逃げ続ける。どんな結末であっても…。
真夏の決死の逃避行。幼い彼らがどうして夜叉と呼ばれたのか?
芦屋智加氏とお届けする、葵夜叉共同短編集。
目を背けるな。しかと見ろ。
夜叉に身を堕としても、互いを求めるその姿を…。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-09-25 16:54:55
11227文字
会話率:32%
悠久の都を治める一人の女性。
その名は、青名媛。
彼女は年老い病いに伏し、最期の時を迎えようとしていた。
彼女は若い頃に経験した様々な出来事を思い出していた。声にならない声で話し始めた。
青名媛は、若い頃人々からこう呼ばれた。
「美しき夜叉」
しかし、今は新しい名を受けた。その名は…、「桔梗夜叉」。
これは、禁断の恋に落ちたが故に、美しき夜叉と呼ばれた女性が、「桔梗夜叉」と呼ばれるようになるまでの悲恋の物語。
美しき夜叉は語る。その身に起きた悲しみを…。
芦屋智加氏とお届けする、葵夜叉共同短編集。
目を背けるな。しかと見ろ。
夜叉に身を堕としても、互いを求めるその姿を…。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-07-14 22:11:38
12219文字
会話率:33%
かつて日本が北と南で権力が真っ二つに分かれてしまった異様な時代があった。
北と南は互いに反発しあい、互いに歩み寄ることも一切なく対立関係は激化していったのだった。
南領で暮らす、伊賀佐野。
彼女は南領帝に仕える女官として、心穏やか
な日々を謳歌していた。
しかし、彼女はある男と出逢う。
その男の名は、楠田正儀。
南領と激しく対立している北領の有力武士だった。
対立関係が激化する中で、二人は、禁断の出逢いを果たす。今回は躑躅の花咲き誇る皐月ノ巻。
芦屋智加様とお届けする、葵夜叉短編集。
目を背けるな。しかと見ろ。
夜叉に身を堕としても、互いを求めるその姿を…。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-07-11 12:39:55
14945文字
会話率:42%