例えば、最大火力の攻撃を魔王にぶつけて、仲間がこう叫んだとする。
「やったか!?」
やってない――そんなお約束のパターンを、口に出したり行動に起こしたりすることで再現させることができる者がいた。
世界でただひとり、そんなお約束を引き起
こす能力『お約束と誓約《フラグ・エンゲージ》』をもつシキは、魔王側で「やったか!?」と「まさか、無傷だと!?」を繰り返し、ほぼノーダメージで魔王討伐を成し遂げる。
彼を金で雇った美少女勇者三人組は、世間一般の評価とは裏腹に彼こそが真の勇者であると認め敬愛し、勇者パーティーの一員として在籍することを望むが――
「断る。輝かしい舞台も栄光も、権威も名誉も、俺には必要ない」
不用意に目立つことを嫌うシキは、それを拒絶する。
どうしても納得できない彼女らは、魔王討伐の褒賞である館でシキと一緒に暮らし、彼の力を世に知らしめようとするが――巻き起こるのは、シキを中心としたお約束による混乱の数々。
「だから、人前に出たくなかったんだ……」
自動的に巻き起こるお約束の困難を、チート染みたお約束で打倒する!!
コレは、王道を王道で裏返し、邪道を突き進む王道物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-03-10 00:07:03
138837文字
会話率:44%
才能ゼロで出来損ないと呼ばれていたサキュバス、シオン・グレイスはひょんなことから【神の魔導戦士】と呼ばれる、グレン・ラヴォスチナ(無職)の窮地を救う。
プライドがとても高いグレンだったが、この時ばかりは恩を感じると同時にシオンの魅力にやら
れてしまい、動揺して(意図しつつも)【誓約】の魔導をシオンと交わしてしまったのだ。
すかさずシオンはグレンに願う。それはただ一つだけの願い。『魔導戦士になりたい』という純粋なものだった。
命を賭けてそれを叶えるべく世界最強の魔導戦士であるグレンは奔走することになるのだが……。
その弟子への愛が重すぎて、総てを伝授されたシオンにはかつての魔王以上の実力が!?
――「大変だ! 魔導学院がまるごと蒸発したぁあああ!?」「大丈夫。それ、俺の弟子だからすぐに直せるよ」――
全てにおいて規格外なサキュバス魔導戦士が爆誕する!!
「……私、何かした?」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-01-08 20:00:00
24194文字
会話率:26%