すべての恋するヲタに捧げる、濁りに濁った純愛小説――
巨大IT企業デスパート社によってネット上に開発された、現実世界と遜色のないヴァーチャルリアリティの世界。ユーザーはアイマスクひとつで、睡眠時だけその世界に意識がとぶことができる。
瑞生はかつてそのプログラムのセキュリティ部分を担当したエンジニア。それをいいことに、自分で設定したセキュアをほどいてもうひとつの仮想空間をつくり、学生時代に好きだった詩梁のコピーを創造して自分の恋人にしたのだった。
しかしとうぜんながら瑞生は、仮想空間の治安を維持するための公安組織にマークされ、違法コピーである詩梁ともども狙われることとなる。
公安から逃亡する瑞生と詩梁。そこに仮想空間を好き勝手にいじりたおすハッカーの天才「ご陰キャさま」が現われ、はてまたOSのアプデを嫌がるVRアイドルのメグが仲間に加わって、物語はねじれにねじれて怒涛の展開に⋯⋯
VRシリーズの第二弾となります。いちおう前作の『世の海は漂流するためにあるもの』の続きモノにはあたるのですが、話はそれぞれ独立しているので、そちらを読んでいなくてもまあ楽しんでいただけるかなと。
仮想空間のこまかいルール等は『世の海』に書かれてあるので、もう一歩踏みこんでこの世界に浸りたいという方は、ぜひぜひご一読のほどを。
*不定期連載となります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-27 03:54:24
76822文字
会話率:49%
中央ヨーロッパのとある都市。この街には、人間の濁った魂を食らう悪魔が現れていた。その悪魔を祓い、濁った人間の魂を救う特別な力を持つ『使徒』と呼ばれる者たちは、人々にヒーローのように慕われていた。
ある日、使徒の戦いに遭遇したペトロはユダ
に声を掛けられ、仲間になってほしいと誘われる。使徒にはなれる条件があり、それを自覚するペトロは使徒になることを決意する。
使徒の一員となったペトロは、仲間たちと共同生活を始める。世間に存在を認められている使徒は企業のイメージキャラクターを生業にするモデルの一面もあり、事務所も立ち上げていた。戦いの経験を積み、使徒とモデルの二足のわらじが始まると、記憶喪失でありながらも社長を務めるユダが自らマネージャーとなり、二人三脚で仕事をしていく。ペトロに恋愛感情を抱くユダは少しずつ思いを伝え、優しいユダにペトロも次第に心を許していくが……。
ある時、悪魔とは違う存在が現れる。その名前は『死徒』。この世に彷徨う怨念の集合体で、『ゴエティア』という悪魔を使役する彼らの存在は新たな戦いを呼ぶとともに使徒の精神を脅かし、ユダとペトロの運命を動かし始める。
ユダの記憶喪失と関係する、彼に課せられていた“責務”と、死徒との“因縁”。それが明らかとなった時に突き付けられる現実とは。
使徒は亡き者たちの思いを受け止め、未来を切り開けるのか。そして、ユダとペトロの未来は……!?
この世界はいったい誰のせいなのか。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-25 12:10:00
410520文字
会話率:59%
夜の桟橋、水槽の砕けた音とともに、硝子の破片が光を跳ね返す。
降るように舞う水滴の中で、見知らぬ少女が現れた──
「どうして、この子の手が、こんなにも温かいの」
誰でもないはずの彼女に、揺歌の心は呼応してしまう。
閉じたはずの感情の蓋が、濡
れた指先でそっと揺れた。
それは過去を癒やす出会いであり、壊れてなお煌めく
感情の破片がつなぐ“恋より深いなにか”の物語。
登場人物紹介
■ 縋猿揺歌(すがざる ゆうか)
「好きって言われただけで、どうして泣けるんだろう──」
かつて恋人だった晴翔との別れをきっかけに、恋愛そのものが“壊れてしまった”女性。
何かを信じるたびに裏切られ、名前を呼ばれるだけで涙が出るほど、感情は摩耗している。
それでも、タマリンの手に触れられた瞬間──壊れた心の奥から、誰かを求めていた自分を思い出してしまう。
