その街は銃声と悲鳴とに満たされていた。すべての生物から生まれ、あらゆる物理法則を限りなく無視する化物――罪より為りし悪魔の権化《シーカー》。そんな動乱が一〇年続いたのち、八年間ソマリア内戦を生き抜いた日本人の少年――木更恢人が帰国し『特攻
』に入隊する。そうして彼の前に現れる二人の少女。一人は少し背が高いだけの普通の少女と、もう一人は、彼のことを、誰も知らぬはずの「終息の子供」という忌み名で呼ぶ、青い瞳の、浅黒い肌の少女。気付かぬ間に狂っていた歯車が噛み合い始めたその瞬間、一つの物語が動き出す。
※「のべぷろ」というサイト様の方にも投稿させていただいております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-09-03 22:07:21
3000文字
会話率:31%