この道で懐かしい人にあっても絶対に話してはいけないよ。
男はそう言って傘もささずに紫陽花の小路を進む。
小路の先には紫陽花柄の傘をさした女性が待っている。
二人は仲睦まじく相合傘をして歩いていった。
最終更新:2024-07-28 11:52:02
817文字
会話率:31%
高校二年の夏、僕は人を殺した。
けれど──"アヤモリ先輩"は、始業式の日、あの日と変わらない姿で僕の前に現れた。
「怖い」と噂される山道、廃れた神社の"チジュ"様、視界の端に映る細い腕、真夜中に聞こ
える道路を走る姿なき靴音、学校に薄らと広がる腐った臭い、
少しずつおかしくなっていく町、
いままで視えなかった、恐ろしいモノたち。
すべては、あの雨の日にはじまった。
友人たちと境内に踏み込んだあの夏の日に、
花柄の傘が血に染まった、あの瞬間から。
──ホントウに?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-07 21:12:13
3516文字
会話率:19%
その高架下には少女の霊がいるのだという。
最終更新:2023-08-24 07:01:37
858文字
会話率:0%
水に沈む、小さな意識と、
何もかも投げ出したくなった男の話。
最終更新:2016-05-22 03:19:49
3082文字
会話率:2%