過去から逃げたくて、でも誰かに抱きとめてほしくて。
揺歌の物語は、そんな“信じることのリスタート”だ。
性格:抑圧型・ロジカルに振る舞う・だが内心は情動的
■ TamarinPopette(タマリン・ポペット)
「初めて出会ったのに、泣き顔を放っておけなかったんだ」
桟橋に突然現れた謎の少女。
揺歌の名も過去も知らないはずなのに、まるで心の奥を覗きこむようにそっと触れてくる。
彼女の存在は、“恋”という言葉だけでは片付けられない救済となる。
性格:純粋・優しい・だが理屈を超えた部分で動く
■ 鴉猿(あえん)
「だいじょうぶ。わたしはまだ、ここにいるよ」
揺歌がかつて大切にしていた黒羽の人形。
種別:人形(黒羽のぬいぐるみ)
特徴:片目が欠け、羽が破れた姿で現れる
■ 潮羅(しおら)
「終わったはずの恋が、まだここにいる──?」
元カレ・倦猩 晴翔への想いが変質した、感情の残骸。
断ち切ったはずの関係が“影”となり、怪異として揺歌にまとわりつく。
タマリンの存在と対をなす、“過去に引き戻す力”を象徴する存在。
種別:怪異(影)
特徴:揺らぐ輪郭、消え入りそうな声で囁く
■ 水喰鰭(みずはみ)
「覚えていたことが、どこかに流れていく……」
濡れた床に広がる感情の“希釈者”。
種別:怪異(水の幻想)
特徴:巨大な鰭と濁った目を持ち、水面の揺らぎとともに現れる折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-22 09:32:16
4529文字
会話率:31%
仄命子を視たあと、視界は変質した。
もはや「外界を視るための視覚」ではなく、
視覚の記憶だけが濁った膜のように世界に残っている──
言葉は消え、名の輪郭も失われていくなか、
視界の奥からある“音の断片”が浮かび上がる。
それは「ノ……エ
……」という、
まだ呼ばれていない名の前駆的な響き。
誰も呼んでいないのに、誰かが呼びかけた気がする。
誰にも届いていないのに、どこかの記憶に触れた気がする。
ノエル──
それは、名でも記憶でもなく、
ただ「意味が崩壊したあとに残された音」だった。
世界は、仄命子の影に濡れながら、
ノエルという音に滲んでいく。
光が濁るとき、視線は祈りに似たものへと変質していく。
その祈りもまた、名を持たぬ存在の静かな残響にすぎなかった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-14 11:44:49
710文字
会話率:3%
異世界召喚されちゃった? しかも推しがいる!
私……聖女なの? えっ? 間違いかも? はっ? 聖女さまが二人? えええええ!
無能だけれど魂の綺麗な聖女と有能だけれど魂の濁った聖女……私の推しは選択を迫られる。
そして、復活のために聖女
を食べたい魔王。
ラブコメです。
※この作品は『カクヨム』にも掲載されています。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-03 15:11:52
62936文字
会話率:23%
──彼は竜と世界に反旗を翻す。
人一倍優しい少年、明樹(アキ)は夜空に月が二つ浮かぶ異世界で目が覚め、何故か備わっていた強大な回復魔法と身体能力で胡散臭い白フードの男たちから逃げ切ることに成功する。
やっとの思いで海を渡り別大陸まで逃
げおおせた彼だったが、竜の伝承が残るその大陸では戦争が絶えず起こっていた。そんな戦乱の中、彼は自分を受け入れてくれる少女と小さな村で束の間の平穏を手に入れた。
しかしながら、白フードの男たちを従えた帝国からの侵略と、竜の暴走によって小さな村と少女の命が失われてしまう。
優しい少年だった明樹は、もう二度とそんな惨劇を起こさないため、また復讐の為に情を捨て、人を癒す回復術師ではなく敵を殲滅するための黒く濁った回復魔法、崩壊を操り復讐鬼と──成れるのか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-16 01:38:16
