借金まみれの小国、ウィンディーネ王国の王子サイラスは、自分を慕う妹のエステルと二人で傾いた王国の切り盛りをしていた。
ある日突然、エステルは超大国トロキアの第四皇子、シャルルから婚姻を申し込まれた。
「エステル。君を僕の妃にしてあげるよ
」などとのたまったのだ。
望外の申し出に喜ぶどころか、お怒りの妹から無言の圧力を受けて、何とか無礼な皇子を追い返した彼の元に、今度は多数の魔物が襲来したとの報が届いた。
サイラスは自身が授かった神の祝福「風の加護」とエステルの「幸福の祝典」を駆使して、魔物の迎撃と原因の調査に乗り出すが……
これは最愛の妹を守るために頑張る兄貴のお話。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-19 12:00:00
20784文字
会話率:25%