王国の若き王子が、舞踏会の夜に刺殺された。
発見されたのは、血まみれの王子と、その傍らに立つ一人の令嬢――手には血塗れのフォークを握りしめた、クラリス・エヴァンス公爵令嬢。
「ふむっ……これはどこからどう見ても、わたくしが犯人ですわね」
「どこからどう見なくても犯人なんだが?」
そう、どう見ても彼女が犯人である。実際、彼女が刺した。王子は死んだ。息もない。
なのに彼女はこう言い放った。
「でもわたくしはここから逆転してみせますわ!」
……果たして、自ら殺しておきながら逆転裁判を試みる公爵令嬢に、明日はあるのか。
衝撃の真実と笑撃の詭弁が入り乱れる、法廷逆転(?)ミステリ・コメディ、開廷!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-27 13:36:33
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会話率:51%