110175文字
会話率:46%
昔々、わ人たちは遠い西の国にいた。寒い冬が続いてみんな食べ物もなく凍えていた。悪い龍がたびたび現れて竜巻を起こし、海の水が天に吸い上げられ、海は干上がっていった。わ人たちは魚が捕れなくなって困っていた。わ人たちが遠くなった浜辺へと出かけた
時、海の女神さまが現われて、わ人たちに干上がった海を歩いて渡り東の地に向かうように勧めた。
わ人たちは海の女神さまの言葉に従い、東へと向かうことになった。長い長い旅が始まった。わ人たちの行く手にはサラルたちが待ち受けていろいろな悪さをして、わ人たちの歩みを止めようとした。わ人たちはそれを何とか追い払い、東の国へ進んでいった。長い旅のおわりにわ人たちがたどり着いた東の国は、果実の多い森が広がり暖かい海に色とりどりの魚が群れていた。わ人たちは海の女神さまに感謝し、その東の国で暮らし始めた。
しかし、長い年月が過ぎ、わ人たちがもとの西の国や長い旅を忘れかけた頃に異変が起こった。突然、西の大きな火山が大爆発を始めた。炎を上げる火の川が麓を埋め尽くし、森は焼け果て、大量の灰が空一面に吹き上がり太陽は姿を消した。灰は地上に絶え降り積もり、森や草原の獣はいなくなり海も白く濁り魚はいなくなった。わ人たちは灰に埋もれ何処に進むことも出来なくなった。しかも山から火を噴く恐ろしい龍が現れ、わ人たちに襲いかかった。わ人たちは濁った海の中に逃げ込むしかなかった。陸に戻れなくなったわ人たちは溺れて海の底へ沈んでいった。
深い海の底に沈んでいったわ人たちは、そこで思いがけない世界を見る。深い海の底は青い空の下、暖かい風が吹き、緑の草原に花が咲く楽園だった。そこは海の女神の国だった。海の女神の国の人達は優しくわ人たちを迎え、見た事もないご馳走を出してくれた。助けられたわ人たちは、海の女神の国で幸せに暮らすことになった。あっという間に一年が経ち、わ人たちは、海の上の国に戻って様子が見たいと、海の女神にお願いした。海の女神はこれを許し、すぐにわ人たちを海の上の浜辺に戻してくれたが、その土地はやはり灰に埋もれ住めるところではなかった。わ人達が困っている様子を見て、海の女神は今度は海岸に沿って北へ向かって進み、ずっと北にある大きな湖を囲んだ土地に行って、国をつくるように勧めた。わ人たちは海の女神の言葉通りに東の国を離れ、海岸沿いに北へ向
かって旅をはじめた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-05 17:09:01
49044文字
会話率:5%
濁った頭、惰性で続く習慣、おかしな世界、狂った心とわずかな正気、そしまた濁っていく頭
最終更新:2025-06-01 11:00:00
9319文字
会話率:9%
魂は風のように、漂う。だが契約を結んだ魂は、行き先を縛られる。
それが善であれ、悪であれ。
ヴァーレ・ゼラニウムは悪魔だ。だが、魂を弄ぶことはしない。契約が不完全ならば是正し、魂の行き先を正しく導く。それが彼女の務め。魔界において &quo
t;契約監査官" と呼ばれる職能者であり、言うなれば "魂の巡礼者"。
彼女は今日も、人間界を一人歩いている。
赤く濁った空に、青い月が浮かぶ世界。すべてが朽ち、終わりに向かいつつあるこの地で、彼女は一つの契約を辿っていた──折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-31 10:42:51
1690文字
会話率:27%
25歳の春…
僕、小山優斗は結婚した。
僕のことをなんでも知っている彼女。ずっと近くで見守ってくれた彼女。ふざけたことを言って笑わせてくれた彼女。
そんな彼女と出会った高校の入学式。それからちょうど10年後の4月9日に僕たちは白い教会
に2人並んでいる。
高校の入学式の朝、見慣れない教室、見慣れないメンバーの中にポツンと辺りを見渡しながら席に座っていた優斗は、ふと左隣の席に座る女の子が目に入る。
「どうかしましたか?」
「あ、いえ。」
見ていたのがバレた、、、?
