「途中で勝手にいなくなるし、荷物は放り出すしでマジでおまえ何したいの? やる気あるの? もう追放ね」
魔王決戦前夜。この日、俺はとうとう勇者パーティを追放された。
それもそのはず。俺だって納得している。なぜなら、俺はここ数ヶ月間、まとも
に人前で戦っていないからだ。
剣士として、勇者パーティの一員として戦ってきた俺は、ある日……敵の攻撃を受けた後遺症によって眠っていたスキルが覚醒した。その名も『変性』。
男の俺が、超絶美少女(または美幼女)に変身することによって強力な戦闘力を得るというもの。
A級冒険者に匹敵する俺の戦闘力は20万。勇者は30万オーバだった。
しかし、俺が第二形態へと変身すると……幼女になってしまうが戦闘力50万。さらに、その数十倍も戦闘力が引き上げられる変身を、あと三回も残していた。
なので、俺は正体を隠し、戦闘時には美少女となって勇者パーティと共に戦っていたのだが……俺の苦労など知る由もなく、勇者パーティを追放されてしまう。
仕方ないことだろう。とはいえ、この力を持て余すには惜しい。
そういうわけで、俺はその日のうちに魔王城へ殴り込み。半日にもわたるタイマンののちに勝利し、魔王(美女)を従え、俺が魔王となって君臨することに。
そこへ、勇者パーティ率いる十万の人間軍が攻め込んできて……!
「くっ……」「なんだ、この魔王……手追いのくせになかなか強かったぜ。けどこれでもうおまえの国は――」「残念だが勇者……私はもう、魔王ではない」「な…………に?」「――俺が魔王だ」「ま、まさかあなたは……あの時の幼女さん?いやでも成長してる?」
こうして、魔王となった俺は勇者パーティと対峙するのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-07-11 20:10:41
88307文字
会話率:45%
黒い瞳をもって生まれた「黒の人達」であるために、両親の手で奴隷商人へと売られた10歳の名も無き少女。住み慣れた街から奴隷市場へと馬車に揺られながら向かう途中、突然空からイケメンが降ってきて──?! 決して王道のようにはいかない。どこかちぐは
ぐで儚い、少女が「生きる目的」を見つけ出すまでの物語。
追記:ローファンタジー指定していますが、ハイファンタジーとローファンタジーの中間のような世界観です。環境破壊によって一度壊れた世界の、数百年後という設定です。史実とは何の関係も御座いません。また、ガールズラブとボーイズラブのタグを付けていますが、ほぼ出てこない上に、人によってはそう取られない程度のものです。オリジナル小説【ゲネの始祖】でグループ化しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-02-12 22:48:59
10509文字
会話率:10%