少年は剣を取る。
魔物がいる世界に彼が降り立ったのは偶然か、それとも必然か。
剣を強く握り締め、敵と見定めた存在へ走る少年には判断がつきかねる。
ひとつだけ分かることがあるとすれば、この世界では生きる覚悟が必要になることだ。
明
確な悪意を向ける存在を前に、それを持たなければ現実世界へは戻れないと確信した。
いや、この世界は現実だ。
夢やゲームの中などではない。
ここは紛れもなく"現実世界"だ。
しかし少年がそれを確信するには、もうしばらくの時間が必要となる。
忽然と世界から消えるようにいなくなった彼は、別の世界へと降り立ち、気の向くままに世界を歩み始めた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-04-14 00:00:00
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会話率:21%