僕の高校生活は小っ恥ずかしい会話から始まることとなった。
それから僕の高校生活は彼女を中心に思ってもいない方向に進んでいき、、、
これは僕が10年間で経験したとても特別に鮮やかな、でもたまにちょっとだけ濁った世界の物語。
折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-05-22 06:36:19
42727文字
会話率:46%
かつて''無血''の少年がいた。
彼は名もなき家に生まれ、ただ静かに幸福に生きていた。しかし、ある日を境にその全ては静かに崩れ落ちる。そこに残ったのは深く濁った怒りと決して晴れることのない喪失感だけだった。一人残った少年は世界に背を向け、魔
術という禁忌に手を伸ばした。復讐のために選んだ力はやがて少年を''最強''へと変えた。喪ったものを埋めるようにして、自分の存在を刻もうとした。最初はその力に歓喜し全てを操れると信じて疑わなかった。だが次第に力が彼自身を蝕み始める。彼は正義を語りながら誰よりも多くを壊し、そして静かに消えた。
━━だが、運命は残酷だった。
終わったはずの命がある日、違う姿で目を覚ます。
過去とは違う名、違う血、違う場所。それでも心はあの時のまま。今の彼はかつて敵と見なした世界に、今は''中の人間''として生きている。誰よりも忌み嫌った場所で、世界で最も軽蔑し、否定し、滅ぼそうとした血を自分の中に抱えながら誰よりも笑っていた。誰にも知られず、かつての名も過去も復讐も封じたまま生きていく彼が異なる視点で見たものはかつての怒りでは気づけなかった温度だった。血では測れない痛み、立場によってゆがめられる正義。「敵」だと思っていた存在にも痛みがあり、恐れがあり、守ろうとしている何かがあるということを。あの時見えなかった景色に少しずつ気づいていくなかで、自分の中に積もった痛みと後悔の重さを彼はようやく知ることになる。それでも彼は自らの罪から目を背けるように、ただ戦い続けていた。
そんな彼の歩みを変えたのは1人の存在だった。そばに誰かがいて、名前を呼ばれ、手を引かれるたびに忘れていた温度を、心の奥にかすかに思い出すようになる。
しかし強さは彼を守らなかった。むしろ強くあろうとした日々が彼を一層脆くした。
今も魔術は彼のそばにある。けれど、それを使うたびに世界が少しずつ遠くなるような気がしてならなかった。それでも彼はその力を手放さない。今度こそ守りたいものがあるからだ。自分のようになってほしくない者たちがいるからだ。同じ傷みを背負わないように、背中を押すふりをしてそっと引き止めるように。
誰にも知られぬまま、彼は歩いている。
魔術使いでありながら、それを戒め、愛し、恐れている一人の人間として。
彼は今日も''無敵''という仮面を被り、脆く、優しく戦っている。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-18 22:29:31
11079文字
会話率:32%
シリアルキラーに殺された一瑠(いちる)は、生前の罪を審判する存在――エンの勘違いによって、高度に発達した科学と魔術が存在する異世界に憑依転生した。
憑依先は全裸の少女だ。
家はあらされていて強盗犯と遭遇してしまう。
「声がすると思った
ら、お前生きていたのかよ」
強盗犯は驚きながらも欲情で濁った目を一瑠に向ける。
服を脱いで襲いかかることに――。
罪を償わせるため、エンが仕組んだ陵辱される運命をねじ伏せる戦いが始まる!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-14 19:00:00
52240文字
会話率:37%
「ユイくん、朝だよ!」
物部結斗の一日は、元気な呼び声から始まる。
一緒に暮らす夏希は小学生。わけあって結斗と二人で暮らしている。
家を追い出された過去から、無気力に生きる結斗。そんな彼の濁った世界は、夏希やクラスメイトたちによって
色づけられていく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-11 14:59:12
110391文字
会話率:56%
俺が見る空はいつも何処か汚くて、灰色がかっていた。
いつしか俺は、空とはそういうものだと考えるようになり、濁った世界で息を殺しながら生きていた。
彼と出会うまでは____、
鈴ヶ嶺梓弓は、血の繋がらない父親を殺し『先生』と名乗る狙
撃手に育てられ、同じ道を歩いていた。
そんなある日、財閥の御曹司・空澄囮と出会う。
友達になって欲しいと言われた梓弓は、彼を殺して欲しいと依頼されたことを思い出し板挟みになるが囮と友達になりたいと、友達兼ボディーガードに志願することになる。
「あずみんの夢ってなんだ?」
「俺の夢……」
自分の夢も、未来についても考えたことなかった梓弓は、囮との出会いをきっかけに変わっていくことになるが……?
