近未来の世界、汎用万能細胞の登場により、様々な病気は駆逐されつつあった。だが、ある時を境に突然死や不審死に見舞われる人々が続出し始めていた。一体、原因は…。
最終更新:2017-09-09 13:00:00
1978文字
会話率:74%
一面が白い雪原で覆われた世界。遠くからピノが歩いてくる。ピノは山の峰の向こうに、人工的に立つ、一筋の煙を見つけ、そこへ歩みを進める。
山の峰を越えた谷に、ユウバリという炭鉱街があった。ピノはそこで、マサオとユウコに出会う。ユウコの案内で
、ユウバリの火力発電所にいる時、炭坑で爆発事故が起きた。ピノは、ナノデバイスで、コウモリやクマ、ゴリラを具現化し、事故現場から息のある者を救出するが、ユウバリには、満足な治療設備がなかった。救命に必要な医療設備は、ユウバリから五十キロ離れた、サッポロまで行く必要があった。ピノは、重傷者の治療をあきらめ、ナノデバイスで具現化したステゴザウルスに患者を固定し、他の軽傷者と、ユウコと共にサッポロをめざした。
サッポロでは、アルファが待ち構え、サーベルタイガーでピノを打とうとするが、ステゴザウルスのスパイクで、これを迎撃する。
サッポロの長、ショウは、この非礼を詫びて、ユウバリの怪我人を招き入れた。怪我人を治療しながら、ショウはユウバリの内情を得る。ピノは、アルファにナノデバイスの扱い方を教える。ユウコは、ショウの大奥に入れられ、昼は人工農場で、農作業を強いられることになった。
そんな時、ショウ率いるユウバリ討伐隊が、ユウバリへ向けて起った。戦を止めるべく、ピノ、アルファ、ユウコが後を追う。ピノがユウバリに着いた時には、既に戦闘は始まっていた。ピノは、ティラノサウルスを具現化し、その驚異で、戦を沈めた。戦をけしかけたマサオは、末期のガンであり、戦で死ぬつもりだった。ピノはマサオに、サッポロでのESE細胞移植治療を進め、ショウもこれを承諾する。
ユウバリとサッポロのいざこざを鎮めるため、ピノは両者をサッポロに集め、マサオの回復を待って、平等で民主的な政権樹立を提案。政権樹立委員会が設立されると、ピノは再び、旅立とうとした。
その時、ピノの後を追う、ふたりの女の子がいた。ユウコとアルファだ。こうして三人の旅が始まった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-07-07 00:00:00
18093文字
会話率:69%
2020年、世界は極度な緊張状態にあった。アメリカとロシア両国の医学研究班が人類の能力を大幅に上げる特殊な細胞を産み出した。
そして、2030年までのわずか10年の間に世界人口76億5335万1022人中76億3011万5003人が細胞移植
を終えていた。
しかし、その細胞は人類に大きな進歩と同時に破滅へと導いた。人間が軍の主力武器となり、両国の間でにらみ合いが続いた。そして、2033年、第二次冷戦へと発展した。しかし2035年、ロシア国内で紛争が相次いで起こり、細胞の開発競争はロシア側が断念した形となり冷戦は終わった。この頃、人類で細胞移植していない人はすでに10人となっていた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-04-07 12:29:47
39577文字
会話率:54%