御曹司×暗殺者の青春ブロマンス‼
◇※魔法のⅰらんども同様に掲載中です
◇毎日18時更新
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-16 18:00:00
137169文字
会話率:44%
2020年、春。
コロナウイルスが蔓延し、世界がパンデミック状態に陥った。僕は年老いた愛犬のクッキーと美船市という田舎町でのんびり暮らしていた。日本の首都圏の辺境にあるこの地ではそれほどコロナウイルスのことで騒ぐ人間はいなかった。
だ
が…この美船市で謎の狂犬病が蔓延し、街のあちこちで犬が凶暴化して市民が襲われるという事件が相次ぐ。美船市は市民たちに感染した犬を市に引き渡すように要請する。その病気にかかり、目が緑色に濁った犬たちは次々と市民を襲う。
ある日、僕の愛犬のクッキーの目も緑色に変色し、感染の兆候が表れた。それでも僕は愛犬を市に引き渡す気は無かった。―犬と僕の絆の物語―折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-14 00:21:37
49773文字
会話率:39%
二十九歳で盲目となり新聞社を辞めフリー記者となった四十四歳の須依南海は、左足が義足で一つ年上の烏森と組み、大手広告代理店が通常のランサムウェアとは違った不正アクセスを受けた事件を追う。一部情報漏洩され百億円の身代金を要求されたが、システムを
回復させた会社は、漏洩した情報は偽物と主張し要求に応じなかった。中身が政府与党の政治家や官僚との不正取引を匂わせるものだったからだ。政府も情報は誤りと主張。圧力により警察や検察の捜査も行き詰まる。そんな中須依の大学の同級生で懇意にしていたキャリア官僚の佐々警視長から、捜査線上に視力を失う前に結婚する予定だった元カレの名が挙がっていると聞き取材を開始。しかし事件は複雑な過程を経て須依や烏森が襲われた。しかも烏森は二度目で意識不明の重体に!やがて全ての謎が佐々の手によって解き明かされる!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-23 16:00:00
196990文字
会話率:41%
1年ほど前から不思議な体験をするようになった
眠りにつくたびに夢の世界へと迷い込む
そもそも夢なのか、それとも本当に別の世界――異世界にでも迷い込んでいるのかはわからない
わからない事だらけだが、この現象が夢でも幻でもなく現実に
おこっていることは確かだった
直感的なものではなく、五感からくるはっきりとした感覚的なもの、なぜなら――
「クリスにい起きろ〜」
「ブォッファ! ごぉふぇ、ゴボ、ゴホ、ゴホン、あー、アリスか」
「おはよう、お兄ちゃん! 今日もすっきりとした爽やかな朝だよ」
「鈍痛響く、どんよりとした濁った朝だよ、ったく」
――なぜなら、この程度で目覚めるような夢ではない
これが夢なら痛くも痒くもないはず、夢ならば痛みは伴ったりはしない
そう夢ならば――
夢でも現実でも伴ってたまるか!
そう叫びたくなる今日この頃
現実と夢、実世界と異世界
決して交わることのないふたつの世界
別々の世界で生きる兄妹の物語折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-12 02:00:00
119464文字
会話率:40%
世界を混沌に陥れんとする悪の秘密結社、『ザ・ロスト』。
彼らには1年前に彗星の如く現れた、まさに目の上のタンコブと言える対抗組織がいた。
その組織の名は『異界戦隊ディメンジャー』。
おおよそ地球に存在しない超技術と特殊能力を駆使し、その驚
異的な力を以ってザ・ロストに拮抗する謎の組織である。
入念な調査の結果、ディメンジャーの衝撃の正体を知った『ザ・ロスト』の首魁である”無貌”は秘密研究所とその主任研究員にとある計画を指令した。
それこそ『エクスクルーション計画』。
倫理を破り捨て、禁忌を以って、異界組織ディメンジャーを滅ぼすための計画である。
「目には目を、歯には歯を、異世界には異世界を。」
紳士然とした態度の裏に潜む凶悪な殺意、”無貌”は暗く濁った瞳の奥で、怒りの冷たい焔を燃やす。
その視線の先にはディメンジャーのリーダー、藤原灯利と瓜二つの少年が、培養液に満たされたポッドの中で静かに眠りについていた。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-03-18 13:53:59
32931文字
会話率:43%
今からずっと昔、世界は泥の海に沈んだ。
大地がこの世界からなくなり、泥海に浮くコロニーで人々は細々と生きている。
暗く濁った泥の海には竜の死骸が沈んでいる。
人々は竜の死骸を泥海から引き上げて、それを燃料や生活用具にする事で生きている。
こ
れは竜を引き上げる『泥掘り』の姉弟のお話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-01-09 17:00:00
27468文字
会話率:50%
友達がいないため放課後早々に帰路に着いた主人公、灰原《かいはら》暮人《くれと》はイケメンリア充なクラスメイトと高い塀の角で衝突して、塀に描かれた魔方陣により異世界に召喚される
だが召喚したかったのはクラスメイトの方であり、しかも元の世界に戻
る方法はないと言う
腐った性根、荒んだ心、廃れた精神、濁った瞳を持つぼっちな主人公が、元の世界から持ち越したぼっちスキル『観察』、『模倣』、『同化』を駆使して異世界を満喫する物語――折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-12-11 23:46:22
500661文字
会話率:42%